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視神経炎の原因や症状、治療方法について

 更新日:2023/03/27

視神経炎(読み方:ししんけいえん)とはどんな病気なのでしょうか?その原因や、主にみられる症状、一般的な治療方法などについて、医療機関や学会が発信している情報と、専門家であるドクターのコメントをまじえつつ、Medical DOC編集部よりお届けします。

この記事の監修ドクター:
山田 潔 医師(眼科山田クリニック 院長)

視神経炎とは

視神経の炎症が視神経炎です。原因はさまざまです。視神経脊髄〈せきずい〉炎や多発性硬化症による視神経炎など、自己免疫疾患(本来は体外から侵入した異物を排除する免疫機能が自分の正常な組織に働いてしまう病気)や、ウイルスや細菌感染による視神経炎などがあります。発病した直後には原因を特定できないことが多く、経過を追って診断します。原因がわからないケース(特発性視神経炎)もあります。

引用:三和科学研究所
http://www.skk-health.net/me/21/#chap2sec1-1

視神経炎の症状

・視力低下(成人では通常片眼、小児では両眼のことが多い)
・視野異常(中心に暗点を感じる)
・色覚異常(特に赤、緑色がわかりにくい)
・眼球運動痛(眼の奥に痛みを感じます。)
症状の進行具合は病状によって違うとされています。

引用:ECP Medical Book(宮原眼科医院)
https://www.eyedoctors.jp/ecpmb/disease/d35.html

山田潔医師 眼科山田クリニック院長監修ドクターのコメント
視神経炎とは、目の神経の炎症です。症状としては、視力の急激な低下で、ほとんどの場合片目のみ発症します。20・30代など若い患者さんもいます。急に見えにくくなったな、と感じた時は、早めに眼科を受診するようにしてください。

視神経炎の原因

視神経炎は、20~40歳の成人に最もよくみられます。視神経炎の最も一般的な原因は多発性硬化症( 多発性硬化症)です。しかし、視神経炎患者の中には、多発性硬化症であったことが後から分かる人もいます。視神経炎は、ほかにも次のようなものが原因で起こります。

・ウイルス性脳炎(特に小児)、髄膜炎、梅毒、副鼻腔炎、結核、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)などの感染症
・視神経へ波及した悪性腫瘍
・鉛、メタノール、キニーネ、ヒ素、一部の抗菌薬などの化学物質または薬

まれな原因として、糖尿病、悪性貧血、一部の自己免疫疾患、眼窩(がんか)を侵すグレーブス症(甲状腺眼症)、ハチの刺傷、けがなどがあります。しかし多くの場合、視神経炎の原因は不明です。

引用:日本眼科学会
https://www.msdmanuals.com/ja-jp/ホーム/20-眼の病気/視神経の病気/視神経炎

視神経炎の検査法

視神経症の原因を探るために、視力検査・眼底検査・視野検査のほか、磁気共鳴画像(MRI)検査・血液検査・髄液検査などが必要に応じて行われます。

引用:日本眼科学会
http://www.nichigan.or.jp/public/disease/shishinkei_shishinkei.jsp

山田潔医師 眼科山田クリニック院長監修ドクターのコメント
視神経炎は原因不明な場合が多い病気です。何らかの感染症や、薬剤性のもの、外傷や脳腫瘍の圧迫などによって目の神経に炎症が起きることがあります。

視神経炎の治療方法

治療は程度、病態分類などで異なりますが、通常、副腎皮質ステロイドやビタミン薬の点滴が用いられます。
引用:日本眼科学会
http://www.nichigan.or.jp/public/disease/shishinkei_shishinkei.jsp

山田潔医師 眼科山田クリニック院長監修ドクターのコメント
視神経炎の治療ですが、ステロイドパルス療法というステロイドの点滴が用いられます。このステロイドパルス療法が終わった後は、ステロイドの内服で治療していきます。初期段階での治療開始が望ましいので、視力に異常を感じたら、早めに眼科を受診するようにしてください。

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