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矯正器具を長持ちさせる!食べ物や生活で気をつけるべき予防の習慣【医師解説】

 公開日:2025/12/29
矯正治療中のトラブルを回避! 器具破損の予防と日常ケアのポイント

矯正治療中に、矯正器具が「外れた」「壊れた」という経験をした人は、意外と少なくありません。矯正器具の脱離・破損は治療期間の延長につながることもあるため、適切な予防と対処が必要です。矯正器具が外れる・壊れるんどのトラブルの予防法を、「日本橋ひびき矯正歯科」の小泉先生に解説していただきました。

小泉 響子

監修歯科医師
小泉 響子(日本橋ひびき矯正歯科)

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長崎大学歯学部卒業。東京医科歯科大学での研修後、日本歯科大学附属病院矯正歯科や都内8施設で矯正歯科治療の経験を重ねる。2023年、東京都中央区に「日本橋ひびき矯正歯科」を開院。健康寿命の延伸に寄与する歯科矯正の重要性を説き、機能性と審美性の両面から最適な治療法を提案する。日本矯正歯科学会認定医。日本顎変形症学会、日本舌側矯正歯科学会の各会員。

編集部編集部

個々の歯並びや生活習慣によって、矯正器具の脱落や破損のリスクは変わってきますか?

小泉 響子先生小泉先生

はい、リスクには個人差があります。例えばワイヤー矯正の場合、噛み合わせが深い人や歯と装置が当たりやすい状態の人は、破損や脱落のリスクが高くなる傾向にあります。さらに、噛む力が強い人や、硬いもの・粘着性のある食品を好む人も注意が必要です。このような個々の違いによって、ワイヤー矯正の場合は表側矯正と裏側矯正のどちらが適しているかも変わってきます。マウスピース型矯正装置に関しては、「アタッチメント」という器具を歯の表面に装着した場合に、ワイヤー矯正と同様に硬いものや粘着性の高い食品に注意が必要です。

編集部編集部

矯正器具のトラブルを予防するうえで、日常生活で気をつけるべき点を教えてください。

小泉 響子先生小泉先生

ワイヤー矯正をしている人は、硬いものや粘着性のある食品は極力さけるようにしてください。とはいえ、制限を厳しくしすぎるとストレスになるので、まずは食べ物を食べやすい大きさに切り分けて、ゆっくり食べることを心がけましょう。お正月のお餅なども、工夫次第で食べることはできます。装置に食べ物が引っかかった場合は、指で無理に取ろうとせず、必ず歯ブラシなど適切な道具を使って取り除くようにしてください。加えて、装置に違和感がある場合も、指で押したり触ったりするのは控えましょう。

編集部編集部

そのほかに、矯正治療中に患者さんが注意しておきたい点はありますか?

小泉 響子先生小泉先生

矯正治療は長期間にわたるため、患者さんご自身によるセルフチェックも非常に重要です。毎日の歯磨きの際に、装置に異常がないか、外れたりしていないかをチェックしていただくことをおすすめします。また、少しでも違和感や不具合を覚えたら、我慢せずに担当医にご相談ください。このような小さな心がけの積み重ねが、より良い治療結果につながるでしょう。

編集部編集部

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

小泉 響子先生小泉先生

矯正治療を始めたばかりの頃は、不安なことやわからないことも多いと思います。まずは治療内容や装置の特徴、さらに契約内容などを担当医に確認し、よく理解しておくことが大切です。治療期間中は予期せぬトラブルが起こることも少なくありません。私たち矯正歯科医は常に患者さんの不安に寄り添い、より良い結果を目指してサポートしています。ほんの些細なことでも遠慮せずに、安心してご相談いただければと思います。

※この記事はメディカルドックにて<矯正歯科治療中に器具が外れた・壊れたときの応急処置と受診のタイミングを歯科医が解説!>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。

この記事の監修歯科医師

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