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インプラントは10年以上使える? 長持ちさせるコツを歯科医師が解説

 公開日:2025/11/11
【インプラント治療後】インプラントを長く使い続けるためのポイント

インプラント治療では、多くの患者さんが手術後の経過や生活上の制限などに不安を感じています。「手術直後の食事は何を食べたらいい?」「運動はいつから始められる?」などの術後に関する疑問は尽きません。そこで、インプラント手術後、インプラントを長く使い続けるためのポイントについて、クローバー歯科・矯正歯科あべの天王寺院の永井先生に解説してもらいました。

永井 伸人

監修歯科医師
永井 伸人(クローバー歯科・矯正歯科あべの天王寺院)

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国立徳島大学歯学部卒業。愛媛大学医学部附属病院歯科口腔外科研修医を経て、大阪の歯科医院にて研鑽を積む。同法人の副院長を務めた後、医療法人真摯会に入局。現在はクローバー歯科・矯正歯科あべの天王寺院の院長として、患者様一人ひとりに最適な「個別解」を提案する診療を実践。患者さんごとに経済状況や年齢、将来の展望を考慮した総合的な治療計画を立案し、誠実な診療を心がけている。日本口腔インプラント学会、日本顎咬合学会所属。

編集部編集部

インプラントの寿命はどのぐらいですか? また、寿命を左右する要因も教えてください。

永井 伸人先生永井先生

適切なケアを続けていれば10年以上、場合によってはそれ以上使い続けることができます。寿命を左右する大きな要因は、ご家庭での毎日のセルフケアと歯科医院での定期的なメンテナンスです。そのほかに、歯ぎしりや食いしばりなど、インプラントに過度な力が加わる習慣も、インプラントの寿命を縮める要因になります。このような方に対しては、必要に応じて「ナイトガード(歯ぎしり専用のマウスピース)」の装着などの対策を行うことをおすすめしています。

編集部編集部

インプラント治療後に起こりうるトラブルに、どのようなものがありますか?

永井 伸人先生永井先生

代表的なトラブルに、歯周病に似た症状を呈する「インプラント周囲炎」があります。これはインプラント周囲の細菌感染によって起こるもので、進行するとインプラントを支える骨の吸収が進み、最悪の場合、インプラントが脱落してしまう可能性があります。予防するには毎日の丁寧な歯磨きと、定期的な専門クリーニングが欠かせません。

編集部編集部

そのほかに、治療後に起こりやすいトラブルはありますか?

永井 伸人先生永井先生

噛み合わせの問題による違和感や痛み、インプラントの緩み、人工歯の破損なども、治療後に起こる可能性があります。これらのトラブルは早期発見・早期治療が非常に重要ですので、治療後も定期的に歯科医院でメンテナンスを受けることが大切です。

編集部編集部

最後に、読者へメッセージをお願いします。

永井 伸人先生永井先生

インプラント治療は、確かな技術と継続的なメンテナンスがあれば、長期的に安心してご使用いただける治療法です。しかし、治療を検討される際はインプラントありきではなく、複数の治療法を提示してくれる歯科医院を選ぶことをおすすめします。少なくとも3つ程度の選択肢と各治療法のメリット・デメリット、さらに5年後、10年後の予後まで詳しく説明してくれる医院が望ましいでしょう。治療前に丁寧なカウンセリングを行い、患者さんの将来を見据えた治療プランを一緒に考えてくれる歯科医院をぜひ見つけていただきたいと思います。

※この記事はMedical DOCにて<インプラント治療直後から硬い物は食べれる? 手術後の経過と必要なケアを歯科医が解説>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。

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