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子どもの歯列矯正で起こりやすいトラブルとは?原因から予防策までわかりやすく解説

 公開日:2026/02/02
子どもの歯列矯正で起こりやすいトラブルとは?原因から予防策までわかりやすく解説

子どもの歯列矯正では、装置の痛みやつけ忘れ、むし歯のリスク、装置の破損など、思わぬトラブルが起こることがあります。トラブルは、決して珍しいものではないですが、ちょっとした工夫で防げます。

本記事では子どもの歯列矯正で起こりやすいトラブルについて以下の点を中心に紹介します。

  • 子どもの歯列矯正中に起こりやすいトラブル
  • 子どもの歯列矯正トラブルへの対処法
  • 子どもの歯列矯正トラブルを防ぐ日常の予防策

子どもの歯列矯正で起こりやすいトラブルについて理解するためにも、ご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

中山 雄司

監修歯科医師
中山 雄司(おとなとこどもの歯並び 中山矯正歯科・小児歯科 西大寺)

プロフィールをもっと見る
所属先:おとなとこどもの歯並び 中山矯正歯科・小児歯科 西大寺
出身大学:大阪歯科大学歯科矯正学講座
経歴: 2012年3月 大阪歯科大学卒業
    2018年3月 大阪歯科大学大学院歯学研究科博士課程終了
    2019年4月 大阪歯科大学 歯科矯正学講座 助教
    2021年4月 大阪歯科大学 附属病院矯正科 診療主任
    2024年6月 おとなとこどもの歯並び 中山矯正歯科・小児歯科 西大寺 開院
    2025年1月 大阪歯科大学大学院歯学研究科(歯科矯正学)講師(非常勤)
取得資格:日本矯正歯科学会 認定医
所属学会:日本矯正歯科学会/ 近畿東海矯正歯科学会 / 日本舌側矯正歯科学会 / 日本顎変形症学会 / 近畿矯正歯科研究会

子どもが歯列矯正を嫌がる理由

子どもが歯列矯正を嫌がる理由

子どもが歯列矯正を嫌がる要因にはどのようなものがありますか?

子どもが歯列矯正を嫌がる理由にはいくつかの要因があります。

まずは、歯列矯正装置による違和感や痛みへの苦手意識です。お口のなかは敏感なため、話しにくさや噛みにくさ、小さな刺激でも大きな負担として感じやすく、「怖い」「つらい」という気持ちにつながります。

また、装置が目立つことを気にしてしまい、友達の視線やからかいを不安に感じるケースもあります。さらに、毎日の装置の着脱や通院、ケアの継続が負担になり、「面倒だからやりたくない」と感じることも少なくありません。

加えて、治療の目的が理解できていないと、「なぜ続けなければならないのか」が納得できず、消極的になってしまいます。

装置の違和感や痛みは心理面にどのように影響しますか?

歯列矯正装置による違和感や痛みは、子どもの心理に大きく影響します。

装着直後は食事や会話がしづらくなり、「つらい」「もう続けたくない」と感じやすい時期です。お口のなかの刺激に敏感なため、小さな不快感でも強いストレスになり、治療そのものへの不安や恐怖につながることがあります。

また、「痛い=悪いこと」という短絡的なイメージが芽生えると、通院を避けたい気持ちが強くなることもあります。

子どもの歯列矯正中に起こりやすいトラブル

子どもの歯列矯正中に起こりやすいトラブル

歯列矯正中にむし歯や口内炎ができやすくなるのはなぜですか?

歯列矯正中にむし歯や口内炎が起こりやすくなるのは、装置がお口のなかに触れることで粘膜がこすれ、傷がつきやすくなるためです。

特に装置に慣れていない初期は、頬や唇の裏側に刺激が加わり、炎症が生じやすくなります。また、ブラケットやワイヤーがあることで歯磨きがしづらく、汚れが残りやすい傾向があります。
その結果、食べかすやプラークが溜まり、むし歯菌が増え、むし歯のリスクが高まります。

さらに、痛みや食べにくさによるストレスで生活リズムが乱れると、免疫が低下し、口内炎が悪化することもあります。

治療が予定より長引くのは、どのような原因がありますか?

歯列矯正治療が予定より長引くのは、生活習慣や装置の使い方が計画どおりに進まないことが主な原因です。

取り外し式の装置は決められた時間つけられないと歯の動きが遅れ、固定式でも破損を放置すると治療が止まります。さらに、通院が遅れると装置の調整ができず、治療計画にずれが生じます。

また、むし歯や歯茎の炎症が見つかると、一時的に歯列矯正治療を中断せざるを得ないこともあります。指しゃぶりや舌の癖などが残っている場合も歯の動きを妨げるため、治療期間が延びやすくなります。

歯列矯正装置が壊れる・外れる・紛失するといったトラブルはなぜ起こるのですか?

歯列矯正装置が壊れたり外れたりするのは、日常の動きや習慣による負担が原因になることが多いといわれています。

まず、硬い食べ物を噛んだり、指しゃぶりや舌で歯を押す癖があると、装置に想定以上の力が加わり、金属や樹脂部分が変形することもあります。さらに、取り外し式の場合は、保管ケースを使わずにそのまま置いて紛失したり、落として破損したりするケースもよく見られます。

また、歯が予定外の動きをすると装置が合わなくなり、外れやすくなることもあります。

歯列矯正装置が合わなくなる、痛みが強いときの原因にはどのようなものがありますか?

