【漫画付き・歯列矯正】歯が動いてる気がしないと感じる理由は? 歯の動く速度は「0.3mm~0.5mm」
更新日:2023/03/27

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歯が動いてる気がしない? 歯列矯正で歯が動く仕組みと動く速度

歯列矯正で歯が動く仕組み
一般的な歯列矯正であるマルチブラケット矯正は、歯に四角いブラケットをつけ、ブラケット一つ一つにワイヤーを通し、力をかけて少しずつ歯を動かしていくというもの。なぜ力をかけると、しっかり骨と結合しているはずの歯が動いていくのでしょうか。その仕組みについて、説明しましょう。 矯正で歯を左に動かすときには、歯の左側に力がかかるようにします。そうすると左側の歯根膜(歯のクッションの役割を果たしている膜)が縮みますが、元に戻そうとする力も働くために周囲の骨を溶かしてしまいます。逆に右側の歯根膜は引っ張られて、新しい骨を作っていきます。 つまり、歯を支えている左側の骨が吸収され、右側の骨が作られるため、歯は少しずつ左に動いていくというわけです。 このように矯正は、骨が溶け、作られるという代謝の仕組みによって、歯を動かしているのです。歯の動く速度は0.3mm~0.5mm
矯正によって歯が動く速度は、だいたい1ヶ月に0.3mm~0.5mmだといわれています。意外に少ないと思われるかもしれません。しかし、力を強くかけて早く動かそうとすると、新しい骨を作る前に既存の骨が溶け、歯根も徐々に短くなってしまいます。そのため、矯正は1年~5年と、じっくりゆっくり時間をかけて行うのです。 歯をほんの2mm動かすのに必要な時間は、1ヶ月に0.5mmずつとして、最低4ヶ月。そこから定着させるのにも時間が必要なので、最終的に半年以上かかってしまうという訳です。人によって異なる矯正を実感できる時期
「矯正を始めて数ヶ月経ったのに効果が実感できない」という声を時々聞きますが、上記の通り、矯正治療は時間のかかるもの。半年くらい経たなければ効果を感じられないという人もいるようです。 一方、「フロスがスムーズに入るようになった」など、2ヶ月ほどで効果を感じる人もいます。歯並びは人それぞれなので、効果も人それぞれ。不安になったときは担当の歯医者さんに相談して、今どんな状態なのかを確認するとよいでしょう。矯正によってもたらされる効果

