柑皮症の症状や原因とは?
柑皮症(読み方:かんぴしょう)とはどんな病気なのでしょうか?その原因や、主にみられる症状、一般的な治療方法などについて、医療機関や学会が発信している情報と、専門家であるドクターのコメントをまじえつつ、Medical DOC編集部よりお届けします。
この記事の監修ドクター:
福井 実緒 医師(両国駅前ふくい皮膚科 院長)
柑皮症とは
柑橘類などに多く含まれるビタミンAの前駆物質であるカロテンの過剰摂取により、皮膚にカロテンの色素が沈着して黄色くなる状態が柑皮症で、黄疸ではないかと心配されることがあります。
引用:渡辺内科消化器科医院
http://www.watanabe-md.com/postcase/柑皮症(かんぴしょう)/
柑皮症の症状
黄色くなるのは、手指、手の平、足の裏、鼻翼などですが、カロテンが皮膚の角質層、表皮、皮下脂肪層に沈着しやすいため、厚い角質層のある手の平、足の裏が特に黄色くなります。
黄疸では白眼の部分が黄色くなりますが、柑皮症では眼球結膜が黄色くなることはないので区別することができます。引用:渡辺内科消化器科医院
http://www.watanabe-md.com/postcase/柑皮症(かんぴしょう)/
柑皮症の原因
柑皮症の原因はカロチンの摂りすぎです。カロチンは体内でビタミンAに変化し、夜盲症や皮膚乾燥症、また動脈硬化を防ぐことも分かっています。カロチンを摂取することは大切なことですが、摂りすぎると柑皮症になってしまうこともあります。
引用:藤井寺市医師会
http://www.fujiidera-med.or.jp/mame/mame090626.htm
柑皮症の検査法
カロチンは脂溶性(脂に溶けやすい性質)であるため、高脂血症があると血中カロチンが上昇しやすくなります。すなわち高脂血症の人は柑皮症になりやすいといえますので、これを疑われた時は高脂血症のチェックや黄疸との鑑別を兼ねて病院で採血検査を受けることをお勧めします。
引用:藤井寺市医師会
http://www.fujiidera-med.or.jp/mame/mame090626.htm
診断方法は、基本的には視診です。採血をして、血中のカロテン濃度を測定し診断する場合もあります。
柑皮症の治療方法
カロテノイドが多い食物の過剰摂取による場合は、中止すれば自然に治るもので、特に治療の必要はありません。内分泌異常や代謝異常によって二次的に本症が生じる場合では、原疾患を治療すれば軽快します。
引用:品川シーサイド皮膚・形成外科クリニック
http://www.shinagawaseasideclinic.com/skin/atoz/ka/kanhisyou.html
また、高脂血症や肝臓が悪く柑皮症の症状が出ている方は、元の疾患を治療する必要があります。