マウスピースを使ったホームホワイトニングとは?やり方・メリット・デメリットをご紹介します
「ホームホワイトニング」という言葉を耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか。
ホームホワイトニングとは、歯科医院で作成したマウスピースに専用の薬剤を塗布し、装着するホワイトニングのことです。
自宅で行うことができるホームホワイトニングは、忙しい人でも毎日に取り入れやすいホワイトニング方法です。
今回は、ホームホワイトニングのやり方・メリット・デメリットを詳しくご紹介していきます。
自分に合った最適な方法で、自信を持てる白い歯を目指してみてはいかがでしょうか。
監修歯科医師:
若林 健史(若林歯科医院)
目次 -INDEX-
マウスピースを使用するホームホワイトニングとは?
マウスピースを使用する「ホームホワイトニング」について、詳しい方法をご存知でしょうか?まずは、マウスピースを用いたホームホワイトニングの方法をご紹介していきます。とはいっても、難しいことは一切ありませんのでご安心ください。
自宅で行うことができるホワイトニング
ホームホワイトニングとは、その名の通り、自宅で行うことができる歯の美白のことです。まず、歯のホワイトニングには主に2種類あります。1つ目は、歯科医院で行うプロフェッショナルホワイトニングです。「オフィスホワイトニング」とも呼ばれています。一度は耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか。
そして、2つ目が自宅で行うホームホワイトニングです。しかし、「ホームホワイトニング」とはいっても、自宅でできるケアの方法は様々です。例えば、美白成分が配合された歯磨きを使って歯を磨く方法・ジェルやスプレーを歯に塗布する方法もホームホワイトニングに含まれるでしょう。しかし、マウスピースを用いて美白する方法のことを「ホームホワイトニング」と呼ぶことが一般的です。
マウスピース作成と薬剤の処方は歯科医院で行う
ここでは、マウスピースを用いたホームホワイトニングについてご紹介します。まず、ホームホワイトニングでは、歯科を受診し、自分に合ったマウスピースを作製することが必要です。そして出来上がったマウスピースを用いて、自宅でホワイトニングを行っていきます。
自宅でのホワイトニングの際は、専用のホワイトニング剤をマウスピースの内側に塗って、マウスピースを装着します。これを自宅で毎日数時間続けましょう。毎日続けることで少しずつ効果が現れ始めます。
ホームホワイトニングのやり方は?
ホームホワイトニングは、歯科医院で行うプロフェッショナルホワイトニングに比べて美白効果は劣ります。しかし、自分の好きな時間にできることが最大のメリットといえるでしょう。ここでは、ホームホワイトニングの詳しい流れについて解説していきます。
歯科医院で歯の色をチェックしてもらう
まずは、歯科医院で歯の色をチェックしてもらうことが重要です。ご自身の現在の歯の色を知り、目標とする歯の色を相談しましょう。それにより、最適なホワイトニングの薬剤が処方されます。例えば、歯の色が黄色っぽい場合には、高濃度のホワイトニングジェルを使用します。一方、歯の色が灰色っぽい場合には、低濃度のホワイトニングジェルを使用することもあるでしょう。最適な歯の白差を目指すためには、まず歯科医に相談することが大切です。あなたに合った方法でホワイトニングを行っていきましょう。
歯型を取ってマウスピースを作る
続いて行うのは、マウスピースの作製です。歯科医院で歯形をしっかりと取って、自分にぴったり合うマウスピースを作製します。自分に合うマウスピースを使用することで、歯全体を均等にホワイトニングすることが可能です。
自宅でマウスピースに薬剤を入れて装着する
マウスピースが出来上がったら、いよいよホームホワイトニングの開始です。歯科医院で処方された薬剤とマウスピースを用いて、歯を白くしていきましょう。具体的な方法は、マウスピースにホワイトニング剤を入れ、装着するだけの簡単な手順です。一回の装着時間は2〜3時間、効果が現れ始めるのは1〜2週間継続してからになります。ホームホワイトニングは途中で止めてしまうと、もとの歯の色に戻ってしまいます。美白効果を最大限に発揮させるためにも、歯科医に指定された時間や期間を守るようにしましょう。
ホームホワイトニングのメリットは?
