【冬の紫外線対策①】“冬の紫外線”について知る
「冬は夏に比べて紫外線が弱く、日焼け対策はしなくて大丈夫」。そんなことを考えていませんか? しかし、紫外線が弱いから油断していると、シミやシワの原因になりかねません。
“冬のスキンケア”について「よしき皮膚科・形成外科」の吉木竜太郎先生に学ぶ特集の第1回。今回は「冬の紫外線と夏の紫外線の違い」について解説していただきました。
監修医師:
吉木 竜太郎(医療法人隼会よしき皮膚科・形成外科)
編集部
紫外線についてですが、冬より夏のほうが昼の時間は長いですよね?
吉木先生
はい。そして紫外線を浴びている量や時間も、冬より夏の方が多いですね。とはいえ、冬の日差しは入射角度が低く、帽子などで遮りにくくなってきます。
編集部
むしろ冬の日差しのほうが「直射してくる」印象です。
吉木先生
帽子と同じことですよね。太平洋側の地域は「冬に晴れる」傾向があるので、お住まいの環境によっては「冬の直射感」があるのでしょう。逆に、夏の時期で太陽の位置が高いと、軒や屋根などが直射日光を遮ってくれます。そもそも梅雨の時期などは曇っていれば、太陽は姿を見せません。
編集部
むしろ冬のほうが、紫外線対策を求められると?
吉木先生
そこまでの話ではないでしょう。「冬より夏のほうが、紫外線は強いし量も多い」これは紛れもない事実です。だからといって、冬の紫外線対策をおこたっていると、シミやシワの原因になりかねないということですね。
編集部
家の中だから「冬はすっぴんでいい」が通じない?
吉木先生
直射のある窓際でなければ、そこまでデリケートになる必要はないと思います。ただ、寒いと日差しが気持ちよくなるので、つい、直射日光を浴びながらポカポカしがちですよね。じつは弱火でじっくり火を通されているような状態なので、注意してください。
編集部
ビタミンDは日光浴でつくられるから、「最低限は浴びておけ」という論を散見します。
吉木先生
一昔前の考え方ですね。無理に浴びる必要はなく、生活しているうえで無意識に取り込んでいるくらいの量で十分です。季節問わず、直射日光の下で寝転んでいるのは、自ら紫外線による皮膚ダメージを与えている姿であり、絶対にやめるべきです。