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免疫力を下げるNG行為はご存じですか? 病気のリスクや対策も医師が解説!

 更新日:2024/04/04
あなたはやってない? 免疫力を下げる悪習慣

免疫力を下げるNG行為はご存じですか? 免疫力が下がることによる病気のリスクや対策も、「瀬田クリニック東京」の後藤先生に解説していただきました。

※この記事はMedical DOCにて【免疫力を高めるにはどうしたらいい? 医師が免疫機能を上げる食事や生活習慣を紹介】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。

後藤 重則

監修医師
後藤 重則(瀬田クリニック東京)

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新潟大学医学部卒業。その後、新潟県立がんセンター新潟病院、新潟大学医学部、帝京大学医学部、霞が関ビル診療所などで勤務。1999年、「瀬田クリニック(現・瀬田クリニック東京)」院長に就任。日本免疫治療学会理事、日本バイオ治療法学会監事、日本再生医療学会代議員。日本癌治療学会、日本癌学会、日本産科婦人科学会の各会員。順天堂大学健康総合科学先端研究機構(JARIHES)次世代細胞・免疫治療学プロジェクト(江川記念 SETAプロジェクト)客員教授。

編集部編集部

反対に、免疫力を低下させてしまう行為には、どのようなものがありますか?

後藤 重則先生後藤先生

免疫力を低下させるものとして、代表的なものに加齢、偏った食生活、ストレス、睡眠不足、喫煙、運動不足などがあります。こうした生活を改め、健康的な生活習慣を身につけることが、免疫力を高めるためには重要です。

編集部編集部

当たり前のように日常的におこなっていることが、免疫力を低下させる原因になっているのですね。

後藤 重則先生後藤先生

免疫は自律神経の制御を受けており、強いストレスは交感神経を緊張させます。逆に、ワクワクする気持ちや安定した精神状態は副交感神経を優位にします。したがって、ストレスを溜めないことが大切です。

編集部編集部

ほかに大事なことはありますか?

後藤 重則先生後藤先生

ストレスを溜めないことに加えて、意外と大事なのは良質な睡眠です。睡眠中、体内では副交感神経が優位になりますが、そうすると、免疫力が活発になります。つまり、睡眠中はしっかり副交感神経を優位にすることが大事なのです。寝ている途中で目が覚めたり、日中に眠気を感じていたりする場合は、質の良い睡眠が取れていない証拠です。寝る前にテレビやスマートフォンを見ない、寝る直前に食べない、寝る2~3時間前に入浴を済ませるなど、習慣を見直してみましょう。

編集部編集部

無自覚にストレスを溜めていたり、睡眠不足に陥っていたりして、知らないうちに免疫力を下げていることも多そうです。

後藤 重則先生後藤先生

免疫力は、加齢によっても低下してしまいます。そのため、現在ではアンチエイジング(抗加齢)も注目されています。アンチエイジングとして、ホルモン補充療法、サプリメント、ヨガなどが代替医療としておこなわれています。

編集部編集部

アンチエイジングについての様々な医療も免疫力を上げるために役立つのですね。

後藤 重則先生後藤先生

はい。ただ、食生活を見直したり、ストレスを上手に発散したり、良質な睡眠をとったりすることは非常に重要で、それらを心がけることで免疫力を高めることは十分可能です。風邪を引きやすいなど、免疫力が低下していると思ったら、ぜひ自分の生活習慣を振り返ってみましょう。

編集部編集部

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

後藤 重則先生後藤先生

そもそも、免疫は自律神経によってコントロールされています。緊張状態に陥る事態に遭遇したときには交感神経が優位となり、免疫の働きはいったんストップさせて、身体は事態への対応に集中します。反対に、副交感神経は気持ちよくいい状態で優位になり、免疫を高めて体を安定させます。免疫はそうした神経の制御を受けているため、免疫系と神経系は本来一体となったものと考えるのが、精神神経免疫学です。ワクワクした気持ちを持ったり、ストレスを上手に解消したりして副交感神経を優位に保つことは、免疫を高める上でとても大切です。食事に気をつけたり、害になるものを避けたりすることも重要ですが、ぜひ心地いい生活を維持してストレスを溜めないよう、過度に制限しすぎない生活を心がけましょう。

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