【糖尿病患者の歯科治療②】歯科治療を受ける際に気をつけること
「糖尿病」と「歯科治療」。一見両者は関係のないように感じますが、この二つは密接に関係していると言われています。糖尿病と歯科治療の関係について「いちやま歯科」の一山先生に学ぶ特集の第2回。
今回は「歯科治療を受ける際に気をつけること」について解説していただきました。
監修歯科医師:
一山 茂樹(いちやま歯科)
編集部
お話しいただいた治療のリスクを踏まえて、糖尿病の人が歯科医院を受診する際に気をつけておきたいことを教えてください。
一山先生
まず、自分が糖尿病とわかっているのであれば、必ずそのことを歯科医師に伝えるようにしてください。また、その際には「糖尿病連携手帳」など普段の血糖値がわかるものや「お薬手帳」なども持参するようお願いします。
編集部
まずは自身が糖尿病であることを伝えることが肝心なのですね。
一山先生
はい。これは糖尿病に限らず、ほかの持病を持っていても同じことが言えます。現在の健康状態を正しく伝えておけば、歯科医院側もそれを踏まえて治療体制を整えますし、必要に応じて医科と連携して治療を進めることも可能になります。したがって、患者さんが安心して歯科治療を受けるためにも「歯科医に伝える」という点だけは忘れないようにしてください。
編集部
治療当日に気をつけておきたいことはありますか?
一山先生
治療当日は血糖の変動を防ぐために空腹時は避け、治療前に必ず食事をとるようにしてください。また、インスリンや血糖値を下げる薬なども通常どおり服用していただくようお願いします。加えて、治療中に低血糖になった場合に備えて、ブドウ糖や飴、糖分を含む飲料などを持参しておくと安心です。