ホームホワイトニングには、歯科医院で行うプロフェッショナルホワイトニングと比べて効果が劣るのでは…と感じる人も多いかもしれません。しかし、ホームホワイトニングには、いくつかのメリットがあります。さっそくそのメリットをみていきましょう。
好きな時間に行うことができる
ホームホワイトニングの最大のメリットは、なんといっても好きな時間に行えることでしょう。わざわざ歯科を予約してホワイトニングに通う必要がないため、忙しい人にはおすすめです。例えば、仕事から帰ってきてゆっくりと過ごしている時間や家事の合間に行うこともできます。また、朝外出する前や夜寝る前などに行うこともでき、日常生活の負担にならないのが特長といえるでしょう。
白さが長持ちする
歯科医院でプロフェッショナルホワイトニングを受けた場合、美白効果は長期間持続しません。そのため、定期的に歯科医院へ通って施術を受ける必要があります。一方、ホームホワイトニングは日常的に続けて行うことで、薬剤が歯の内部に浸透していきます。それにより、歯の白さを長持ちさせることが可能です。一般的には、1年ほど美白効果が続くといわれています。
通院回数が少なくて済む
歯科医院で行うプロフェッショナルホワイトニングの場合、希望の白さになるまでに数回通う必要があります。しかし、ホームホワイトニングの場合、マウスピースと薬剤の処方を受ければ、後は基本的に受診する必要がありません。薬剤がなくなったタイミングなどで受診が必要になることはあるでしょうが、半年に1回程度と考えてよいでしょう。そのため、負担にならずにホワイトニングを続けることができます。
知覚過敏が起こりにくい
歯科医院で行うホワイトニングの場合、高濃度の薬剤を使用します。それにより、一時的に知覚過敏の症状が現れることがあるのです。しかし、プロフェッショナルホワイトニングよりも低濃度の薬剤を用いるホームホワイトニングでは、知覚過敏になりにくいというメリットがあります。歯へのダメージが少ないということも選ばれる理由のひとつです。
ホームホワイトニングのデメリットは?
では、ホームホワイトニングが良いところばかりかというと、そういうわけでもありません。場合によっては、効果が出にくくなることもありますので注意しましょう。ここでは、ホームホワイトニングのデメリットを確認しましょう。
効果が出るまでに比較的時間がかかる
ホームホワイトニングのデメリットとしては、効果が出るまでに時間がかかるということが挙げられます。一般的には、効果が現れ始めるまでに1~2週間かかることが多いようです。さらに、理想の歯の色になるまでは半年以上継続していく必要があります。そのため、結婚式などイベントのために短期集中で歯を白くしたい人にはあまり向かない方法だといえるでしょう。
毎日自分で行う必要があり手間がかかる
ホームホワイトニングの効果を得るためには、毎日継続してケアを行っていく必要があります。また、一回の装着時間は数時間ほどかかるため、人によっては負担に感じる場合もあるでしょう。
また、施術後にはマウスピースを洗浄し、清潔を保つことも重要です。そのように毎日継続してケアを行うのが苦手な人にとっては、続けにくい方法かもしれません。
装着中や装着後の飲食に気を付ける必要がある
ホワイトニング用マウスピースの装着中や装着後は、薬剤の効果により着色しやすい状態になっていますので気をつける必要があります。また、装着中の飲食や喫煙によりマウスピースが溶けてしまう危険もありますので、飲食や喫煙はやめましょう。基本的にマウスピース装着中や装着後の飲食は避けたほうがよいでしょう。特に、色の濃い飲み物や食べ物には注意が必要です。
例えば、コーヒー・紅茶・赤ワイン・ブドウ・チョコレートなど、着色しやすい飲み物やポリフェノールを多く含むものは12~24時間控えましょう。その他、たばこやうがい薬なども着色の原因となります。また、マウスピース装着後は、歯が刺激を受けやすい状態になります。装着後2〜3時間は、柑橘類やアルコールなど刺激の強い物の飲食は避けてください。
ホームホワイトニングの費用は?
基本的にホワイトニングは保険適用外です。ホームホワイトニングの場合は、約3万円くらいかかります。また、歯科医院で行うホワイトニングの場合、1回ごとに約1~5万円程度の費用がかかります。医院によって値段や薬剤が異なるため、事前に比較検討する必要があるでしょう。詳しい費用などが分からない場合には、医院に問い合わせたりカウンセリングを受けたりするのもおすすめです。
効果が出るまでの期間はどのくらい?