スマイルライン、Eラインに効果的
笑ったときに弧を描いたような下唇のラインのことをスマイルラインといい、バランスのよい美しい笑顔の象徴とされています。また、鼻から顎までのラインのことをEラインといい、横から見たとき、鼻の先端と顎をつないだ直線から唇が出ていないと美しく見えるといわれています。 矯正には審美的効果があり、スマイルライン、Eラインともに美しくなって、自信を持って笑うことができるようになります。はっきりした輪郭に
矯正治療によって噛み合わせが改善されると、左右・前奥の歯を均等に使って噛めるようになります。顎や筋肉への余計な負荷も少なくなるため、顎が小さくシュッと細くなることがあります。 また、顔の輪郭が左右不対称だった場合、特定の箇所だけに負担をかけて噛んでいることが考えられます。矯正による噛み合わせの是正は、このような症例でも有効です。頭痛・肩こりが減少
矯正治療により、左右・前奥の歯をバランス良く噛めるようになることで、口周りの筋肉、関節などに余計な負担をかけることがなくなります。噛み合わせが悪いと筋肉や関節だけでなく、ひいては骨や神経にも余分な負担がかかり、顎関節症、頭痛、肩こり、めまい、だるさのほか、姿勢が悪くなるなどの症状を起こすことがあります。 こういった症状を咬合関連症といいます。この咬合関連症も、矯正で噛み合わせを整えることで、改善されていきます。口呼吸から鼻呼吸に
出っ歯や受け口といった状態の場合、口元に隙間ができるため、どうしても口呼吸になりがちです。口呼吸になると唇や口のなかが乾きやすいというだけでなく、直接、口腔(こうくう)内にウイルスや細菌が侵入するため、感染症のリスクを高めてしまいます。 噛み合わせが正しくなることで口が閉じられ、鼻呼吸がしやすくなって免疫力も向上し、病気のリスクなどが減少します。虫歯・歯周病が減少
八重歯などで歯が重なっていると、ブラッシングが難しくなります。また、歯間に余分な隙間があると、食べカスなどが挟まりやすくなってしまうでしょう。こうしたお口の汚れが、虫歯や歯周病を発症させることも珍しくありません。 しかし歯並びを矯正することにより、歯の重なりや余分な隙間がなくなり、ブラッシングやフロスなど歯のお手入れがしやすくなります。虫歯・歯周病になりにくく、結果として歯の寿命を長くすることができるでしょう。矯正方法によって異なる効果
マルチブラケット矯正(ワイヤー矯正)
ブラケットにワイヤーを通して矯正を行うマルチブラケット矯正は、最も一般的な矯正方法です。歯の表側からする方法と裏側からする方法があり、目立たないほうがよいなら裏側の矯正がおすすめです。 この矯正は、八重歯、出っ歯、受け口、隙間、さらに数本の抜歯を行うような大きな矯正の場合など、適応が広範囲にわたります。それゆえ、ベーシックな方法として用いられているのです。大人のマウスピース矯正
ワイヤーやブラケットを使わずに、透明なマウスピースを使って矯正を行うのがマウスピース矯正です。一人ひとりに合わせたマウスピースを作り、治療の段階に合わせて新しいマウスピースに変えていき、矯正を行います。 目立たなく、自分で取り外せるマウスピース矯正は便利ですが、抜歯して大きく歯を動かすような症例には向いていません。大きく歯を動かす時はマウスピース矯正よりも、ワイヤー矯正のほうが効果的です。 マウスピース矯正は、すこし前まで大人のみの適応でした。しかし最近では、中学生以上に対応したマウスピースなども登場しています。子どものマウスピース矯正
乳歯が多い子どものためのマウスピース矯正もあります。これは歯並びを修正するというよりも、小さい顎を拡大し、永久歯が生えてくるスペースを作るというものです。 1日数時間マウスピースをはめ、噛む訓練を行って顎の発達を促していきます。これを口腔周囲機能訓練といいます。最近、子どもに口呼吸が多いという報告がなされていますが、この方法だとマウスピースをはめている間は鼻呼吸になりますので、健康面にも効果があります。 ただし、永久歯が増えてくると適応外になりますので、早めの取り組みがおすすめです。編集部まとめ
矯正でもたらされる意外な効果と、実感できる時期などについてご説明しました。あなたの気になる慢性的な頭痛・肩こり、腰の痛みは、もしかすると歯並びが原因かもしれません。 しかし、逆に噛み合わせが悪くなる、頭痛・肩こりが悪化する、歯がなかなか動かずに長期化する、歯根が溶ける、歯がグラグラする、矯正したものの後戻りしてしまった、というような事態もあります。 後悔しないためには、自分である程度矯正について学ぶ、いくつか歯医者さんを回ってみる、信頼できる歯医者さんを選択するといったことが必要です。歯科医院によっては、「歯科矯正無料相談会」を行っているところもあります。矯正を考えている方は、一度足を運び、まずは相談してみましょう。
監修ドクターのコメント
お口の症状には必ず原因があり、それは痛みが出ている箇所だけにあるとは限りません。人によってそれぞれ異なる歯並びや咬み合わせも考慮しつつ、全体的・包括的な治療を検討する必要があるでしょう。当院なら、矯正歯科治療と平行しながら、虫歯や歯周病などの一般歯科治療を行うことも可能です。また、「目立つのが気になる」という患者さんの声に合わせて、透明な矯正装置や外からは見えない歯の裏側に取りつける矯正装置もご用意しています。赤羽駅前の立地、21時までの診療時間、土日も対応といった通いやすい条件で、皆さまのご来院をお待ちしております。
監修ドクター:鈴木 貴詞(歯科医師)医療法人社団オリーブ歯科・矯正歯科 理事長
歯列矯正でおすすめの矯正歯科 関東編
オリーブ歯科・矯正歯科 赤羽南口
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