子どもが鼻水・鼻づまりに加えて咳やくしゃみの症状がある場合の受診の目安・タイミング【医師解説】
子どもが鼻水や鼻づまりなどの風邪の症状以外に、熱も出ていたらただちに医療機関へ相談しましょう。子どもが体調不良になったとき、受診の目安やタイミングについて「ごう耳鼻咽喉科クリニック」の郷先生に解説していただきました。
監修医師:
郷 充(ごう耳鼻咽喉科クリニック)
編集部
鼻水や鼻づまりだけでなく、くしゃみや咳がある場合は、どう対応したら良いでしょうか?
郷先生
まずは、鼻のなかになにかが詰まっていないか確認してみましょう。鼻のなかに「かさぶた」やいわゆる「鼻くそ」が溜まっていることもあり、それらが鼻水や鼻づまりの原因になっていることも少なくありません。お風呂上がりはそうした塊を除去しやすいので、寝る前にケアしてあげるとくしゃみや咳が出なくなることもあります。
編集部
その次に、何をチェックすれば良いですか?
郷先生
次に、熱がないか測ってみましょう。もし熱がなければ子どもの様子を観察し、特に、鼻水や鼻づまりのほかに気になる症状がなければ、少しご自宅で様子を見てください。ただし、2週間程度鼻水や鼻づまり、咳が続く場合は、念のため耳鼻咽喉科を受診することをおすすめします。
編集部
自宅ではどのようなホームケアを行ったら良いでしょうか?
郷先生
部屋の温度を少し高めにして、加湿しましょう。それから症状がひどい場合には横になり、安静にすることです。鼻づまりがひどい場合には枕などで頭に角度をつけると楽になるかもしれません。
編集部
熱がある場合には?
郷先生
「熱があり、ぐったりしている」「呼吸が苦しそう」などの症状が見られる場合は、早めにかかりつけの小児科や耳鼻咽喉科に相談しましょう。
編集部
市販薬を飲ませても良いのでしょうか?
郷先生
応急処置として飲ませるのは問題ありませんが、必ず子どもの年齢に適した薬を服用させることが大切です。また、必ず用量や用法は守りましょう。それでも症状が改善しない場合には、早めに医療機関を受診してください。
編集部
薬の選び方で気をつけることはありますか?
郷先生
鼻水の薬は多少なりとも眠くなる成分が含まれているため、痙攣を誘発する場合があります。そのため、痙攣やてんかんの既往がある場合には、必ず薬剤師や医師の指示を受けるようにしてください。