眼瞼炎(眼瞼縁炎、眼瞼皮膚炎)の原因・症状・治療方法とは?
眼瞼炎(読み方:がんけんえん、別名:眼瞼縁炎、眼瞼皮膚炎)とはどんな病気なのでしょうか?その原因や、主にみられる症状、一般的な治療方法などについて、医療機関や学会が発信している情報と、専門家であるドクターのコメントをまじえつつ、Medical DOC編集部よりお届けします。
この記事の監修ドクター:
水谷 泰之 医師(みずのや眼科 院長)
眼瞼炎とは
眼瞼炎とは、通常まつげの根元の部分(まぶたの縁)の炎症をさしますが、広い意味では、まぶた全体の炎症や皮膚炎も含まれます。眼瞼炎には、細菌やウイルスなどによる感染性のものと、アレルギー反応などによる、感染が原因でないものがあります。感染性眼瞼炎の代表的なものとしては、麦粒腫(ものもらい)などがあります。
引用:千寿製薬
http://www.senju.co.jp/consumer/note/disease_gankenen.html
眼瞼炎の症状
眼瞼炎(がんけんえん)とは、まぶたの炎症です。
炎症のできる部位により以下のように大別されます。
・眼瞼縁炎(がんけんえんえん) まつ毛の根元付近に起こるもの
・眼瞼皮膚炎(がんけんひふえん) まぶたの皮膚に起こるもの
・眼角眼瞼炎(がんかくがんけんえん) 目尻に起こるもの引用:スズムラ眼科医院
http://www.suzumura-ganka.com/byoki/pdf/171015.pdf眼瞼炎では、眼の中に何かが入ったように感じることがあります。眼とまぶたにかゆみや灼熱感が生じたり、まぶたの縁が赤くなったりします。涙目になったり、明るい光に過敏になったりすることもあります。
細菌感染症による眼瞼炎など、いくつかのタイプでは、まぶたが腫れ、一部のまつ毛が白くなることがあり、抜けることさえあります。ときに、まつ毛の根元の袋に小さな膿瘍(のうよう、小膿疱[のうほう])ができ、それがやがて浅い潰瘍になることもあります(潰瘍性の眼瞼炎)。目やにのかたまりができて、まぶたの縁に固着したり、目やにのかたまりをはがすと、表面が出血したりすることがあります。眠っている間に分泌物が乾き、まぶたがくっつきます。
ほとんどのタイプの眼瞼炎は再発しやすく、非常に治りにくい病気です。不便を感じたり、外見の面で気になったりする症状ではあるものの、通常は角膜の損傷または視力障害につながることはありません。潰瘍性眼瞼炎では、ときにまつ毛が抜けたり、まぶたの縁が瘢痕(はんこん)化したりするほか、まれに炎症により角膜が傷つくことさえあります。
引用:MSDマニュアル家庭版
https://www.msdmanuals.com/ja-jp/ホーム/20-眼の病気/まぶたと涙の病気/眼瞼炎
眼瞼炎の原因
眼瞼炎には、細菌、あるいはウイルスに感染して起こる「感染性」のものと、薬品や化粧品などに対するかぶれやアレルギーで起こる「非感染性」のものがあります。眼瞼に起こる炎症で、細菌やウイルスによる感染性と、薬品・化粧品などの化学物質(建材塗料や接着剤も)や動物の毛・植物などに対するかぶれやアレルギー性の原因があります。
引用:医療法人社団 東京みどり会 新宿東口眼科医院
http://www.shec.jp/eye_disease/069/
眼瞼炎の検査法
診断は通常、症状とまぶたの外観に基づいて下されます。まぶたを詳しく観察するために細隙灯(さいげきとう)顕微鏡( 細隙灯とは)が使用されることもあります。ときに、感染症の原因菌を特定し、一般的な抗菌薬が効くかどうかを調べるために、まぶたの縁から膿のサンプルを採取して培養することもあります。
引用:MSDマニュアル家庭版
https://www.msdmanuals.com/ja-jp/ホーム/20-眼の病気/まぶたと涙の病気/眼瞼炎
眼瞼炎の治療方法
感染性の場合は抗生物質による治療を、ヘルペスウイルス性のときは抗ウイルス薬を用います。非感染性の場合はまぶたをよく洗って清潔にすることを心がけ、併せてステロイド薬を用います。
細菌感染が原因の場合は、細菌に対抗する抗生物質による目薬や軟膏を用いた薬物治療を行います。
眼瞼炎は、基本的にそのままにしておいても自然に治ることがありますが、眼瞼縁炎によるただれや膿瘍がある場合に治療せず放置すると、まつげの脱毛などを引き起こす可能性があります。炎症が起きたときは、眼科できちんと受診して診て貰う事が必要です。引用:医療法人社団 東京みどり会 新宿東口眼科医院
http://www.shec.jp/eye_disease/069/