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歯列矯正の事前相談で確認しておくべきことは?矯正歯科医院選びの注意点なども解説

 公開日:2025/01/30
歯列矯正の事前相談で確認しておくべきことは?矯正歯科医院選びの注意点なども解説

噛み合わせを改善したい、歯並びを整えたいと希望する方には、歯列矯正という選択肢があります。
コストも時間も要する歯列矯正治療を受ける際は、患者さんも納得したうえで治療を受けることが大切です。
そのために重要となるのは、事前相談で疑問や不安を解消することです。
今回の記事では、事前相談で確認しておくべきポイントを解説します。

白鳥 裕一

監修歯科医師
白鳥 裕一(秦野IU歯科・矯正歯科)

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日本大学松戸歯学部 卒業
歯科臨床研修医過程 修了
日本大学松戸歯学部 歯科矯正学講座 入局
白鳥歯科・矯正歯科 開院
スタディグループ『ZEROーICHI』設立
オンラインスタディグループ『Links』設立

歯列矯正の事前相談(カウンセリング)で確認すること

歯列矯正の事前相談(カウンセリング)で確認すること

事前相談とは、歯列矯正の治療前に行われる歯科医師によるカウンセリングです。所要時間は約30〜60分で、料金は約3,000〜5,000円(税込)となるのが一般的です。歯科医師は患者さんの口腔内をチェックしながら、以下のようなポイントをヒアリングします。

  • 歯並びの気になる点はどこか
  • どのように治してほしいか
  • 今まで大病にかかった経験があるか
  • 過去に抜歯したことがあるか
  • 顎関節に痛みがないか

歯科医師はチェックしたポイントを参考に、大まかに治療方針・期間・費用などを患者さんに説明します。この際、患者さんはどのような点に注目して説明を受けたり、確認をしたりするべきでしょうか。以下では事前相談で患者さんが歯科医師に確認しておきたいポイントを詳しく解説します。

対応可能な歯列矯正の種類

自身の口腔内の状態に対して、どのような歯列矯正が行えるのか確認しましょう。歯列矯正方法には以下のような種類があります。

  • マルチブラケット
  • リンガルブラケット
  • ハーフリンガル
  • マウスピース型矯正

マルチブラケット・リンガルブラケット・ハーフリンガルは、ワイヤーの弾力で歯の位置を調整するワイヤー矯正です。
歯の表側にワイヤーを装着するマルチブラケットは、長年の伝統がある治療方法で、さまざまな口腔内に対応できる汎用性があります。
歯の裏側にワイヤーをかけるリンガルブラケットは、難易度の高い治療方法ですが、治療中の見た目がよいというメリットがあります。表側と裏側のワイヤー治療を組み合わせたハーフリンガルという治療法もあります。
マウスピース型矯正は、透明なマウスピースを用いた治療方法です。マウスピースを定期的に交換しながら、歯の位置を調整します。メリットは装着感も見た目も違和感が少ない点です。
どの装置を使った治療方法を選んでも、最終的に目指す歯並びは同じです。歯科医師は装置の特性と、患者さんの希望をすり合わせながら治療方針を提案します。希望する治療方法が選択肢に入るか、入らない場合はどのような理由があるかを確認しましょう。

抜歯が必要かどうか

歯列矯正では、抜歯を提案するケースもあります。基本的な歯列矯正の考え方では、抜歯したり手術したりしなくて済む、患者さんへの負担が少ない治療方法を優先します。しかし以下のようなケースでは、抜歯を提案されることもあるでしょう。

  • 歯に対して顎が小さい
  • 顎に対して歯が大きい
  • 噛み合わせのズレがある
  • 口元が前方に出ている
  • お口が閉じにくい

抜歯をすると親知らずや健康な歯を失うことになるため、抵抗がある方も少なくないでしょう。しかし歯並びを整えるうえで必要なスペースを確保するために、抜歯は有効な手段です。歯科医師に抜歯の必要性があるか、なぜ抜歯が必要かをよく確認しましょう。

矯正治療のデメリットやリスク

事前相談では、歯列矯正の治療を受ける際に予想されるデメリットやリスクについてしっかり確認しましょう。
歯科医師には、患者さんに対して治療内容を説明して同意(インフォームド・コンセント)を得る義務があります。心配な点があれば遠慮せず歯科医師に確認することが大切です。
ワイヤー矯正のデメリットやリスクは、金属アレルギーになる可能性があることや装置に慣れるまで痛み・違和感が出る、歯が動く際に痛みが出る、歯磨きがしづらくむし歯・歯周病リスクが上がるなどがあります。
マウスピース型矯正のデメリットやリスクは、装着時間を守る必要があることや食事中には取り外したり定期的に交換をするなど自己管理が必要となることがあるなどです。
これらのデメリットを理解したうえで、適切な矯正治療方法を選択するようにしましょう。

