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【糖尿病になったら】1日の糖質摂取量は何gまで? 糖質オフ商品の活用はOK?

 更新日:2024/03/27

糖尿病になってしまったら、気にすべき食事の糖質量。一体1日何g程度であれば摂っていいのでしょうか? また、糖質オフの商品を活用することは良いのでしょうか? 医師の山村先生に解説していただきました。

山村 聡

監修医師
山村 聡(Clinic Le GINZA 銀座有楽町内科)

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九州大学医学部卒。医療法人高邦会高木病院 臨床研修。昭和大学糖尿病・代謝・内分泌内科助教、医療法人慶仁会城山病院糖尿病・代謝・内分泌内科など、複数の病院で糖尿病・内分泌診療に従事。医療法人社団同仁会診療所Clinic Le GINZA 銀座有楽町内科理事長・院長。日本内科学会 認定内科医、日本糖尿病学会、日本内分泌学会、日本甲状腺学会などに所属。

編集部編集部

糖尿病になったら、どのような食事を心がければ良いのでしょうか?

山村 聡先生山村先生

一般に、「糖尿病になったら1日の糖質摂取量を70〜130gに抑えた方が良い」といわれています。たとえば、8枚切りのパン1枚や50gのご飯で糖質は約20g。50gのもち1個だと約27gです。このように、普段食べるものの糖質量を知っておくと、ある程度、計算しやすいと思います。

編集部編集部

糖質の摂取量を少なく抑えるためには、どのように工夫したら良いでしょうか?

山村 聡先生山村先生

個人差はありますが、たとえば白米に麦や雑穀を混ぜてみると、糖質を低く抑えることができます。また玄米は、白米に比べて血糖値を上げにくいため、主食を玄米にするというのも良いでしょう。あるいは、パンではなくオートミールを食べるというのも、糖質の摂取量を減らすのにお勧めの方法です。ただし、「ある人にとっては効果的でも、別の人にとってはそれほど効果がない」ということも多いので、まずは実際に試してみて、血糖値の変化を測定すると良いのではないかと思います。

編集部編集部

「糖類ゼロ」の食品を摂取する、というのはどうですか?

山村 聡先生山村先生

最近では飲みものでもお菓子でも、糖類ゼロと書かれた食品が多くなってきました。しかし気をつけなければならないのは、「糖類」はゼロであっても、「糖質」はゼロではないかもしれないということです。なぜなら、糖質は「糖類」と「糖類以外の糖質」に分けられるからです。つまり、糖類は含んでいないとしても、「糖類以外の糖質(たとえばでんぷんなど)」は含んでいるかもしれないのです。

編集部編集部

では、糖類ゼロと書かれていても、油断はできないということですね。

山村 聡先生山村先生

そうです。それに、糖類はゼロであっても脂質は豊富に含まれているかもしれませんから、たくさん飲食すれば肥満につながるリスクもあります。大切なのは、食べるものや飲みものにどれくらい糖質が含まれているのか理解すること。そのうえで食べ過ぎや飲み過ぎなど過剰摂取に気をつけるようにしましょう。

編集部編集部

最後に、Medical DOC読者へのメッセージがあれば。

山村 聡先生山村先生

これまでお話ししたように、糖質制限の効果は非常に個人差があり、糖質制限がうまくいく人もいれば、反対に、症状を悪化させるという人もいます。本当に、自分は糖質制限が必要かどうか、まずは糖尿病内科で相談をしてみると良いのではないでしょうか。また、現在糖尿病や予備軍でなくても、「自分の糖質摂取量は適切なのだろうか?」「食事内容を見直した方がいいのではないか?」などの疑問を感じていたら、ぜひ糖尿病内科にご相談ください。食事は健康の基本。専門医から適切なアドバイスがもらえると思います。

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