炭水化物抜きダイエットは瘦せる? 人気の理由と注意すべき落とし穴を専門家に聞く

ご飯やパン、麺類など、私たちの食生活に欠かせない炭水化物。その炭水化物を意識的に減らす炭水化物抜きダイエットが注目を集めています。話題になる一方で、「本当に健康に良いの?」「リバウンドしない?」といった疑問の声も少なくありません。その仕組みやリスクについて、専管理栄養士の永野さんに解説していただきました。

監修管理栄養士:
永野 ゆう子(管理栄養士)
編集部
炭水化物抜きダイエットが流行っていますが、どのようなものか簡単に教えてください。
永野さん
文字通り、「炭水化物を摂取しないダイエット方法」になります。炭水化物は基本的にご飯やパンなどの主食に多く含まれていますので、これらの主食を抜く方が多いですね。
編集部
なぜ炭水化物を摂取すると太ってしまうのですか?
永野さん
炭水化物はエネルギーの素となる重要な栄養素ですが、過剰に摂取することで中性脂肪に変わり、肥満の原因となることもあります。炭水化物を抜くことで脂肪に変わるのを抑えることで、ダイエット効果が得られると言われています。
編集部
ほかにも痩せる理由がありましたら教えてください。
永野さん
炭水化物を摂取すると、体内でインスリンというホルモンが分泌されます。インスリンは血糖値を抑えることに加えて、炭水化物に含まれている糖質を脂肪に変える効果があります。このインスリンの分泌を抑えることで、脂肪に変わる糖の量を減らし、ダイエット効果があると言われていますね。
編集部
ご飯は夕食によく食べる方が多いと思うのですが、夕食だけでも炭水化物を抜くと痩せることはできますか?
永野さん
完全に炭水化物を抜くのはおすすめできません。食事の満足感が得られず、ほかの食材やおかずを多く食べ、脂質などの摂りすぎにつながる可能性があります。食後に間食したくなる場合も同様ですね。ほかのおかずを食べすぎたり間食が増えたりすることによって、ほかの生活習慣病になる可能性もあります。バランスよく食べるよう心がけてください。
※この記事はメディカルドックにて【炭水化物抜きダイエットは痩せる? 痩せない? 正しい方法を管理栄養士が解説】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。