コーヒーと豆類を一緒に摂ると何のリスクが上がる?「悪い食べ合わせ」について解説!

健康や美容のために食事に気をつけている方でも、意外と見落としがちなのが「悪い食べ合わせ」。せっかく栄養価の高い食材を選んでも、一緒に食べる組み合わせ次第では吸収が妨げられたり、逆に体に負担をかけてしまうことがあります。この記事では、代表的な悪い食べ合わせについて解説します。

監修管理栄養士:
武井 香七(管理栄養士)
保有免許・資格
管理栄養士資格
目次 -INDEX-
代表的な「悪い食べ合わせ」とその理由
お茶・コーヒー×鉄分:タンニンによる吸収阻害
緑茶や紅茶、コーヒーに含まれるタンニンは、鉄分と結合し不溶性化。特に植物性食品由来の非ヘム鉄の吸収率は、最大60%低下すると報告されています。鉄分不足が気になる方は、食事中・直後のお茶やコーヒーを避け、食間に摂取するのが無難です。
カルシウム×リン酸:骨粗鬆症リスクを高める?
加工食品・清涼飲料水に含まれるリン酸塩は、体内でカルシウムと結合し、腸管で吸収されにくくなります。過剰なリン酸摂取はカルシウム吸収を20~40%阻害し、骨密度低下・骨粗鬆症リスクを高めるとされています。
ビタミンC×銅・鉄:酸化リスクで栄養減少
ビタミンCは抗酸化作用がある反面、鉄・銅と同時摂取することで酸化反応が進みやすくなり、体内での働きが阻害されます。特にサプリメントで高濃度を摂取する際、このリスクは顕著とされます。食品から摂る分には心配は少ないですが、意識して分けると安心です。
食物繊維×ミネラル:吸収阻害の落とし穴
食物繊維は腸内環境を整える一方、ミネラル(鉄・カルシウム・マグネシウム)の吸収を妨げる性質があります。過剰摂取により、必要な栄養素まで排出されてしまう恐れがあります。バランスを考えた摂取が大切です。
ビタミンB1×アルコール:疲労回復効果を打ち消す
ビタミンB1は疲労回復に欠かせない栄養素ですが、アルコールはその吸収を阻害し、消費を促進します。アルコール多飲者はB1欠乏リスクが高く、長期的には神経障害の原因にもなり得ます。
ビーフジャーキー+ナッツ:乾物と繊維が消化を鈍らせる仕組み
どちらも消化に時間がかかる高たんぱく・高脂質食品で、さらに食物繊維も豊富。胃の滞留時間が長くなり、消化不良や胃もたれを招きます。
まとめ
「食べ合わせ」は良い組み合わせだけでなく、悪い組み合わせによる健康リスクにも注意が必要です。吸収阻害・消化負担・肝機能障害など、知らずに続けると栄養不足や体調不良を招きかねません。栄養素の“相互作用”を理解し、食べ方の工夫で健康管理に役立てましょう。