目次 -INDEX-

  1. Medical DOCTOP
  2. 病気の事典
  3. 急性中耳炎の症状や原因、治療方法とは?

急性中耳炎の症状や原因、治療方法とは?

 更新日:2023/03/27

急性中耳炎(読み方:きゅうせいちゅうじえん)とはどんな病気なのでしょうか?その原因や、主にみられる症状、一般的な治療方法などについて、医療機関や学会が発信している情報と、専門家であるドクターのコメントをまじえつつ、Medical DOC編集部よりお届けします。

この記事の監修ドクター:
蓑輪 仁 医師(みのわ耳鼻咽喉科 院長)

急性中耳炎とは

中耳に細菌やウイルスが入り、急性の炎症がおきて膿がたまる病気です。中耳には鼻の奥に通じている耳管〈じかん〉が開いています。細菌やウイルスが耳管を通って中耳に入ると、中耳の粘膜に急激に炎症をひきおこします。

引用:日本耳鼻咽喉科学会
http://www.jibika.or.jp/citizens/handbook/mimi3.html

蓑輪 仁医師(みのわ耳鼻咽喉科院長)ドクターの解説
突然発症することもある病気です。
特に乳幼児の場合には、朝症状がなくても、夕方急に耳が痛くなることもあります。

細菌やウイルスが耳管を通り、中耳腔に入るとことで炎症をおこし中耳腔に膿などが溜まってしまうことで痛みがでます。

急性中耳炎の症状

1. 耳が痛い
2. 発熱
3. 耳だれが出る
4. 耳の詰まった感じがする
5. 聞こえが悪い

引用:くさの耳鼻咽喉科
http://www.kusano-jibika.com/illness/59

蓑輪 仁医師(みのわ耳鼻咽喉科院長)ドクターの解説
0歳児でもなることのある病気です。

耳の痛みを伝えることのできない乳児は、
・機嫌が悪くなる
・耳を触りながらぐずる
・夜泣きをする
など、いつもと違った行動をすることがあります。

熱が出た状態で上記の行動を取る場合には急性中耳炎の可能性もありますので、耳鼻科を受診されることをお勧めします。

急性中耳炎の原因

急性中耳炎の原因は、風邪(かぜ)や副鼻腔炎などの感染症の症状として出る鼻水によるものが多く、3歳以下の子供の80%がかかると言われています。菌やウイルスが鼻水をすすることにより、耳管を通り中耳という鼓膜の奥までいき、菌やウイルスによって炎症を引き起こして中耳炎が発症します。
3歳以下の子供に急性中耳炎になりやすい理由は、子供と大人の耳の構造の違いよるものがあります。鼻と耳をつなぐ耳管という部位が子供は大人に比べて太く、短く、水平に近いため鼻水に含まれる菌やウイルスが侵入しやすいからです。

引用:研究学園いいむら耳鼻咽喉科
http://iimura-jibika.jp/symptoms/急性中耳炎

急性中耳炎の検査法

医師は耳鏡を使って外耳道と鼓膜を診察します。この診察法で、鼓膜の奥の中耳に膿があることが分かります。

引用:MSDマニュアル家庭版
https://www.msdmanuals.com/ja-jp/ホーム/19-耳、鼻、のどの病気/中耳の病気/急性中耳炎

蓑輪 仁医師(みのわ耳鼻咽喉科院長)ドクターの解説
風邪を引いて鼻水が多い時になることが多い病気です。
親の喫煙が、子どもの中耳炎に影響する(受動喫煙)とも言われています。

急性中耳炎の治療方法

まずは、抗生剤と鼻水をおさえる薬で治療していきます。通常、治るまでに約5日から2週間程度かかりますので、完全になおるまで治療継続が必要です。(炎症の程度により治るまでの期間が異なります。)
膿がたまり鼓膜が腫れ、痛みが強いときや高熱が続く場合は、痛みを早く取り熱を早く下げるために、鼓膜切開術(鼓膜に2~3mm穴を空け、鼓膜の奥に溜まっている膿を除去)を行います。

引用:くさの耳鼻咽喉科
http://www.kusano-jibika.com/illness/59

蓑輪 仁医師(みのわ耳鼻咽喉科院長)ドクターの解説
2〜3週間投薬しても治らない場合には鼓膜切開をする場合もあります。
また、何度か切開してもまた、急性中耳炎を繰り返す場合は 鼓膜にチューブをいれる手術を行うこともあります。

この記事の監修ドクター

この記事の監修医師