「家庭で血圧を測るべき理由」はご存じですか? 家だからわかることがあるって本当?
ただ、家庭で血圧を測るだけと思いがちですが、診察室で測る血圧だけでは見えてこない血圧というものがあるのをご存じですか? 脳卒中の予防などにも役立つと看護師の吉村さんは言います。詳しく教えてもらいました。
監修看護師:
吉村 真佐美(看護師)
編集部
そもそもの、血圧の基本的なところを教えてください。
吉村さん
血圧とは、血管にかかる圧力のことをいいます。心臓から送られる血液量(心拍出量)と血管の弾力性(硬さ)が関係します。収縮期血圧(最高血圧)は、心臓が収縮し勢いよく血液が出ていく時の血圧で、拡張期血圧(最低血圧)は、心臓が拡張し血管への圧力が低くなった時の血圧のことを指します。
編集部
家庭血圧が大切と言われるのはなぜですか?
吉村さん
家庭血圧は、診察室血圧だけでは分からない、様々な生活場面での血圧を知ることができるためです。特に脳卒中などの可能性が高くなる、早朝高血圧は家庭で測らないと分かリません。したがって、高血圧の診断や治療をする際にも家庭血圧は重視されるのです。
編集部
家庭血圧の基準値を教えてください。
吉村さん
家庭血圧での高血圧の基準は135/85㎜Hg以上です。ただし、正常血圧は115/75㎜Hg以下となっています。それより高いと、「正常高値」や「高値血圧」に分類され、将来高血圧に移行する危険性があるとされています。
編集部
病院で血圧が高くても家庭血圧が正常値なら問題ないのでしょうか?
吉村さん
病院で測る時だけ血圧が高くなるのを「白衣高血圧」と言います。このような方は、正常な血圧の人に比べ、将来、高血圧に移行したり、脳卒中や心筋梗塞などを発症したりする可能性があります。そのため、医師の指示に従って注意深く経過観察することが大切です。
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