「生存率が高いがんの再発リスク」とは?予防のコツも医師が解説!
公開日:2025/11/23

がんと聞くと、「怖い」「治りにくい」といったイメージを持つ人も多いかもしれません。しかし、部位によっては早期に発見しやすく、治療法の進歩により生存率が高いがんも確かに存在します。この記事では、生存率が高いがんの再発リスクなどについて解説します。

監修医師:
五藤 良将(医師)
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防衛医科大学校医学部卒業。その後、自衛隊中央病院、防衛医科大学校病院、千葉中央メディカルセンターなどに勤務。2019年より「竹内内科小児科医院」の院長。専門領域は呼吸器外科、呼吸器内科。日本美容内科学会評議員、日本抗加齢医学会専門医、日本内科学会認定医、日本旅行医学会認定医。
安心の裏にある注意点と再発リスク
再発や転移の可能性を見落とさない
たとえ生存率が高いがんであっても、再発や転移のリスクがゼロになるわけではありません。特に乳がんや前立腺がんなどは、治療から数年後に再発が見つかることもあります。- 乳がん:タイプによっては5年以上経ってから再発する「遅発性再発」が起こることも
- 前立腺がん:ホルモン治療が効かなくなる「去勢抵抗性」への移行に注意
- 甲状腺がん:ごくまれに肺や骨に転移することもある
定期検診・経過観察の重要性
治療が終わったあとも、定期的な通院や検査は必須です。 特に以下のような検査や観察が重要です:- 画像検査(CT、MRI、超音波など)
- 腫瘍マーカーの定期測定
- 自覚症状の確認(痛み・しこり・体重変化など)
「高い生存率=油断できる」ではない
数字としての生存率はたしかに希望です。でも、それは「正しく治療を受けた場合に高い割合で助かる」ことを意味しているにすぎません。治療が遅れれば、どんながんも命に関わる
定期的なフォローがなければ、再発を見逃す
生活習慣や体調管理を怠れば、リスクが増える
つまり、「生存率が高いがん」は、丁寧に付き合えば“長く生きられる”がんというだけで、放置していいがんではないということを忘れてはいけません。