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「親知らず」抜歯後のNG行動はご存じですか? 起こり得るリスク・注意点も歯科医が解説!

 公開日:2024/11/21
抜歯後の NG行動

「親知らず」抜歯後のNG行動はご存じですか? 親知らずを抜くリスクや抜歯後の注意点についても、コンパスメディカルグループ「医療法人社団コンパス」常務理事の越智先生に解説していただきました。

越智 英行

監修歯科医師
越智 英行(コンパス内科歯科クリニック赤羽)

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昭和大学歯学部卒業。東京女子医科大学病院(歯科口腔外科)入局後、昭和大学大学院歯学研究科(臨床系歯科麻酔科学)修了。同大学歯学部全身管理歯科学歯科麻酔科助教を経て、コンパスメディカルグループ「医療法人社団コンパス」の常務理事に就任。患者さんのQOL向上に寄与し、患者さんが笑顔になれる様な治療を心がける。歯学博士。日本口腔外科学会認定医、日本外傷歯学会認定医。

編集部編集部

親知らずを抜いた後、腫れや痛みはありますか? もしある場合、痛み・腫れのピークはいつ頃でしょうか?

越智 英行先生越智先生

親知らず抜歯後の腫れや痛みについては、個人差が大きいですね。一般に、歯を分割したり、骨を削ったりなど複雑な親知らずの抜歯については術後に腫れや痛みの出る可能性が高いでしょう。腫れや痛みのピークは抜歯後1~3日で、1週間程度で落ち着くのがほとんどです。下の親知らず抜歯では、ほかにも内出血により青あざが生じる場合があります。ただ、その場合も時間の経過とともに薄くなって広がり、2週間程度であざは引いていきます。

編集部編集部

抜歯後の腫れ・痛みのほかに、親知らずを抜歯した際に起こり得るリスクがあれば教えてください。

越智 英行先生越智先生

1つは「ドライソケット」です。ドライソケットとは親知らずを抜いてできた穴にかさぶたが乗らず、骨がむき出しになる状態のことを言います。ドライソケットになると長期間にわたって強い痛みが続くほか、飲食物による物理的な刺激が加わると激痛が生じやすくなります。

編集部編集部

そのほかにも、親知らずの抜歯のリスクや副作用はありますか?

越智 英行先生越智先生

抜歯後の傷口に細菌感染が起こると、通常よりも傷の治りが遅くなって、膿や腫れが出やすくなります。また、下の親知らずが太い神経に近いところに位置している場合、抜歯中に神経に傷害や力が加わると術後の唇周囲や顎先、歯ぐきに麻痺やしびれを起こすことがあります。

編集部編集部

抜歯後の「ドライソケット」や「麻痺・しびれ」を回避するためには、どのような点に注意したらいいのでしょうか?

越智 英行先生越智先生

ドライソケットは抜歯後にできる「かさぶた」が剥がれることで生じます。したがって、抜歯してから数日は口を強くゆすぎすぎないこと、傷口にむやみに触れないことが大切です。また、喫煙は傷の治りを妨げるため、タバコを吸っている人は禁煙するのが望ましいでしょう。加えて、お酒についても腫れを強くしないために、抜歯後4~5日は控えることをおすすめします。

編集部編集部

抜歯後の麻痺・しびれを避けるためには、抜歯に際してどのような点に注意したらいいですか?

越智 英行先生越智先生

抜歯後の麻痺やしびれについては、最初の診断の段階で歯科医による的確な診査・診断が重要になります。歯科用CTなど設備が整っている、親知らずの抜歯の実績が豊富な歯科医が在籍しているなど、安心できる歯科医院を探してみましょう。

編集部編集部

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

越智 英行先生越智先生

親知らずは腫れたり痛くなったりするとすぐには抜けず、炎症が治まるのを待つ期間が生じるなど、かえって治療が長引いてしまいます。したがって、痛みや腫れが出る前に一度歯医者さんでレントゲンを撮ってもらい、親知らずの有無や位置、生え方などを確認してもらいましょう。

※この記事はMedical DOCにて【親知らずを抜くタイミングを歯科医が解説 親知らずを抜くならいつが最適? 必ず抜歯しないといけないの?】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。

この記事の監修歯科医師

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