食道静脈瘤の症状・原因・治療方法とは?
食道静脈瘤(読み方:しょくどうじょうみゃくりゅう)とはどんな病気なのでしょうか?その原因や、主にみられる症状、一般的な治療方法などについて、医療機関や学会が発信している情報と、専門家であるドクターのコメントをまじえつつ、Medical DOC編集部よりお届けします。
この記事の監修ドクター:
池内 孝夫 医師 医療法人社団池内クリニック 副院長
食道静脈瘤とは
食道静脈瘤の症状
食道静脈瘤は大きな自覚症状はありませんが胸のつかえ感でることもあります。食道静脈瘤が破裂すると大量出血し、吐血します。出血量は非常に多く、死に至ることもあります。特に肝硬変では血が止まりにくくなっている為注意が必要です。引用:医療法人社団俊爽会 仁愛堂クリニック
http://www.jinkuri.com/blog/naika/cat47/
食道静脈瘤の原因
ほとんどが肝硬変などの肝疾患によるものですが、ほかに特発性門脈圧亢進症、肝外門脈閉塞症、バッド・キアリ症候群などが原因になる場合があります。
引用:関西医科大学附属病院
http://www.kmu.ac.jp/hirakata/visit/search/sikkansyousai/d03-022.html
食道静脈瘤の検査法
内視鏡検査は、静脈瘤の診断、重症度の判定、出血部位の確認などにおいて最も重要です。治療を行うにあたっては、超音波内視鏡検査やCTなどで静脈瘤の状態を詳細に調べるとともに、肝機能や全身状態などを把握する必要があります。
引用:関西医科大学附属病院
http://www.kmu.ac.jp/hirakata/visit/search/sikkansyousai/d03-022.html
食道静脈瘤の治療方法
出血に対する治療が重要です。現在の治療法の中心は内視鏡による治療で、以下の2つの方法が行われています。
食道静脈瘤硬化療法(Endoscopic injection sclerotherapy : EIS) 食道静脈瘤の内視鏡的治療法として広く普及しているものです。内視鏡で静脈瘤を確認しながら、注射針と呼ばれる処置具を用いて硬化剤を注入して静脈瘤を固めてしまう方法です。
内視鏡的静脈瘤結紮(けっさつ)術(Endoscopic variceal ligation : EVL) 食道静脈瘤を内視鏡で縛って取り去る方法です。EISに比べると、患者さんにとっても侵襲(しんしゅう)が少なく、簡便で安全性に優れていますが、再発も多いとされています。最近ではEISとEVLのメリットを生かしながら両方を併用(へいよう)する事もあります。
引用:オリンパス おなかの健康ドットコム
https://www.onaka-kenko.com/various-illnesses/esophagus/esophagus_02.html
そのほか、血管内にカテーテルを挿入して治療する方法も行われます。
食道静脈瘤破裂が疑われた際は、まず点滴で補液し、貧血が進行している場合は輸血をおこないます。内視鏡治療が可能な全身状態である場合は内視鏡で止血をおこない、内視鏡による緊急止血術は、一般的にはEVLで止血をおこないます。
EVLで止血が困難な場合や、食道静脈瘤破裂により出血が著しく、出血点が確認できない場合などはSengstaken – Blakemore tube(SB チューブ)を挿入し、止血します。