看護師が教える「大部屋」に入院する時の注意点 トラブル例や予防策も解説
大部屋の病室は共同生活です。音の問題や物の紛失などのトラブルなどが起きることもあるそうです。しかし、耳栓を持参や貴重品の取り扱いに気をつけるなどの対策でカバーできることもあると看護師の小笠原さんは言います。一方で、大部屋ならではのメリットもあります。大部屋と小部屋で迷っている方は参考にしてみてください。
監修看護師:
小笠原 あゆ美(看護師)
編集部
大部屋では、やはり患者同士のトラブルはありますか?
小笠原さん
トラブルはやはりありますね。頻繁ではないものの、やはり人と人との共同生活なので、たまに入院患者さんから相談があるというのは事実です。特に多いのはいびきや騒音などのトラブルです。同室の患者さんのいびきがうるさくて眠れない、ゲームや音楽がうるさいといった苦情がよく聞かれます。
編集部
ほかにはどのようなケースがありますか?
小笠原さん
自分のものがなくなったという方もたまにいらっしゃいます。自分で紛失した可能性もありますが、よく知らない人と共同生活をしているので、残念ながら盗難の可能性も無いとは言えません。
編集部
トラブルを避けるためには、何に気を付けたらいいのでしょうか?
小笠原さん
入院前に準備をして、ある程度の対策を打っておくのがおすすめです。トラブルが発生するとどうしても相手を悪く考えてしまいますが、相手が変わることはそうそうありません。もちろん相談があれば看護師などのスタッフからご本人に注意をしますが、どこまで改善するかはご本人次第というのが実際のところです。状況の悪化を避けるためにも、耳栓を持参し騒音対策をしておく、どうしても必要という場合以外は貴重品を持ち込まないなどといった準備をしておきましょう。
編集部
これから入院する方に何かアドバイスはありますか?
小笠原さん
大部屋のトラブルについてお話ししたので不安に感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、実際はほかの方とのコミュニケーションを楽しんでいる方も多いようです。小部屋も大部屋も一長一短なので、ご予算や好みに合わせて病院にご相談いただければと思います。
編集部
最後に、読者へのメッセージがあればお願いします。
小笠原さん
病院は家とは違う環境なので、完全に快適な生活というのは難しいかもしれません。ですが、もし何か問題があればスタッフが連携してサポートも可能です。場合によっては病室の移動ができることもあるので、気になることがあれば気軽に看護師などに相談してみてください。