子どもの鼻水、何科を受診すればいい? 検査内容や対処法を医師が解説
子どもの鼻水や咳などの症状は、小児科でもいいですが耳鼻咽喉科がおすすめなことをご存じですか? 今回は、耳鼻咽喉科で受けられる検査内容について「ごう耳鼻咽喉科クリニック」の郷先生に解説していただきました。
監修医師:
郷 充(ごう耳鼻咽喉科クリニック)
編集部
鼻水がひどい場合は、基本的に何科を受診すれば良いのでしょうか?
郷先生
かかりつけの小児科でも大丈夫ですが、喉や鼻の症状が強く出ているときには、耳鼻咽喉科を受診することをおすすめします。もし、たんが出る、全身がだるい、咳が止まらないなどの症状がある場合には、呼吸器内科を受診すると良いでしょう。
編集部
鼻水で受診するときには、アレルギー検査もお願いできるのでしょうか?
郷先生
はい、耳鼻咽喉科でアレルギー検査を行うことができます。もし、「発作的に連続したくしゃみが出る」「サラサラした水のような鼻水が出る」「鼻づまりがひどい」という場合や、「くしゃみや鼻水により日常生活に支障が及んでいる」という場合には、一度、アレルギー検査を受けることをおすすめします。耳鼻咽喉科のほか、呼吸器内科、小児科、アレルギー科でも行っています。
編集部
大人が「鼻水が止まらない」「くしゃみがひどい」「鼻づまりが治らない」という症状がある場合、どうしたら良いでしょうか?
郷先生
大人になって、初めてアレルギー性鼻炎を発症したり、花粉症になったりする人もいます。それらは年齢に関係なく突然発症し、一度発症すると何度も症状が繰り返します。しかし、アレルギー症状を軽減する薬物療法や免疫療法などもありますから、こちらも一度、耳鼻咽喉科に相談してみることをおすすめします。
編集部
そのほか、知っておいた方がいいことはありますか?
郷先生
鼻水や鼻づまりの対策として気をつけたいのが、薬剤性鼻炎です。これは、市販の点鼻薬を使いすぎることによって起きる鼻炎のことです。市販の点鼻薬には血管収縮剤が入っていることが多く、これを使うと速やかに鼻粘膜の血管が収縮し、鼻づまりなどの不快な症状が改善されるのですが、これを使いすぎると血管を収縮させる効果が薄れるとともに、慢性的に鼻づまりの症状が続いてしまいます。そのため、自己判断で長期に渡って使い続けないようにすることが大切です。それからアレルギー性鼻炎の場合、鼻だけでなく「目がかゆい」「皮膚がカサカサする」「耳やのどがかゆい」などの症状が見られることもあります。そうした症状が見られる場合は、一度、アレルギー検査を受けることをおすすめします。