歯列矯正装置が合わなくなったり、痛みが強くなったりする原因はいくつかあります。

まず、歯や顎が成長するにつれて歯列が変化し、装置が計画どおりにフィットしなくなることがあります。装着時間が不足している場合も、歯が予想外の方向へ動き、適合不良を引き起こします。

また、強い力が加わったり落としたりすると、樹脂や金属部分が変形し、圧迫感や痛みを生むことがあります。ワイヤーの緩みやネジのずれも痛みの原因となりやすいとされています。

さらに、お口のなかで金属が当たることで粘膜が刺激され、違和感や痛みが増すこともあります。

子どもの歯列矯正トラブルへの対処法

子どもの歯列矯正トラブルへの対処法

歯列矯正装置が外れたり壊れたりした場合、どのように対処すべきですか?

歯列矯正装置が壊れたり外れたりしたときは、まず落ち着いて状況を確認し、できるだけ早く歯科医院へ連絡することが大切です。

外れたワイヤーや金具が粘膜に当たって痛む場合は、歯列矯正用ワックスやガーゼで保護すると負担を軽減できますが、無理に引っ張ったりもとに戻そうしたりするのは避けましょう。

また、取り外し式装置が割れた場合は再装着せず、破片を保管して受診時に持参します。壊れたまま使用すると誤飲やけがの原因になり、治療計画にも影響します。

したがって、異変を放置せず、早めに受診することが治療を順調に進めるためのポイントです。

痛みがあるとき、自宅でできるケアを教えてください

歯列矯正中の痛みは一時的なことが多く、自宅での工夫で和らげられます。

まずは、数日間だけやわらかい食事に切り替え、噛む力の負担を減らすことがおすすめです。また、装置が頬や唇に当たって痛む場合は、歯列矯正用ワックスを使うと刺激をやわらげられます。

冷たい飲み物やアイスをゆっくりお口に含むと、歯茎の熱感が軽くなることもあります。ただし、どうしてもつらいときは、歯科医師に相談したうえで子ども用の鎮痛薬を服用しましょう。

見た目が気になる場合の対処法を教えてください

見た目を気にして歯列矯正をためらう子には、装置選びと声かけの工夫が重要です。透明のマウスピースや目立ちにくいブラケットなど、周囲から気付かれにくい装置を選ぶことで抵抗感が軽減されます。

また、外見への不安を抱えている場合は、まず気持ちに寄り添い、安心させることが大切です。「歯列矯正は自身を大切にするための前向きな行動だよ」「同じように治療している子もたくさんいるよ」と伝えることで、自信が持てます。

治療をおしゃれの一つとしてとらえられるような声かけも、気持ちを和らげる助けになるでしょう。

歯列矯正装置のつけ忘れや装着時間を守れない場合、どのようにサポートすべきですか?

つけ忘れや装着時間が守れない場合は、習慣化とサポート体制づくりが大切です。

まず、専用ケースや歯磨きセットを常に持ち歩き、外した装置をすぐ再装着できる環境を整えましょう。食事後に決まった場所へケースを置くなどの見える化も効果が期待できます。

また、装着時間を記録できるカレンダーやアプリを使えば、子ども自身も達成感を感じます。つけ忘れが続くときは、家族が声をかけてあげましょう。無理に叱るのではなく、一緒に続ける仕組みを作ることで、自然と装着の習慣が身につきます。

子どもの歯列矯正トラブルを防ぐ日常の予防策

子どもの歯列矯正トラブルを防ぐ日常の予防策

歯列矯正中の子どもの歯磨きで注意すべきポイントはありますか?

歯列矯正中は装置の周りに汚れが残りやすいため、普段より丁寧な歯磨きが必要です。マウスピース型矯正の場合は外してから磨き、装着前にはお口のなかを清潔にすることがポイントです。

ワイヤー矯正では装置をつけたまま磨く必要があるため、やわらかめのブラシで細かく動かし、歯と歯茎の境目を意識して磨きます。

さらに、タフトブラシや歯間ブラシを使うと細部の汚れが取りやすくなります。また、就寝前は念入りにケアを行い、必要に応じて大人の仕上げ磨きを取り入れるとよいでしょう。

子どもが歯列矯正中の食事の注意点を教えてください

歯列矯正中の子どもの食事では、装置に負担をかけず、汚れが残りにくい工夫が大切です。

まず、硬い食材や噛み切りにくいものは装置に衝撃を与えるため避け、小さく切ったりやわらかく調理したりするのがおすすめです。

なかでも、歯列矯正直後は痛みが出やすいため、煮込み料理やスープなどを中心にすると食べやすいです。

また、粘着性の強い食べ物は装置に絡まりやすく、破損やむし歯の原因になるため控えましょう。さらに、食べ物が挟まりやすいときは、少量ずつ食べ、飲み物でこまめにお口のなかを流すことも効果が期待できます。

編集部まとめ

編集部まとめ

ここまで子どもの歯列矯正で起こりやすいトラブルについてお伝えしてきました。
子どもの歯列矯正で起こりやすいトラブルについて、要点をまとめると以下のとおりです。

  • 歯列矯正中は、装置がお口のなかに触れることで粘膜がこすれ、傷がつきやすくなるため、むし歯や口内炎が起こりやすい
  • 歯列矯正装置が壊れたり外れたりしたときは、まず落ち着いて状況を確認し、できるだけ早く歯科医院へ連絡することが大切
  • 歯列矯正中は装置の周りに汚れが残りやすいため、普段より丁寧な歯磨きが必要になる

子どもの歯列矯正では、痛みや装置のトラブル、つけ忘れ、むし歯リスクなど、日常のなかでさまざまな問題が起こります。しかし、正しい装置の扱い方や食事や歯磨きの工夫、声かけやサポートによって防げます。

本記事で紹介した原因や対処法、予防策を知っておくことで、治療をよりスムーズに進められる環境づくりに役立ちます。

最後までお読みいただきありがとうございました。

この記事の監修歯科医師

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