「歯ぎしり」が起きる原因はご存じですか? 日本人の7割は歯ぎしりしている!?
歯ぎしりの原因は骨格や嚙み合わせ、ストレスだったり、激しいスポーツをしている人が日中の癖だったりとさまざまなのだそうです。詳しい原因や歯ぎしりの種類について、シールズデンタルクリニックの大石先生に教えてもらいました。
※この記事はMedical DOCにて【あなたは「歯ぎしりの自覚がない」だけでは? 自分でチェックする方法や治療法を解説】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。
監修歯科医師:
大石 知弘(シールズデンタルクリニック)
編集部
そもそも、なぜ歯ぎしりしてしまうのでしょうか?
大石先生
歯ぎしりをしてしまう理由は、さまざまです。まずは、骨格や噛み合わせの問題です。たとえば、上下の歯の噛み合わせが悪かったり、歯の収まりが悪かったりすると、歯ぎしりをすることがあります。また、1本だけ嚙み合わせの高さに差があって、ほかの歯と接触しているという状態も、歯ぎしりの要因になります。
編集部
ほかにはどんな理由があるのですか?
大石先生
ストレスがたまると、睡眠中に歯ぎしりをしてしまったり、普段気づかないうちに食いしばりをしてしまったりすることがあります。それから格闘技のように、無意識に歯を食いしばるようなスポーツをしている人も、睡眠中に日中の癖が出て、歯ぎしりをしてしまうことがあります。また、飲酒や喫煙も歯ぎしりの原因になります。
編集部
ストレスも歯ぎしりの原因になるのですね。
大石先生
女性に多いのですが、たとえば洗濯物を干しているときなど、家事をしているときに知らず知らずのうちに歯ぎしりをしている人がいます。そのため自覚がなくても、ふと「自分は歯ぎしりをしていないかな?」と意識を向けることが、予防につながります。
編集部
自覚なく歯ぎしりをしている人は、意外と多いのでしょうか?
大石先生
さまざまなデータがありますが、一説によると、日本人の約70%は歯ぎしりをしているとされています。歯ぎしりのなかには「ギリギリ」という音がするものもあれば、まったく音を立てないものもあります。そのため、自分はもちろん周囲の人にも気づかれにくい場合があります。
編集部
音を立てない歯ぎしりもあるのですね。
大石先生
「歯ぎしり」と一口にいっても、実際は3タイプあります。1つ目がグライディング。ギリギリ音を立てながら歯を擦り合わせるもので、もっとも多いタイプです。2つ目がクレンチング。これは食いしばりや噛み締めともいわれ、上下の歯を強く噛み込んでしまうものです。3つ目がタッピング。これは上下の歯がぶつかってカチカチと鳴るタイプのものです。