治療にかかる期間の目安

事前相談では、大まかな治療期間の目安も確認できます。
歯列矯正の治療に必要な期間は、患者さんの歯並びや治療方法などによって異なります。例えばマルチブラケットで歯列矯正する場合、装置で歯の移動をする期間の目安は約2〜3年です。マウスピース型矯正の場合は約半年~2年半を要します。
歯列矯正では、歯の位置を動かす治療の後に、整った歯列をリテーナーで固定する保定と呼ばれる治療も必要です。保定期間は約1〜3年といわれています。

治療にかかる費用の目安

大まかな治療費用も忘れず確認しておきましょう。
マルチブラケットの費用は約500,000〜1200,000円(税込)、リンガルブラケットの費用は約600,000〜1,500,000円(税込)、ハーフリンガルの費用は約600,000〜1,300,000円(税込)です。
歯列矯正はほとんどのケースが自由診療であるため、歯科医院によって治療費は異なります。保険診療で受けられるのは、以下のような疾患に限られます。

  • 顎変形症
  • 著しい受け口・出っ歯・開咬
  • 唇顎口蓋裂
  • 鎖骨頭蓋骨異形成
  • ダウン症候群
  • スティックラー症候群

ほかにも複数の先天性疾患が該当します。一般的な歯列矯正治療は保険適用外となりますが、医療費控除などについては矯正歯科医院や税務署に確認してください。

事前相談(カウンセリング)で不安を感じたら

事前相談(カウンセリング)で不安を感じたら
事前相談で歯科医師からしっかり説明を受けても治療への不安が解消しない場合は、セカンドオピニオンという選択肢もあります。
セカンドオピニオンとは、歯科医師に示された診断や治療方針に納得できなかった場合に、ほかの歯科医師にも意見を聞くことです。本来のセカンドオピニオンは、検査結果に基づいた診断・治療方針を受け取ってからほかの歯科医院で相談することを指すため、厳密には意味合いが異なります。
しかし、今日の歯列矯正では治療方法に複数の選択肢が生まれていたり、治療で目指すゴール設定や歯科医師の技術、診療サービスの質など、比較して損はない項目は多いです。
歯列矯正の治療は、一度始めると治療方針を変更したり、ほかの歯科医院に転院して治療を受けたりするのは難しく、治療期間が長引いたり余計な費用がかかってしまう可能性があります。
治療開始前に治療に関する不安を解消しておくことが重要となるため、必要であれば治療開始前に複数の歯科医院に相談するとよいでしょう。

歯列矯正の治療の流れ

歯列矯正の治療の流れ
ここからは、歯列矯正治療の流れを確認しましょう。

事前相談(カウンセリング)

簡単な検査で患者さんの口腔内をチェックして、大まかな治療の流れを説明します。

  • 治療内容
  • 治療の流れ
  • 治療期間
  • 治療費用

ただし、これらの説明は精密検査を受ける前に行うため、あくまで仮の説明になることを理解しておきましょう。精密検査以降の本格的な治療を受けるか、患者さんが決定するためのヒントとして活用することをおすすめします。

精密検査

歯列矯正治療を受けることになると、まず精密検査が行われます。精密検査は主に、矯正治療基本検査と機能検査の2種類に分けられます。
矯正治療基本検査では、診断と治療計画立案のため、以下のような検査を行います。

  • 顔面・口腔内写真撮影
  • エックス線写真撮影
  • 歯型の採取

機能検査では、機能評価を行うため、以下のような検査を行います。

  • 顎運動および筋電図検査
  • 三次元顎運動計測
  • 咬合面圧分布検査
  • 鼻腔通気度検査

小児矯正の精密検査では、成長に伴う変化を予想するために、両親の精密検査を行う場合もあります。

治療計画の説明

精密検査の結果をもとに、治療計画の決定と説明が行われます。事前相談の際に受けた大まかな説明とは違い、具体的な治療内容や費用、治療期間の説明を受けることとなります。
患者さんが治療計画に合意すると、いよいよ治療スタートです。

治療開始

矯正装置を使った治療が始まる前に、口腔内の状態を整える治療が必要なケースがあり、むし歯や歯周病の治療、歯のクリーニングなどが実施されます。
お口の準備が整ったら、矯正装置を使った治療を開始します。約4週間に1度の頻度で通院しながら、歯並びを調整しましょう。通院時には以下のような検査や治療を受けます。

