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失敗しない歯ブラシ選びとは? 正しいオーラルケア用品の選び方と注意点【医師解説】

 公開日:2025/12/18

毎日当たり前のように行っている歯磨き。しかし、「力を入れてゴシゴシ磨く」「歯磨き剤をタップリつける」など、私たちが正しいと思っている習慣の中には、実は歯にダメージを与えてしまうものも少なくありません。そこで、オーラルケア用品の選び方と使い方を、あんどう歯科・美容皮フ科の安藤先生に教えてもらいました。

安藤 雄基

監修歯科医師
安藤 雄基(あんどう歯科・美容皮フ科)

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愛知学院大学歯学部卒業。岐阜県立多治見病院での研修を経て、名古屋市内の複数の歯科医院に勤務。その後、あんどう歯科・美容皮フ科を開院。治療という概念を超えて関わる全ての人の人生をより豊かにすることを理念とし、歯科医療と美容医療の両面からトータルケアを提供。患者さん一人ひとりと誠実に向き合い、長期的な視点での治療とケアを心がけている。また、医療を通じて「幸せ」を提供することをモットーとし、誰もが安心して通える居心地の良い環境づくりに注力している。

編集部編集部

歯ブラシの選び方で重要なポイントは何でしょうか? 硬さや形状など、具体的な選び方の基準を教えてください。

安藤 雄基先生安藤先生

毛の硬さについては「やわらかめ」か「ふつう」をおすすめしています。硬すぎる歯ブラシは歯や歯ぐきを傷つけやすいため、避けたほうがいいでしょう。また、歯ブラシのヘッドの大きさも重要なポイントです。一般に、ヘッドがやや小さめで奥まで届きやすい歯ブラシが最適といわれていますが、適正なサイズはその人の歯の大きさや口の開き具合によって変わってきます。したがって、自分に合ったサイズを歯科医院でアドバイスしてもらいましょう。

編集部編集部

手用歯ブラシと電動歯ブラシはどちらが推奨されますか? 使い分けの基準やメリット・デメリットを教えてください。

安藤 雄基先生安藤先生

手用歯ブラシは手軽で入手しやすく、価格も安いことが大きなメリットです。適切な磨き方を習得できれば、十分な効果が期待できます。一方で、力加減の調整が難しく、さらにしっかり汚れを落とすためには一定の時間が必要になります。また、磨き方のテクニックによって効果に差がでやすいのもデメリットです。

編集部編集部

電動歯ブラシについてはいかがでしょうか?

安藤 雄基先生安藤先生

電動歯ブラシは効率よく一定の力で磨くことができ、磨き残しが少ないのが特徴です。私自身、使っていて効果を実感しているため、コスト面がクリアできるのであれば電動歯ブラシをおすすめしています。ただし、手用歯ブラシとは使い方が全く異なるため、正しい使用法を習得することが重要です。また、手用歯ブラシと比べると価格が比較的高く、充電の手間などが必要という点もデメリットに挙げられます。

編集部編集部

歯磨き剤は何を基準に選ぶとよいでしょうか?

安藤 雄基先生安藤先生

基本的に、歯磨き剤はフッ素(フッ化物)が配合されたものをおすすめしています。また、研磨剤については、無配合のものよりも配合されている歯磨き剤のほうが汚れ落ちはよくなります。ほかにも、最近の歯磨き剤には歯周病や口臭予防を目的とした薬用成分が配合されていますが、その効果を過度に期待するのは禁物です。製品を選ぶ際は含まれている成分をよく確認し、わからない成分があれば歯科医に相談して、自分に合った歯磨き剤を選ぶことが大切です。

編集部編集部

デンタルフロスや歯間ブラシは必要ですか? それぞれの道具の特徴と使用のタイミングを教えてください。

安藤 雄基先生安藤先生

いずれもセルフケアにおいては必須のアイテムです。歯と歯のすき間が狭い方はデンタルフロス、すき間が広い方は歯間ブラシをおすすめしています。使用のタイミングはブラッシングと同様に1日3回・毎食後が理想的ですが、難しい場合は「就寝前」のケアで使用することを推奨しています。

※この記事はメディカルドックにて<歯磨きでやってはいけない「NG習慣」 歯科医が教える正しい歯磨きとケア用品選び>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。

この記事の監修歯科医師