歯列矯正は分割払いにすれば学生でもできる?学生におすすめの分割払いの種類・月額費用相場・デンタルローン利用時の注意点も紹介
歯列矯正は保険適応外で自費治療のため、支払い額が高額になります。
学生のうちに歯並びを整えて社会に出たいという人は多いですが、高額な費用で諦めてしまう人も少なくありません。
ですが、費用を分割して歯列矯正を受けられるのであれば、学生でも治療をすることは十分に可能ですよね。
本記事では、学生が歯列矯正をする際に利用できる分割払いの方法について解説していきます。
費用が高額だからと諦めず、分割払いを上手く利用して歯列矯正の治療を検討してください。
監修歯科医師:
酒向 誠(酒向歯科口腔外科クリニック)
目次 -INDEX-
歯列矯正は分割払いすれば学生でもできる?
歯列矯正は非常に高額なため、学生が一括で支払うことは難しいですよね。ですが、諦める必要はありません。歯列矯正は学生であっても分割払いをすれば治療は可能です。
しかし、分割払いの方法によっては審査があったり最終的に支払う総額が増えたりするため、注意が必要です。
自分にとってどの分割払いが最適かをしっかり見極め、無理のない支払いプランを立てていきましょう。
学生におすすめの分割払いの種類
学生におすすめの分割払いは以下のようなものがあります。
- 院内分割払い
- デンタルローン
- クレジットカードの分割払い
分割払いの方法によっては審査があるものや、クレジットカードは限度額なども関係してきます。
自分がどの分割払いができて、どの分割払いが最も適切かをしっかりと判断してから歯列矯正をするようにしましょう。
院内分割払い
歯科医院によっては、その歯科医院独自の分割払い方法を用意している歯科医院があります。
分割払いの方法は医院によって変わりますが、多くの場合は治療の都度、費用を支払う方法です。
治療前に全額を支払わなくていいため、一度に大きな金額を支払うことが難しい学生にとっては良い選択肢といえるでしょう。
しかし、院内分割払いには注意点もあります。途中で支払いが止まってしまうと、歯列矯正の治療も中断されてしまうことです。
途中で治療が中断されてしまうと、結局歯が元に戻ってしまったり、前よりも悪化したりしてしまう可能性もあります。
一度の診察ごとにしっかりと費用を支払えるのかを把握し、計画的に通うことが大切です。
デンタルローン
分割払いの方法のひとつとして、デンタルローンがあります。
デンタルローンは歯科治療専用のローンで、歯科矯正にかかる費用を一度信販会社が支払い、それを患者が分割払いで返済していく仕組みです。
年金利が5%程度、クレジットカードの分割払いなどよりも金利が安いことが特徴のひとつですが、あまりに長期になると金利分だけ支払う総額が増えるので注意しましょう。
金利分を歯科医院が負担してくれるところも増えてきているため、一度に大きな金額を支払うことが難しい場合はデンタルローンの利用がおすすめです。
しかし、一般的に、デンタルローンの審査は「20歳以上で安定した収入があること」という条件が定められており、学生の場合はデンタルローンの審査が通らないケースもあります。
学生でアルバイトなどの場合、個人の労働時間によって収入が変化してくるため、安定した収入と判断されずにローンの審査が通らない可能性があります。
ですので、学生でデンタルローンの利用を検討しているのであれば、親名義でローンを申し込むことをおすすめします。
クレジットカードの分割払い
学生が歯科矯正の分割払いをする場合、クレジットカードの分割払いを利用する手段もあります。
クレジットカードでの分割払いは審査なども必要ないため、まとまったお金を用意するのが難しい場合に利用しましょう。
しかし、クレジットカードの金利は約15%と、デンタルローンなどと比べると高い傾向があります。
金利によって最終的に支払う総額が大きく変わってくるため注意が必要です。
歯列矯正の分割払いとは?
