「うつ病になりやすい人」の特徴3つを解説 アスリートなど肉体の強さは関係ある?
「うつ病」というと、どんな人にも発症する可能性のある精神疾患というイメージがある方も多いと思います。しかし、「医療法人社団こころみ」理事長の大澤先生は、うつ病になりやすい人には3つの特徴があると言います。一体どのような気質の人が要注意なのでしょうか。詳しく伺いました。
監修医師:
大澤 亮太(医療法人社団こころみ)
編集部
今回は、「うつ病」とフィジカルの関係について伺っていきたいと思います。
大澤先生
「うつ病は身体機能にかかわらず、誰でもなり得る病気」なのですが、うつ病に悩むアスリートも少なくありません。うつ病には「なりやすい気質」があって、アスリートの人たちにも通じるものがあります。例えば、「目の前のことに執着して黙々と取り組む」といった執着気質と呼ばれる性格ですね。
編集部
なるほど。「肉体が強い人ほど、うつ病になりやすい」かもしれないということですか?
大澤先生
そこまでは言いきれませんが、トレーニングをしている状況や完璧主義のような志向が、うつ病患者さんの環境と“結構”重なるということです。うつ病になりやすい傾向としては「執着気質」、「熱しやすく冷めにくい性格」、規則を尊重する「メランコリー親和型」というタイプなどです。どちらもいい部分の裏側として、融通が利かずに柔軟に対応できない側面があり、ストレスを内に抱えやすいと言われています。
編集部
では、「肉体が強くてもうつ病になる」となら言えそうですか?
大澤先生
肉体の強さとうつ病のなりやすさは本来、無関係です。海外ではプロアスリートにメンタルコーチがつくことは一般的ですが、メンタルによってパフォーマンスも大きく変わってきますので、肉体の強さと心の強さは別々のものです。成績と収入や将来が直結するアスリートは、ストレスやプレッシャーも相当のものですし、肉体が強くてもうつ病になることは、当然あります。
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