「若年性パーキンソン病」の診断方法はご存じですか? 治療法も医師が解説!
「若年性パーキンソン病」の根本的な治療はないため、薬で症状をコントロールしてつき合っていく必要があります。今回は、そんな若年性パーキンソン病の診断基準や治療法を「銀座内科・神経内科クリニック」の霜田先生に解説していただきました。
監修医師:
霜田 里絵(銀座内科・神経内科クリニック)
編集部
若年性パーキンソン病の初期でも診断は付くのでしょうか?
霜田先生
可能です。昨今、「ダットスキャン」という検査機器がパーキンソン病の確定診断として“有用”となってきました。パーキンソン病の傾向を「数値化」できるので、客観的な診断が付けられます。もちろん、家族歴などを確認することも重要です。加えて、MRI検査を、「ほかの病気による症状ではないこと」を確認するためにも用いています。
編集部
若年性パーキンソン病は「治る」と考えていいのですよね?
霜田先生
現時点で根本的治療はないですが、症状のコントロールは可能です。難病指定なので難しいところですが、不足しているドーパミンを薬で補いながら生活していくイメージですね。治るというより、薬で症状のコントロールをしていく進め方になります。
編集部
薬によるコントロールが及ばなくなってくることはあるのでしょうか?
霜田先生
経過観察次第ですが、薬が効きにくくなってきた方に対して、電気的に脳を刺激する外科的治療の適応が増えてきました。安全な治療方法ですので、安心してご相談ください。
編集部
あらためて、どのように若年性パーキンソン病と向き合えばいいですか?
霜田先生
若年性パーキンソン病は長期の治療が欠かせませんので、「長く付き合える医院選び」に留意しましょう。身体的かつ精神的な「支え」になってくれるような担当医師が必要となります。私自身、患者さんの根気と努力に「尊敬の念」を抱きながら、応援やお手伝いしています。