  • 歯の移動状態チェック
  • 装置の使用状況チェック
  • 装置の調整
  • 歯磨き指導
  • 口腔内清掃

治療中は口腔内に汚れが溜まりやすくなるため、定期的に歯磨き指導や口腔内清掃を受けることが重要です。

治療終了・保定装置装着

歯並びが整ったら矯正装置を取り外し、保定装置で歯がもとの位置に戻ってしまう後戻りを防止します。
保定期間中も約3ヵ月〜半年に1回程度通院して、むし歯や歯周病のチェックとクリーニングを受けましょう。

歯列矯正を受ける歯科医院の選び方

歯列矯正を受ける歯科医院の選び方
歯列矯正を検討しているならば、総合的な知識と経験が揃った歯科医院を選ぶことをおすすめします。
歯列矯正治療は、矯正治療のほかに歯科疾患の治療や口腔外科手術が必要になることもあり、治療の領域が複雑に干渉し合う治療です。治療を進める際は、患者さんのお口全体に配慮する必要があります。
幅広い領域に精通した歯科医師がいたり、得意とする領域が異なる複数の歯科医師が揃っていたりする総合歯科医院だと、矯正治療中にトラブルがあった場合も安心して治療を続けられるでしょう。

歯列矯正のことなら秦野IU歯科・矯正歯科にご相談を

秦野IU歯科・矯正歯科
最後に、神奈川県秦野市で総合歯科医療を提供している秦野IU歯科・矯正歯科を紹介します。
秦野IU歯科・矯正歯科は、目先ではなく長期的に意味のある歯科医療を目指し、多角的な視点を持った治療を実施しています。歯列矯正の豊富な知識と経験をお持ちの白鳥理事長は、歯周病治療や補綴治療、外科治療まで包括的に対応する総合的な治療を提供しています。

正しい噛み合わせを目指すインビザラインによる矯正治療

歯列矯正によって美しい歯並びを手に入れることは、患者さんの自己肯定感を高め、笑顔を引き出すことにつながるでしょう。しかし、歯列矯正を受けるならば、見た目だけではなく正しい噛み合わせにもこだわりたいものです。
秦野IU歯科・矯正歯科は、マウスピース型矯正装置「インビザライン(※1)」による矯正治療を提供しています。インビザラインのメリットは、薄くて透明なマウスピースを使用するため目立ちにくく、症例数が多いためさまざまな口腔状態に適応できることなどがあります。デメリットは装着時間が長いことやむし歯などの治療が発生するとマウスピースの修正が必要になることなどがあります。費用相場は約700,000〜1,000,000円(税込)です。
秦野IU歯科・矯正歯科のインビザラインによる矯正治療は、見た目だけでなく正しい噛み合わせも追求しているそうです。インビザラインの特性をよく理解した歯科医師の治療で、正しく快適な噛み合わせを手に入れましょう。

(※1)未承認医薬品等であるため医薬品副作用被害救済制度の対象とはならない可能性があります。

治療後のメンテナンスにも注力

秦野IU歯科・矯正歯科
秦野IU歯科・矯正歯科は予防治療にも力を入れており、歯科衛生士担当性を導入しています。また歯科衛生士のクオリティ向上のため、指導にも注力しているそうです。
歯科衛生士による歯磨き指導や口腔内清掃は、歯科疾患の予防に重要な役割を持ちます。歯列矯正治療後のメンテナンスでも歯磨き指導や口腔内清掃を行い、口腔内の健康状態の維持に努められています。

歯周病治療・補綴治療など包括的に対応する総合歯科医院

秦野IU歯科・矯正歯科
歯列矯正では、治療前の歯並びはもちろん、患者さんが抱えている歯科疾患や過去の歯科治療歴・お口に入っている被せ物にまで考慮して治療を進めるのが理想的です。
秦野IU歯科・矯正歯科では包括的な治療を提供するために、一般歯科や口腔外科、矯正歯科など各分野に精通した歯科医師が連携して治療を行います。
総合的な視点から治療を行ってくれるので、自身にぴったりの歯科治療が受けられるのではないでしょうか。

秦野IU歯科・矯正歯科の基本情報

アクセス・住所・診療時間・費用・治療期間・治療回数

小田急線 秦野駅バス5分

神奈川県秦野市入船町12−1 イオン秦野店 別館 2F

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診療時間
09:30~13:00
14:30~19:00

【費用(税込)】
 精密検査:39,600円
 月に一度の調整料:5,720円 
 後戻り防止のリテーナー:33,000円
 矯正装置
  - インビザライン:880,000円
  - ホワイトワイヤー:990,000円
  - 舌側矯正(裏側矯正):1,100,000円
【治療期間】約2~3年
【治療回数】約24~40回

この記事の監修歯科医師

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