口が乾く原因はご存じですか? 「ドライマウス」の症状・リスクも歯科医が解説

「口の中が渇きやすい(ネバつく)」「食べ物が飲み込みにくい」などの症状が気になることはありませんか? これらの症状はドライマウス(口腔乾燥症)の可能性があり、そのまま放置すると日常生活にも支障をきたしてしまうおそれがあります。そこでドライマウス(口腔乾燥症)の症状やリスクについて、いぬかい医大モール歯科クリニック院長(医療法人社団博伸会理事長)の犬飼先生に聞きました。

監修歯科医師:
犬飼 伸二(いぬかい医大モール歯科クリニック)
編集部
ドライマウスでお口が乾いてくると、具体的にどのような症状が現われますか?
犬飼先生
ドライマウスの症状には、本人が感じる自覚症状と、歯科医など専門家がお口の中を診てわかる他覚症状の2つがあります。患者さん自身が感じる自覚症状では、お口の渇きやネバつきのほかに、「乾いた食品が噛みにくい・飲み込みにくい」「話しづらい」などが代表的です。ほかにも、「口臭が気になる」「舌がヒリヒリと痛い」「今までと味の感覚が違う」などの症状があらわれる場合があります。
編集部
歯医者さんが診てわかる他覚症状には、どのようなものがありますか?
犬飼先生
ドライマウスの方のお口の中を診ると明らかにお口が乾燥しているほか、唾液が泡状になったりねばついたりしている様子も確認できます。また、舌の表面が赤くツルツルしていたり、荒れていたりするのも特徴的です。
編集部
ドライマウスを放置すると、どのようなリスクがありますか?
犬飼先生
先に挙げた症状が悪化すると、「食べ物が噛めない・飲み込めない」「痛くて食べ物を口に入れられない」など日常生活にも支障がでてしまいます。また、唾液による自浄作用や殺菌作用が働きにくくなるためむし歯や歯周病にかかりやすくなるほか、口内炎やカンジダ症といった粘膜疾患も生じやすくなります。
※この記事はMedical DOCにて<ドライマウスの治し方を歯科医が解説 口腔乾燥症で口が乾く原因やリスクと対策も説明>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。