前述した通り、歯列矯正の分割払いには院内分割払い・デンタルローン・クレジットカードの分割払いなどの分割方法があります。
分割払いをする際に注意しなければならないのが「毎月の支払額」と「支払回数」です。
何分割にして毎月いくら支払えばいいかを把握しておかないと、途中で支払いができなくなってしまうリスクが高まります。
ここから、分割払いの注意点について解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
一回の支払額は支払回数によって異なる
分割払いをした際、一回の支払額は支払回数によって異なります。
例えば50万円の費用がかかるとして、12回に分割をすると一回の支払額は約42,000円となります。
24回の場合は約21,000円と、支払回数によって異なるので注意しましょう。
実際には分割した金額に金利が入り、単純に分割した金額よりも多く支払うことになります。
毎月いくら支払う必要があるのかを明確にし、確実に返済できる回数で分割をするようにしましょう。
デンタルローンは最大84回払い
デンタルローンは歯列矯正の費用を金融会社や信販会社が立て替え、金利分を含めて患者が費用を分割して返済していく仕組みです。
分割の回数は一般的に6〜84回までの回数で返済ができ、患者の都合で選択が可能です。
金利は金融会社や信販会社によって異なりますが、支払い回数が増えれば増えるほど支払う手数料も増えてきます。
そうすると最終的に支払う総額も増えるため、支払い回数は慎重に選択するようにしましょう。
学生のデンタルローン利用時の注意点
学生のデンタルローンは審査が非常に厳しいため、注意点があります。
デンタルローンを申し込む際の注意点は以下になります。
- 名義は保護者にする
- 医療費控除を活用する
上記の注意点をしっかりと理解し、デンタルローンを申し込みましょう。
名義は保護者が望ましい
学生がデンタルローンを申し込むと、高い確率で審査が通りません。
前述した通り、デンタルローンの審査には「20歳以上で安定した収入があること」という条件が定められています。
学生はアルバイトなどをして収入があるかもしれませんが、個人の労働時間に依存するため、安定した収入とはいえません。
そのため、学生がデンタルローンを申し込むと審査が通らない可能性があります。デンタルローンを申し込む場合は、保護者の名義で申し込むようにしましょう。
そうすればローンの審査が通りやすいため、デンタルローンを利用して歯列矯正を受けられるでしょう。
医療費控除を活用しよう
医療費控除とは、一年間に支払った医療費が10万円を超えた場合に受けられる控除です。医療費控除を活用することで、支払った費用の一部が戻ってくる可能性があります。
しかし、美容目的の歯列矯正の場合は医療費控除の対象外になるため注意が必要です。
治療のための歯列矯正であれば医療控除の対象となる可能性があるため、控除を利用して負担を減らしましょう。
デンタルローン以外の歯列矯正の費用を軽減する方法をご紹介
デンタルローンは一回に支払う金額を抑えられる魅力的な分割方法ですが、ローンを組むことに抵抗がある人もいると思います。
そういった場合は、他の方法で歯列矯正の費用を抑えるようにしましょう。歯列矯正の費用を抑える方法としては以下のようなものが考えられます。
- 部分矯正を検討する
- 保険適用ができるか確認する
- モニターに参加する
これらの方法を利用することで、歯列矯正の費用を抑えられる可能性があります。ぜひ参考にしていただき、費用を抑えつつ歯列矯正を受けてください。
部分矯正を検討する
もしも全体を矯正する必要がなければ、部分矯正を検討しましょう。部分矯正はその名の通り、部分的に歯列矯正を行う矯正方法です。
部分矯正は全体矯正と違い、矯正部分が前歯だけになります。矯正範囲が狭いため、費用や修正期間を抑えられるでしょう。
保険適用ができるか確認する
歯列矯正を受ける前に、一度保険適用の症例かどうかを確認しましょう。基本的には保険適用外ですが、症例によっては保険適用になる可能性があります。
歯列矯正の治療が保険適用になるケースは以下のような場合です。
- 「別に厚生労働大臣が定める疾患」に起因した咬合異常に対する矯正歯科治療
- 前歯及び小臼歯の永久歯のうち3歯以上の萌出不全に起因した咬合異常(埋伏歯開窓術を必要とするものに限る。)に対する矯正歯科治療
- 顎変形症(顎離断等の手術を必要とするものに限る)の手術前・後の矯正歯科治療
上記に当てはまらないか、医師に診断をお願いしましょう。
モニターに参加する
医院によっては矯正治療のモニターを募集していることがあります。
モニターは治療前後の変化を写真に取り、HPなどにアップを許可することでモニター価格で治療を受けられることです。
モニターの場合、矯正治療の費用を安くしてくれる場合があります。
目隠しなどはしてくれる医院が多いですが、ネット上に自身の顔が掲載される可能性があるため、抵抗がない場合はモニターを検討するのも良いでしょう。
価格だけで歯列矯正を選ばないようにしよう
歯列矯正は高額な費用がかかるため、費用がかかるからといってあまりにも安い医院を選ばないようにしましょう。
安い医院が問題あるわけではないですが、歯列矯正は医師の技術なども非常に重要になります。
親身に相談に乗ってくれたり、不安なことは解決してくれたりする医師を選ぶことで安心して治療を受けられます。
費用だけでなく、医師の技術や対応を含めて総合的に判断するようにしましょう。
学生の歯列矯正の費用はまず歯科医に相談
歯列矯正は非常に高額なため、学生が費用をすべて負担することは難しいでしょう。ですが、諦める必要はありません。
分割払いやローンを利用することで、学生でも歯列矯正を受けることはできます。どのような分割払いが最適かは、医院に行って医師と相談するようにしましょう。
きっと、あなたに最適な支払い方法を教えてくれるはずです。
まとめ
本記事では、学生が歯列矯正を受ける際の分割払いの方法についてご紹介しました。歯列矯正の費用は非常に高額ですが、分割払いを利用することで無理なく矯正を受けられるでしょう。
分割方法は様々あるため、どの分割方法が最適かをしっかりと選ぶ必要があります。
特に、デンタルローンやクレジットカードの分割払いを利用する際は、支払回数によって最終的に支払う金額が大きく変わります。
あまり分割回数を増やしても費用が多くなってしまいますので、支払い回数は慎重に選ぶようにしましょう。
また、部分矯正に変更したりモニターに応募したりすることで、費用を大きく抑えられる可能性もあります。
ぜひ本記事を参考に、無理のない支払い方法で歯列矯正を受けてください。
参考文献