【大腸がんの予防】無症状でも大腸内視鏡検査は定期的に受けた方が良い理由
とくに自覚症状がなくても、40歳を過ぎたら大腸内視鏡検査を定期的に受けた方がよいと言われます。その理由について医師の伴野先生にお聞きしました。
監修医師:
伴野 繁雄(中目黒アトラスクリニック)
編集部
それらの病気だったとするとどんな症状が出るのですか?
伴野先生
病気の種類にもよりますが、下腹部痛や下痢、血便などが多いですね。一方で、早期の大腸がんなどは自覚症状がほとんどありません。
編集部
症状がない病気もあるのですね。
伴野先生
そうですね。また、仮に便に血が混ざっていたとしても、初期の場合は量が少ないため、気が付かない方も多いと思います。便潜血検査、いわゆる「検便」できちんと検査してはじめて、血が混じっていたとわかるケースも少なくありません。
編集部
では、症状がなくても大腸内視鏡検査は定期的に受けた方が良いのでしょうか?
伴野先生
はい。便に血が混ざっていた時はもちろんのこと、特に自覚症状がなくても、定期的に受けることをお勧めします。大腸がんは、40代以降に増えてくるというデータがあるので、40歳を過ぎたら一度は受けていただくことをお勧めしています。そこで「異常なし」という結果だった場合も、3~5年おきに、大腸ポリープがないか検査すると良いでしょう。
編集部
胃カメラとどっちが辛いですか?
伴野先生
これは非常によく聞かれますが、辛さの種類が違うので、なんとも言えませんね。上部消化管内視鏡検査、いわゆる胃カメラの辛さは、主に嘔吐反射による「えずき・嘔吐感」だと思いますが、大腸内視鏡検査は「肛門周囲の違和感」や「恥ずかしさ」などを「辛い」と感じる方が多いのかもしれません。あとは、大腸内視鏡検査の前には下剤を1.8〜2.0リットル飲んでいただくので、それが辛いという方は結構多いですね。