「調剤薬局とドラッグストアの違い」処方箋をもらう前に知っておきたいポイント【薬剤師解説】

病院の近くにある調剤薬局とドラッグストアの調剤薬局には、どのような違いがあるのでしょうか? 調剤薬局は主に医療機関の処方箋を受け付け、営業時間は診察時間に合わせているため、利便性が高いのが特徴です。一方、ドラッグストアの調剤薬局は、薬剤師が常駐する薬局と、そうでない薬店が存在します。これらのポイントについて薬剤師の鈴木さんにお聞きしました。

監修薬剤師:
鈴木 真理(薬剤師)
国内製薬会社にて9年間、医薬品の品質管理に従事。その後、病院での薬局勤務を経て、米国製薬会社の日本法人にて17年間、様々な新薬の臨床試験(治験)にかかわる。現在はフリーとなり、医療系のライターとして「一般の人にわかりやすいライティング」をモットーに活動中。
編集部
病院の近くによくある調剤薬局とドラッグストアの調剤薬局に違いはありますか?
鈴木さん
薬局として大きな違いはありません。調剤薬局は「門前薬局」とも呼ばれ、医療機関のすぐ近くにあり、主にその医療機関の処方箋を受け付けている薬局のことをいいます。このため、調剤薬局の営業時間は、医療機関の診察時間にあわせているところが多いですね。他方、調剤薬局が併設されているドラッグストアも処方箋は受け付けていますが、特定の医療機関にあわせた営業はしていないと思います。
編集部
ドラッグストアにも薬剤師はいますか?
鈴木さん
ドラッグストアは「薬局」と「薬店」の2種類に分類され、「薬局」には薬剤師が常駐し、調剤室が設置されています。「薬店」には、薬剤師が常駐しておらず、調剤室もありません。このため、薬店は処方箋を受け付けることができません。ドラッグストアに処方箋を持っていく際には、事前に調剤薬局の有無の確認が必要です。
編集部
出先で病院を受診したのですが、自宅近くの薬局でも処方薬は買えますか?
鈴木さん
はい、大丈夫です。どこの薬局でも全国の医療機関で発行された処方箋を受け付けています。処方箋の有効期限は、発行日(病院受診日)から4日以内なので期限切れにならないようにしましょう。連休前は特に注意が必要です。期限が切れた際には、受診した医療機関にて処方箋の再発行が必要となります。
※この記事はメディカルドックにて【薬局とドラッグストア、処方箋の薬はどこで買うのがいいの? それぞれの違いやメリット・デメリットは?】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。