普段の生活でできる「喉の痛み・咳の予防法」はご存じですか? 日常で気をつけるべき行動を解説!

喉の痛みや咳は、日常生活に影響を与える不快な症状です。とくに、冬場の乾燥や風邪などの流行によって、これらの症状はより一層悪化することがあります。 今回は薬剤師の山形さんに、普段の生活からできる予防法について詳しく解説してもらいました。

監修薬剤師:
山形 ゆかり(薬剤師)
編集部
普段から喉の痛みを予防するにはどうすれば良いですか?
山形さん
喉の痛みの予防には、適切な水分摂取が重要です。喉が乾燥すると、痛みや感染のリスクが高まります。普段からこまめな水分摂取を心がけましょう。室内の湿度を適切に保つことも大切です。加湿器を使ったり、部屋に濡れタオルを干したりするといいでしょう。タバコの煙や有害な化学物質、花粉、ほこりなどが含まれる空気から遠ざかることも重要です。
編集部
咳を予防するために日常生活で気を付けるべきことはありますか?
山形さん
咳の予防の基本は、定期的な手洗いやうがいです。手洗いは、殺菌成分が入った薬用石けんで20秒以上時間をかけて洗うと効果的です。汚れや菌をしっかり落とし、病原体の侵入を防ぐことができます。喫煙を避け、アレルギーがある場合はその原因となるものから離れることも重要です。
編集部
風邪の季節にとくに注意すべきことはありますか?
山形さん
可能であれば人混みや密閉された空間を避けましょう。室内を定期的に換気することも重要です。免疫力を高めるために、バランスの取れた栄養を摂ること、適度な運動、十分な睡眠を心がけることも大切です。そして感染症が流行する季節には、ワクチンの予防接種を受けることも対策の一つですね。
編集部
喉の痛みや咳がでるときに食生活では何に気をつけるべきですか?
山形さん
辛いものや刺激物は喉に負担をかけることがあるので、喉が不調な場合は控える方がいいでしょう。また、ビタミンCを含む食品を摂ることで、免疫力を高める効果が期待できます。たとえば、冬に旬を迎えるブロッコリーやいちごがおすすめです。塩分の摂取を控えることも重要です。塩分の多い食生活は免疫力に悪影響を及ぼす可能性があるとされています。そのほか、生姜やはちみつ入りの飲み物など、喉に優しいドリンクを飲むのもいいでしょう。
編集部
声をよく使う仕事をしているのですが、特別に気をつけるべきことはありますか?
山形さん
声をよく使うお仕事の方は、定期的に声を休める時間を設けることが大切です。長時間話し続けると、喉への負担が大きくなります。水分をこまめに摂取し、喉の乾燥を防ぐことも意識しましょう。声を出す際は、無理な力を入れずに自然な声のトーンで話すといいですよ。
編集部
あらためて、どのように喉の痛み・咳と向き合えばいいですか?
山形さん
冬の季節はとくに喉の痛みや咳の悪化に注意が必要です。適切な水分摂取や湿度の維持、定期的な手洗いやうがいなど、基本的な健康管理を心がけることで、喉の痛みや咳の予防になります。症状がある場合には、きちんと治療することが大切です。市販薬を利用する際は、成分を理解し、症状に合った薬を選びましょう。不安な場合には、適切な薬を選ぶためにも自己判断はせず、医師や薬剤師に相談してくださいね。
※この記事はMedical DOCにて<【薬剤師に聞く】喉の痛みや辛い咳…おすすめの市販薬は? 処方薬との違いも>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。