「尿検査」の検査項目と基準値はご存知ですか?医師が徹底解説!

尿検査の検査項目と基準値を医師が徹底解説
※この記事はMedical DOCにて『「尿検査の前日」にしてはいけないことはご存知ですか?医師が徹底解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
伊藤 陽子(医師)
目次 -INDEX-
尿検査の検査項目と基準値
尿検査の各項目の基準値を示します。参考にしてください。
尿蛋白
尿蛋白基準範囲は(-)です。陽性の場合、腎臓病の可能性があります。運動や風邪など体調が悪い時に陽性となることがあります。
尿糖
尿糖基準範囲は(-)です。陽性の場合、糖尿病の可能性があります。腎性尿糖と言って、腎臓病がある事で尿糖が出やすくなっている可能性もあります。
尿潜血
尿潜血基準範囲は(-)です。陽性の場合、腎臓病、尿路感染症、尿路結石、尿路系の悪性疾患の可能性があります。
尿沈渣
尿沈渣:赤血球4以下/HPF、白血球4以下/HPF、扁平上皮4以下/HPF、硝子円柱(-)
尿沈渣は尿路感染症、腎臓病、尿路結石、尿路系の悪性腫瘍などで異常がでることがあります。腎臓内科もしくは泌尿器科を受診しましょう。
「尿検査の前日」についてよくある質問
ここまで尿検査の前日について紹介しました。ここでは「尿検査の前日」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。
前日の尿や2日前の尿を提出しても良いでしょうか?
伊藤 陽子(医師)
前日や2日前の古い尿では正確な検査ができません。必ず当日の尿で検査をしましょう。
服薬している場合はどうしたら良いでしょうか?
伊藤 陽子(医師)
基本的には通常通り内服をして問題ありません。一部の薬に関しては尿検査に影響するものもありますので、必ず検査をする医療機関に申告しましょう。可能であれば、ビタミンCは尿潜血が偽陰性となってしまうため前日から内服しないようにしましょう。そのほかの薬に関して、心配であれば医療機関に確認をしましょう。
編集部まとめ 尿検査で異常があったら、腎臓内科・泌尿器科を受診しよう!
尿検査は、簡単に体に負担なくできる検査であるため学校健診や健康診断などで行われることが多いです。尿検査は軽度異常があっても、体調の変化がないことが多く放置する方も多くみられます。しかし、腎臓病や糖尿病、悪性疾患などの初期の症状の可能性もあり異常がみられた場合には、必ず内科もしくは泌尿器科の受診が勧められます。腎臓は症状が出にくい臓器ですが、一度悪化すると改善しづらい臓器でもあります。このため、早期に発見して、治療をすることが非常に重要です。尿検査の異常を放置せず、必ず内科もしくは泌尿器科を受診しましょう。
「尿検査」の異常で考えられる病気
「尿検査」から医師が考えられる病気は7個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。
内分泌科の病気
消化器科の病気
- 肝臓病
- 胆道系疾患(胆石、胆のう炎など)
尿検査だけでも、さまざまな疾患の異常を調べることができます。尿検査で異常がある場合には、そのまま放置せず、必ず内科もしくは泌尿器科を受診しましょう。