血栓性外痔核の症状・原因・治療方法について

血栓性外痔核(読み方:けっせんせいがいじかく)とはどんな病気なのでしょうか?その原因や、主にみられる症状、一般的な治療方法などについて、医療機関や学会が発信している情報と、専門家であるドクターのコメントをまじえつつ、Medical DOC編集部よりお届けします。
この記事の監修ドクター:
甲斐 康之 医師 甲斐内科消化器内科クリニック 院長
目次 -INDEX-
血栓性外痔核とは
血栓性外痔核は、ある日突然、肛門の周囲に血栓(血のかたまり)ができて激しい痛みを伴います。すぐに手術を受ける必要はほとんどありませんが、痛みが強い場合や症状が長引く場合は病院を受診する必要があります。
引用:ボラギノール
http://www.borraginol.com/remedy/info01/
監修ドクターのコメント血栓性外痔核の症状
自覚症状は痛みや腫れです。無理やり押し込もうとしたり、揉んで柔らかくしようとしたりして、かえって悪化することがありますので注意が必要です。肛門の外からは触れにくいところにできた時は、肛門に物が挟まっているような違和感があります。
ドクターの解説血栓性外痔核の原因
・便秘や下痢による過度のいきみ
・立ちっぱなしや座りっぱなし(長時間のデスクワークや立ち仕事、長距離の運転、飛行機での移動など)
・重いものをもつ(引っ越しの作業など)
・運動(ゴルフやテニスのスイング、過度の運動など)
・飲酒(飲みすぎた場合)
・妊娠、出産(俗にいう妊婦さんの痔とはこれのことです。)
・冷え
こうしたきっかけにより、急激に肛門付近の血流が悪化し、とどこおった血液が固まって血栓になります。例えると何台もの車による追突事故のような状態です。よくある発症の仕方に、急に違和感を感じて触れてみると、イボ状のふくらみに気づきます。その後、違和感が痛みに変わっていく。といった流れがあります。この時に、脱出した内痔核と間違えて無理に肛門内に押し込もうとしてはいけません。症状を悪化させてしまうケースも珍しくないので注意しましょう。炎症がひどくなれば治癒するまでの時間も長くかかります。
引用:おおさわ胃腸肛門クリニック
https://www.osawa-ji.com/other/
監修ドクターのコメント血栓性外痔核の検査法
外痔核との鑑別が必要なのは内痔核、脱肛、直腸脱、肛門周囲膿瘍、肛門癌などですが、熟練した肛門科医ならば診断はかんたんです。思い悩まず、肛門科の門をたたきましょう。
監修ドクターのコメント血栓性外痔核の治療方法
小さくて症状の軽いものの多くは、ゆっくり吸収されてなくなります。中には血栓が線維化して肛門皮垂(肛門の皮膚のたるみ)を残す事があります。痛みや腫れなどの症状がある時期には薬物治療か手術治療を行います。薬物治療は症状の程度が軽い場合や手術を受けられない場合に行う治療です。痛みは3~4日間で軽減してきます。血栓の吸収には数ヶ月位かかります。手術治療は血栓が大きく痛みや違和感が強い場合に、日帰り治療で行います。術後翌日から飲酒と運動以外の日常生活は、ほぼ可能となります。もともと脱出する内痔核がある場合には、痔核根治手術を同時に行わなければならないこともあります。
監修ドクターのコメント




