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糖尿病患者がフレイルに注意すべき理由はご存じですか? 理学療法士が解説

 公開日:2025/01/22
注意すべきワケとは?

糖尿病とフレイルは密接に関連しており、特に糖尿病患者はフレイルへの注意が必要です。運動不足や食事の偏りなど、これらの病態には共通の危険因子が多く存在し、適切な生活習慣を心がけることで両者の予防が可能です。今回、理学療法士の牧迫飛雄馬さんに「糖尿病予防がフレイル予防にどうつながるのか」や「対策方法」について解説してもらいました。

牧迫 飛雄馬

監修理学療法士
牧迫 飛雄馬(理学療法士)

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2001年国際医療福祉大学理学療法学科卒業、2009年早稲田大学スポーツ科学学術院博士後期課程修了。国際医療福祉大学病院、リハビリ推進センター株式会社、札幌医科大学特任助教、日本学術振興会特別研究員(PD)、ブリティッシュコロンビア大学(Research Fellow)、国立長寿医療研究センター予防老年学研究部健康増進室長を経て、2017年より現職。日本老年療法学会副理事長、日本転倒予防学会理事など。

編集部編集部

糖尿病を予防することでフレイルも予防できるのですか?

牧迫 飛雄馬さん牧迫さん

糖尿病を予防することでフレイルを予防することができるかの根拠のある成果は十分に示されていません。しかし、糖尿病の患者さんではフレイルのリスクが高くなりますので、糖尿病を予防することでフレイルになる危険を下げることが期待されます。また、活動量の低下や不適切な食生活など糖尿病とフレイルでは共通した危険因子も多くありますので、これらの危険因子に対処することは糖尿病を予防すると同時にフレイルの予防にもつながります。

編集部編集部

糖尿病予防はフレイル予防に具体的にどのような影響を与えますか?

牧迫 飛雄馬さん牧迫さん

糖尿病とフレイルでは共通した危険因子が多くあります。運動不足や食事の偏り、睡眠不足などが挙げられます。特に、身体活動を促進して、筋肉量や筋力を維持することは、糖尿病とフレイルの両方の予防にとって重要です。習慣的な運動や栄養バランスの良い食事、ストレスをためないといった糖尿病を予防するための生活習慣はフレイルを予防することにもつながります。

編集部編集部

糖尿病予防の具体的な方法について簡単に教えてください。

牧迫 飛雄馬さん牧迫さん

糖尿病の予防のためには、「食事」と「運動」が重要となります。食事では、適切なエネルギー量と栄養バランスの良い食事を心がけることが第一です。また、野菜を先に、ゆっくりよく噛んで、腹八分目に抑えることも良いとされます。運動は、ウォーキングなどの有酸素運動がお勧めですが、運動する時間をとることが難しい場合は、できるだけ階段を利用したり、近所の散歩からはじめたり、普段の生活で活動時間を増やす工夫もよいでしょう。また、ぬるめのお風呂にゆっくりつかったり、しっかりと睡眠をとったりして、ストレスを溜めないようにすることも重要です。

※この記事はMedical DOCにて【「糖尿病患者」はフレイルに要注意! その理由と対策を理学療法士が解説】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。

この記事の監修理学療法士