先にも述べましたが、ホームホワイトニングの場合は、効果が現れ始めるまでに1〜2週間かかります。また、希望の白さになるまでには個人差があるため、施術期間は人それぞれ異なります。一般的には半年〜1年くらいかかることが多いようです。ホームホワイトニングは、ゆっくりじっくりと薬剤を浸透させる方法です。そのため、時間をかけて毎日続けていくことが大切です。
しかし、変色した差し歯や神経を抜いて変色した歯などにはホワイトニング効果が得られません。歯の色について悩みがあれば、まずは歯科医院へ相談してみてはいかがでしょうか。
オフィスホワイトニングとの違いは?
歯科医院で行うオフィスホワイトニングとホームホワイトニングで迷っている人も少なくないでしょう。ここでは、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングについて、3つの大きな違いについて解説します。
使用する薬剤の濃度が違う
まず、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングでは薬剤の濃度が異なります。歯科医院で行うオフィスホワイトニングでは、より高濃度な薬剤を用いることが可能です。その分、一度で白さを実感できるという特長があります。
しかし、オフィスホワイトニングでは効果が早く実感できるものの、後戻りが早いのが難点です。一方、ホームホワイトニングでは濃度が低い薬剤を使用しますが、毎日継続的に続けていくことで内部にまで作用します。そのため、透明感のある美しい白さが手に入ります。
ホワイトニングにかかる時間が違う
オフィスホワイトニングの場合、一回の施術にかかる時間は約30分です。希望の白さになるまでに、1〜4回は通院する必要があるでしょう。しかし、ホームホワイトニングでは歯科医院でマウスピースの作製が完了すれば、基本的に何度も通院する必要はありません。自宅で毎日数時間、自分の好きなタイミングでホワイトニングを行っていきます。ただ、理想の白さを手に入れるためには半年以上毎日継続する必要があります。
1回にかかる費用が違う
ホームホワイトニングの場合、マウスピースの作製にかかる金額は約3万円程度です。金額は歯科医院によって異なりますが、薬剤は1本あたり約3千円です。薬剤は半年に一回程度、無くなったタイミングで購入する必要がありますが、マウスピースの追加費用はかかりません。一方、オフィスホワイトニングでは一回の施術に約1~5万円程度かかります。2回目以降は少し安くなることもありますが、約2万円程度はかかると考えたほうがよいでしょう。また、希望の白さになるまでには数回施術を受けることもありますので、倍以上の費用がかかることになります。
市販のマウスピースや薬剤でも効果はある?
市販のマウスピースは、それぞれの歯列に合わせてつくられたものではありません。歯の形状などによっては、十分に薬剤が行きわたらないことも考えられます。そのため、十分な美白効果を実感したいのであれば、歯科医院で作製したマウスピースを使用するのがおすすめです。
また、市販の薬剤は、歯科医院で取り扱っているものとは違い、表面の汚れを落とすのみです。その分口腔内への刺激は少ないですが、満足できるような効果が得られない可能性も高いでしょう。
マウスピースを使ったホワイトニングについての情報収集をしたいなら
マウスピースを使ったホワイトニングについて、もっと詳しく知りたい人は歯科医院のHPや医療情報サイトを活用してみてください。多くの歯科医院では詳しい治療方法や費用などを掲載しているので参考にしてみてはいかがでしょうか。それでもやはり、悩んでしまうような場合には、一度歯科医院で相談してみることをおすすめします。
実際にはHPや情報サイトだけでは解決できない悩みがあるでしょう。歯科医院では、個々の悩みに合わせた最適な提案を受けられます。ホームホワイトニングに特化した歯科医院もありますので、まずは自分のニーズにあった医院を見つけることから始めてみてはいかがでしょうか。
編集部まとめ
忙しく毎日を過ごす人にとっては、歯科医院への通院は負担になるでしょう。しかし、自宅で手軽にできるホームホワイトニングであれば試してみたいですよね。
低濃度の薬剤を使用するホームホワイトニングであれば、「強い薬を使うのは心配…」という人でも安心して行うことができるでしょう。
また、一度マウスピースを作製すれば、基本的には追加費用なしで使い続けられるのもメリットです。
毎日続けることで持続的な美白効果が期待できるので、ぜひ検討してみてはいかがでしょか。
もちろん、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを併用することも可能です。自分に合ったホワイトニングプランを計画してみてくださいね。
参考文献