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「前立腺がん治療」の選択基準を医師が解説! 複数の治療を組み合わせることはある?

 公開日:2024/03/06
前立腺がん 治療の選択基準


伊藤 祐二郎

監修医師
伊藤 祐二郎(たまプラーザいとう泌尿器科)

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慶應義塾大学医学部卒業。その後、さいたま市立病院初期臨床研修医、慶應義塾大学医学部泌尿器科学教室、立川病院、けいゆう病院などに勤務、東京歯科大学市川総合病院泌尿器科助教を務める。2021年、神奈川県横浜市に「たまプラーザいとう泌尿器科」を開院。医学博士。日本泌尿器科学会専門医・指導医。日本癌治療学会、日本性感染症学会の各会員。

編集部編集部

治療法を選択するのに、どのような基準がありますか? それぞれの適応について教えてください。

伊藤 祐二郎先生伊藤先生

まず手術療法は、がんがあまり進行しておらず、がんが前立腺の中にとどまっていて、余命が10年以上期待される場合におこなうことが推奨されています。こうした患者さんの場合、外科手術は放射線治療と同程度の治療効果が期待できます。

編集部編集部

ほかの治療法はどうでしょうか?

伊藤 祐二郎先生伊藤先生

同じく、がんが前立腺の中にとどまっている場合には放射線療法も可能です。手術に比べて体の負担が少なくて済みますが、場合によっては副作用のリスクもあります。

編集部編集部

放射線療法と外科手術は、どのように使い分けるのですか?

伊藤 祐二郎先生伊藤先生

PSA検査の数値や組織を採取しておこなう生検の結果などを確認しながら、どちらをおこなうか決定します。もし、放射線治療だけでは再発しそうなら、外科手術を選択します。また、外科手術ではがんを取りきれなかったり、局所的にがんが残ってしまったりした場合には、外科手術の後に放射線療法をおこなうこともあります。ただし、最初に放射線療法をおこなうと、その後に外科手術をおこなうことができないので、綿密に治療計画を立てる必要があります。

編集部編集部

ホルモン療法や化学療法は、どのような場合に選択されるのですか?

伊藤 祐二郎先生伊藤先生

がんが前立腺の中にとどまっておらず、手術療法や放射線療法が難しい場合にはホルモン療法や化学療法を用いることが多いですね。それから超高齢者の場合、手術や放射線療法ではかえって具合が悪くなることもあります。その場合には治療の強さを加減しながら、ホルモン療法や化学療法を選択することになります。

編集部編集部

複数の治療法を組み合わせることもあるのですか?

伊藤 祐二郎先生伊藤先生

あります。組み合わせることで互いに補完することができるため、現在では「手術療法+放射線療法」や「ホルモン療法+放射線療法」のように、組み合わせておこなうことが一般的です。

この記事の監修医師

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