花粉症で悩む人は必見! 「舌下免疫療法」の効果・副作用・治療期間・費用を解説!

鼻炎や目の痒みといった、花粉症に伴う症状を抑える薬の使用による治療が一般的に行われることが多いですが、「舌下免疫療法」はご存知でしょうか? 今までの治療とはどのように違うのか、本当に効果があるのか、薬剤師の小泉さんに説明してもらいました。
編集部
「舌下免疫療法」とはどういったものですか?
小泉さん
舌下免疫療法は、アレルギー反応の原因となる物質(スギ花粉などのアレルゲン)を少量ずつ舌の下に投与し、徐々に体を慣れさせることで、アレルギー症状を抑えていく治療法です。日本では、2014年から内服の投薬による舌下免疫療法が開始されました。
編集部
舌下免疫療法にはどのような副作用がありますか?
小泉さん
高頻度で起こる副作用としては、口の中や喉の腫れ、かゆみや不快感、耳のかゆみ、吐き気、頭痛などが挙げられます。服用後30分以内に起こる可能性が高く、多くの場合は数十分でおさまります。また、使用開始をして1~2ヶ月は副作用が出る可能性が高く十分な注意が必要です。
編集部
この治療法はきちんと効果が期待できるのでしょうか?
小泉さん
舌下免疫療法は、現在約8割の患者様に対して有効性が確認されています。そのうち2割が完治、6割が症状の改善との報告もあります。ただ、この治療法は開始後即座に症状を抑えるものではなく、アレルギー症状に対して長期的に緩和を目指すものですので、継続的な治療が必要となります。
編集部
治療期間や費用はどのくらいですか?
小泉さん
舌下免疫療法の推奨される治療期間は、通常3~5年です。持続的な効果を得るためには、1日1回1錠の服薬を継続する必要があります。また、この治療は保険適用で受けることが可能ですので、治療費は大人の方ですと1ヶ月あたり約2000円(3割負担)の自己負担額になります。

監修薬剤師:
小泉 優莉(薬剤師)
※この記事はMedical DOCにて<毎年辛い花粉症の治療方法「舌下免疫療法」をご存知? 効果や注意点を薬剤師が解説>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。