認知症の人が“徘徊”してしまう原因とは? 外に出たがるワケを専門家が解説
公開日:2024/04/16
なぜ、認知症の人は徘徊してしまうのか、その原因はご存知でしょうか。外に出たがる理由を「介護福祉士」の若井さんに解説していただきました。
※この記事はMedical DOCにて【認知症の人はなぜ徘徊するのか 原因と対策を介護福祉士に聞く】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。
監修介護福祉士:
若井 由加(介護福祉士)
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名古屋市の老人保健施設で5年の実務経験後、介護福祉士資格取得。老人保健施設以外の施設介護を経験するため、有料老人ホームへ転職。15年間有料老人ホームで管理職を経験後、現在は家族の経営する会社で地域の在宅支援センターと連携しながら、地域の高齢者サポート活動をおこなう。
編集部
はじめに、徘徊とはどのようなことか教えてください。
若井さん
徘徊は「目的もなく歩き回る」「床などの上で這い回る」といった行動のことを指します。認知症の周辺症状の一つに分類され、転倒や脱水症状、低体温症など、様々な危険が伴います。
編集部
周辺症状とはなんでしょうか?
若井さん
「周辺症状」は「中核症状」の二次的に起こるものを言います。中核症状は記憶障害や判断力の低下、実行機能障害など脳の機能低下によって直接的に起こる症状であり、この中核症状によって二次的に起こるものが周辺症状にあたります。徘徊のほかにうつや暴言、幻視・幻聴などの症状があります。
編集部
なぜ認知症の人は徘徊をしてしまうのでしょうか?
若井さん
理由は、一人ひとり様々です。
・トイレを探している
・家に帰りたい
・今いるところが怖くて逃げだした(一人でいる寂しさや不安)
・子供を探している(愛情)
・習慣(買いものに行く時間など)
・トイレを探している
・家に帰りたい
・今いるところが怖くて逃げだした(一人でいる寂しさや不安)
・子供を探している(愛情)
・習慣(買いものに行く時間など)
上記のような理由が主で、その人の生活習慣や、強く記憶に残っている出来事に関係していることが多いですね。