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「アルツハイマー型認知症の症状」はご存知ですか?医師が解説!

 公開日:2025/12/25

アルツハイマー型認知症の症状とは?メディカルドック監修医が解説します。気になる症状がある場合は迷わず病院を受診してください。

※この記事はメディカルドックにて『「アルツハイマー型認知症の症状」はご存知ですか?初期症状・予防法も医師が解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

木村 香菜

監修医師
木村 香菜(医師)

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名古屋大学医学部卒業。初期臨床研修修了後、大学病院や、がんセンターなどで放射線科一般・治療分野で勤務。その後、行政機関で、感染症対策等主査としても勤務。その際には、新型コロナウイルス感染症にも対応。現在は、主に健診クリニックで、人間ドックや健康診断の診察や説明、生活習慣指導を担当している。また放射線治療医として、がん治療にも携わっている。放射線治療専門医、日本医師会認定産業医。

「アルツハイマー型認知症」とは?

認知症とは、「記憶障害」や「見当識障害」、「判断力の低下」を引き起こす脳の認知機能障害によって日常生活に支障が出るようになった病気のことです。そして、認知症にはさまざまな種類がありますが、最も多いのがアルツハイマー病によって認知症を発症したアルツハイマー型認知症です。
アルツハイマー病は、神経原線維の変化(タウオパチー)、アミロイドの神経細胞への沈着といった病理学的な変化を特徴とする病気です。症状が現れるまでには長い年月がかかるとされています。アルツハイマー型認知症の主な症状としてまず現れるのは、最近の出来事を覚えられないということです。この出来事は記憶障害から始まり、次第に記憶と学習の障害も起こってきます。病気が進行すると、失語や人格変化なども伴うようになります。アルツハイマー型認知症では、初期から、てんかんやけいれん発作などの神経症状を認めることは少ないとされています。
アルツハイマー型認知症と診断されると、その後の寿命は認知症を合併しない場合と比べて半分ほどになるという研究があります。具体的には、診断を受けてからの平均予命は、男性で4.2年、女性で5.7年となっています。
アルツハイマー型認知症の治療法としては、コリンエステラーゼ阻害薬とNMDA受容体拮抗薬という薬が用いられます。

アルツハイマー型認知症の代表的な症状

それでは、まずはアルツハイマー型認知症の代表的な症状を説明します。

記憶障害

アルツハイマー型認知症の中核をなす症状は、記憶障害です。特に、最近の出来事が覚えられなくなるのが特徴です。
具体的には、約束を忘れる、物の置き場所がわからなくなる、話したことを忘れて同じ話を繰り返す、ということがあります。また、ヒントを与えられてもなかなか正解が出にくい、という点も特徴的です。一方で、昔のことは比較的覚えています。

見当識障害

アルツハイマー型認知症では、記憶障害に引き続いて見当識障害(けんとうしきしょうがい)が起こります。見当識とは、現在の年月や時刻、そして自分が今どこにいるか、などの基本的な状況を把握することです。
最初に時間や季節感の感覚が薄れ、進行すると家までの道がわからなくなり迷子になったり、遠くまで歩いていったりしてしまいます。病気が進行すると、自分の年齢や人の生死に関わる記憶もなくなり、周囲と自分との関係がわからなくなります。

遂行機能障害

遂行機能障害(すいこうきのうしょうがい)とは、計画をたて、物事を行えなくなることです。例えば、食事の準備をする際に、ご飯を炊いて、味噌汁を作ってということを同時進行することが求められます。しかし、こうしたことは、アルツハイマー型認知症の方にとっては難しいのです。
アルツハイマー型認知症では、遂行機能障害は比較的初期から認められることが多いとされています。そして、仕事や家事などの日常の仕事に支障が出てしまいます。

視空間障害

アルツハイマー型認知症では、視空間障害(しくうかんしょうがい)のために、図形を書き写す模写が難しくなり、空間認識が困難となるために近所でも迷子になるという症状が現れます。

失行・失語

アルツハイマー型認知症が進むと、失行(しっこう)という、物を上手く使えないという症状もはっきりと現れてきます。また、言語の面でも物の名前がわからなくなってしまう健忘失語(けんぼうしつご)が出現し、つくろうような話し方をするようになり、言語の理解が困難となってきます。

「アルツハイマー型認知症の症状」についてよくある質問

ここまでアルツハイマー型認知症の症状・予防法などを紹介しました。ここでは「アルツハイマー型認知症の症状」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。

アルツハイマー型認知症の症状が進行すると最終的にどうなりますか?

木村 香菜医師木村 香菜(医師)

アルツハイマー型認知症の終末期には、全般的な知的機能が損なわれ、次第に周囲のことが認知できなくなり、会話も通じなくなります。そして、運動機能も失われ、寝たきりの状態となります。

アルツハイマー型認知症に顔つきが変わる症状はありますか?

木村 香菜医師木村 香菜(医師)

アルツハイマー型認知症になると、顔つきが変わることもありえます。アルツハイマー型認知症の初期症状のひとつに性格の変化があります。例えば、以前はおだやかだった人が怒りっぽい性格になる、というものがあります。そのため、顔つきも変わる可能性があります。

アルツハイマー型認知症になりやすい人の特徴を教えてください。

木村 香菜医師木村 香菜(医師)

アルツハイマー型認知症の発症の原因ははっきりとはわかっていません。しかしながら、生活習慣病である高血圧や糖尿病、脂質異常症が関係しているといわれています。そのため、こうした病気をもつ人においては、アルツハイマー型認知症になりやすい可能性があります。

編集部まとめ

この記事では、アルツハイマー型認知症の症状の特徴について解説しました。
「なんとなく、普通の物忘れと違う」という症状に気づいたら、認知症の専門医にまず受診することが大切です。認知症には誰でもなる可能性があります。おかしいなと感じたら、早めに専門医を受診しましょう。そして、早期発見・早期治療に繋げていきたいものですね。

「アルツハイマー型認知症の症状」と関連する病気

「アルツハイマー型認知症の症状」と関連する病気は8個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

神経内科の病気

脳神経外科の病気

  • 慢性硬膜下血腫
  • 正常圧水頭症

精神科の病気

アルツハイマー型認知症に関連した病気には様々なものがあります。せん妄などの一時的な症状のこともあります。また、幻視やパーキンソン病のような症状が特徴的なレビィ小体型認知症という病気もあります。

「アルツハイマー型認知症の症状」と関連する症状

「アルツハイマー型認知症の症状」と関連している、似ている症状は4個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

関連する症状

  • もの忘れがあるが、自分では気づいていない
  • 慣れた道でも迷ってしまう、どこに行こうとしていたかわからなくなる
  • 物や人の名前が思い出せない

アルツハイマー型認知症の他にも、このような症状がでる病気はあります。原因が明らかなものについては、治療を行えば認知機能が改善するものもありますので、「おかしいな」と感じた際には、まずは神経内科や脳神経外科、認知症の専門外来などを受診しましょう。

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