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「悪性リンパ腫と白血病の違い」はご存じですか?発症率や検査方法を医師が解説!

 公開日:2026/02/24
「悪性リンパ腫と白血病の違い」はご存じですか?発症率や検査方法を医師が解説!

悪性リンパ腫と白血病は血液中の組織ががん化する疾患です。悪性リンパ腫では、がん化したリンパ球が血液やリンパ液で全身を循環するため、リンパ節の腫れやしこりなどの症状が現れます。

白血病は白血球系の細胞ががん化したもので、骨髄や血液中で白血病細胞が増えるのが特徴です。進行速度やがん化した細胞の種類で分類され、特徴や治療法も変わってきます。

以下で、悪性リンパ腫と白血病の違いを紹介します。

※この記事はメディカルドックにて『「悪性リンパ腫」と「白血病」の違いは?それぞれの症状について解説【医師監修】』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

永井 恒志

監修医師
永井 恒志(医師)

プロフィールをもっと見る
医師、医学博士(東京大学)、東海大学大学院客員准教授。
平成15年金沢医科大学医学部卒。東京大学医学部附属病院内科研修医を経て東京大学大学院医学系研究科教官時代に大型放射光施設SPring8を利用した多施設共同研究(国立循環器病研究センター、東海大学ほか8研究機関)をリードし、多数の国際医学雑誌に論文を発表した。
特に免疫細胞であるM1マクロファージの画期的な機能の一端を解明した。現在は腫瘍免疫学の理論に基づきがんの根絶を目指してがん免疫療法の開発と臨床応用を手掛けている。

悪性リンパ腫と白血病の違い

悪性リンパ腫と白血病の発症率・検査方法・治療法の違いを詳しく紹介します。

悪性リンパ腫と白血病の発症率の違い

2020年の統計情報によると、悪性リンパ腫の人口10万人あたりの罹患率は28.5人で、白血病は11.3人です。悪性リンパ腫の罹患数は年々増加しており、男女比は3:2で男性に多い傾向にあります。
罹患率は男女ともに50代から増え始め、80代がピークです。白血病も悪性リンパ腫と同様に、高齢化に伴って年々増加しています。白血病は、罹患率が60代から増加し、80〜90代がピークです。

検査方法と診断内容

悪性リンパ腫では、病型や確定診断のために生検を行います。生検では、腫れているリンパ節を切除して顕微鏡で組織を調べる検査や染色体検査、細胞の性質を調べる検査や遺伝子検査などを行うでしょう。
病気の広がり度合いをみるためにCTやPETでの画像検査や内視鏡検査、骨髄検査なども行います。白血病で行う検査は、主に血液検査と骨髄検査です。その他に染色体検査・遺伝子検査・表面抗原マーカー検査などがあります。血液検査では、白血球・赤血球・血小板の数や血液中で増えている細胞、白血球の種類や血球の状態などを調べます。
骨髄検査は、確定診断や病型分類のために行う検査です。骨髄検査では、腰の骨のなかにある骨髄組織を採取します。急性白血病の場合には、病型分類や治療効果の判定などのために、遺伝子検査や染色体検査が行われるでしょう。

治療法

悪性リンパ腫では、放射線治療・薬物療法・造血幹細胞移植などが行われます。悪性リンパ腫は100種類以上もの病型があるため、病型に応じて治療法が異なります。造血幹細胞移植は、薬物療法や放射線治療だけでは治療が難しい血液がんに、完治を目標にして行われる治療法です。
白血病は主に薬物療法です。ただし、再発した場合や治療が難しい場合には、造血幹細胞移植が行われることもあるでしょう。急性では、分子標的薬や複数の細胞障害性抗がん薬が使われます。再発した場合には、薬物療法後に造血幹細胞移植を行います。
慢性では分子標的薬を内服し、がんの状態によっては細胞障害性抗がん薬の併用や造血幹細胞移植が行われるでしょう。分子標的薬は、がん細胞の原因と考えられる特定の分子に標的を絞った治療薬です。細胞障害性抗がん薬は、がん細胞の増殖を邪魔して、がん細胞を攻撃します。

悪性リンパ腫と白血病の違いについてよくある質問

ここまで悪性リンパ腫と白血病でわかること・症状・治療法などを紹介してきました。ここでは、「悪性リンパ腫と白血病の違い」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。

悪性リンパ腫と白血病の患者に共通する症状はありますか?

永井 恒志永井 恒志 医師

リンパ節の腫れ・発熱・倦怠感・息切れ・疲れやすさなどは、共通する症状でしょう。リンパ節の腫れは悪性リンパ腫で多くみられる症状ですが、リンパ性白血病でも現れることがあります。

悪性リンパ腫と白血病の再発率はどのくらいですか?

永井 恒志永井 恒志 医師

悪性リンパ腫では、二人に一人以上が再発するとされており、急性リンパ性白血病では6割程とされています。

編集部まとめ

悪性リンパ腫と白血病の違いやそれぞれの症状、予防対策などを紹介しました。悪性リンパ腫のほうが罹患数は多く、罹患率も高い傾向にあります。

どちらも高齢者に多い疾患で、発症のピークが80代です。悪性リンパ腫では、腫れたリンパ節の組織や細胞の性質の検査を行います。

白血病では、骨の中の骨髄液を採取して、腫瘍細胞の有無や骨髄組織の状態を検査します。また、悪性リンパ腫は初期の段階では症状が乏しいため、症状が出てから気付くことや健康診断の検査で発見されることが少なくありません。

慢性白血病もゆっくり進行するため、検査でわかることが多いのが特徴です。どちらの疾患も予防法は見つかっていないため、定期的に診断を受けて異常があれば早期に治療を行いましょう。

悪性リンパ腫と関連する病気

「悪性リンパ腫」と関連する病気は3個程あります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

関連する病気

  • B細胞リンパ腫
  • T細胞リンパ腫
  • NK細胞リンパ腫

悪性リンパ腫の1種です。白血球に含まれるリンパ球で、それぞれBリンパ球・Tリンパ球・NKリンパ球ががん化した病気です。

悪性リンパ腫と関連する症状

「悪性リンパ腫」と関連している、似ている症状は4個程あります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

関連する症状

  • リンパ節の腫れやしこり
  • 発疹
  • 皮膚の腫瘤

悪性リンパ腫の症状は、全身の臓器や全身症状で現れる場合があります。

この記事の監修医師

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