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子どもの前歯のすきっ歯は治療すべき?原因やリスク、治療方法を解説

 公開日:2026/03/13
子どもの前歯のすきっ歯は治療すべき?原因やリスク、治療方法を解説

子どもの前歯に隙間があるのを見て、心配になる保護者の方もいるでしょう。すきっ歯は成長過程で自然に起こることもあれば、治療が必要なケースもあるため、正しい知識を持つことが大切です。

本記事では、子どもの前歯のすきっ歯の原因やリスク、適切な治療時期や方法について解説します。

子どもの前歯のすきっ歯についての理解を深め、年齢や原因に合った適切な治療を受けるきっかけとなれば幸いです。

小田 義仁

監修歯科医師
小田 義仁(歯科医師)

プロフィールをもっと見る
小田歯科・矯正歯科
院長 小田 義仁
岡山大学歯学部 卒業
広島大学歯学部歯科矯正学教室
歯科医院勤務をへて平成10年3月小田歯科・矯正歯科を開院
所属協会・資格
日本矯正歯科学会 認定医
日本顎関節学会
日本口蓋裂学会
安佐歯科医師会 学校保健部所属
広島大学歯学部歯科矯正学教室同門会 会員
岡山大学歯学部同窓会広島支部 副支部長
岡山大学全学同窓会(Alumni)広島支部幹事
アカシア歯科医会学術理事

子どもの前歯がすきっ歯になる原因とリスク

指を吸いながら眠る子供

子どもの前歯がすきっ歯になる原因を教えてください。

子どもの前歯がすきっ歯になる原因はさまざまです。乳歯の時期や、乳歯と永久歯が混ざって生えている時期では、永久歯が生えるためのスペースとして隙間ができるのは自然な現象です。永久歯は乳歯よりも大きいため、このような隙間は永久歯への生え変わりが進むと自然に閉じていきます。歯の本数が生まれつき少ない場合や歯のサイズが小さい場合、逆に歯の本数が多い場合などは、永久歯に生え変わった後も隙間が残ることがあります。顎の大きさと歯の大きさのバランスが悪い場合や、上唇と歯茎をつなぐヒダが通常よりも長かったり厚かったりする場合もすきっ歯の原因の一つです。生活習慣による原因としては、指しゃぶりや舌で歯を押す癖、口呼吸などが挙げられます。これらの癖によって前歯に持続的な力が加わると、徐々に歯が動いてすきっ歯になる可能性があります。

子どもの前歯のすきっ歯を放置するリスクを教えてください。

子どもの前歯のすきっ歯を放置すると、さまざまなリスクが生じる可能性があります。まず、歯と歯の間に食べかすが詰まりやすくなることです。歯磨きをしても完全に除去するのが難しく、不衛生な状態が続くとむし歯や歯周病のリスクが高まります。発音への影響も無視できません。歯間に隙間があると、特にサ行やタ行の発音が難しくなるといわれています。噛み合わせが悪くなると、食べ物をしっかりと咀嚼できず、消化器官への負担が増える恐れもあります。

乳歯と永久歯では、すきっ歯の原因は異なりますか?

乳歯と永久歯では、すきっ歯の原因や意味合いが異なります。乳歯の時期のすきっ歯は、多くの場合成長のために必要な隙間です。また、4〜6歳になると、顎の成長に伴って乳歯と乳歯の間に隙間ができてくることがあります。これも、永久歯が生えるための準備として自然に起こる現象です。永久歯は乳歯よりも大きいため、乳歯の間に隙間がないと永久歯が並ぶスペースが不足します。6〜12歳の、乳歯と永久歯が混ざって生えている時期も、一時的にすきっ歯になることがよくあります。特に上の前歯はすきっ歯になりやすいですが、隣の歯や犬歯が生えてくると自然に隙間が埋まっていくことが多いため、過度に心配する必要はないでしょう。永久歯がすべて生えそろった後もすきっ歯が残る場合は、歯の本数が生まれつき少ないことや歯のサイズが小さいことなど、複数の原因が考えられます。

子どもの前歯のすきっ歯を治療する必要性と方法

歯みがき指導

子どもの前歯のすきっ歯が自然に治ることはありますか?

子どもの前歯のすきっ歯は成長とともに自然に治ることがあります。特に乳歯の時期や、乳歯と永久歯が混ざって生えている時期の前歯の隙間は、多くの場合一時的なものです。乳歯の間に隙間があるのは、将来生えてくる永久歯のためのスペースとして必要です。6〜7歳には、前歯と前歯の間に隙間ができることがよくありますが、隣の歯や犬歯が生えてくると徐々に隙間が埋まっていくでしょう。ただし、すべてのすきっ歯が自然に治るわけではありません。永久歯への生え変わりが進んでも隙間が閉じる様子が見られない場合、歯の本数の生まれつきの異常や上唇と歯茎をつなぐヒダの異常などが原因の場合、自然に改善する可能性は低いでしょう。生え変わりの過程を見守りながら、必要に応じて歯科医院で相談することが大切です。

子どもの前歯のすきっ歯はどのタイミングで治療すればよいですか?

子どもの前歯のすきっ歯を治療するタイミングは、原因や状態によって異なります。一般的には、上の前歯が生え変わる7歳頃が治療開始時期の目安とされています。乳歯の時期や乳歯と永久歯が混ざって生えている時期の隙間であれば、永久歯への生え変わりが進むにつれて自然に隙間が閉じることもあるため、様子を見ることが大切です。歯の本数の生まれつきの異常や、上唇と歯茎をつなぐヒダの異常などが原因の場合は、早めの対応を検討しましょう。指しゃぶりや舌の癖、口呼吸などの生活習慣が原因の場合も、できるだけ早い段階で改善に取り組むことが一般的です。3〜4歳頃には指しゃぶりをやめるように促し、お口の周りの筋肉を鍛えるトレーニングを通じて正しいお口の機能を身につけましょう。永久歯がすべて生えそろった後、12歳前後になってもすきっ歯が残っている場合は、本格的な歯列矯正治療を検討するタイミングです。

子どもの前歯のすきっ歯の治療方法を教えてください。

子どもの前歯のすきっ歯の治療方法は、原因や年齢、歯並びの状態によって異なります。まず重要なのは、原因を特定することです。レントゲン検査や診断を通じて、すきっ歯の根本的な原因を明らかにする必要があります。指しゃぶりや舌で歯を押す癖、口呼吸などの生活習慣が原因の場合は、まずお口の周りの筋肉を鍛えるトレーニングを行います。トレーニングは、舌や唇などの正しい使い方を学び、筋肉のバランスを整えるために重要です。癖を改善してから歯列矯正治療に移行すれば、治療後の後戻りを防ぎやすくなります。また、余分な歯を抜く処置や、上唇と歯茎をつなぐヒダを切る手術を行うことがあります。歯列矯正治療は、子どもの年齢や歯並びの状態に応じて、取り外し可能な装置、マウスピース型歯列矯正装置、固定式の装置など、適切な方法を歯科医師と相談しましょう。

子どもの前歯がすきっ歯になるのを予防するための習慣

ブラッシング指導を受ける女の子

子どもの前歯のすきっ歯を予防するための習慣を教えてください。

子どもの前歯のすきっ歯を予防するためには、日常的な生活習慣に気をつけましょう。まず重要なのは、鼻呼吸を習慣づけることです。鼻呼吸はお口の周りの筋肉バランスを整え、顎の成長を促進する役割があります。一方、口呼吸は舌による圧力が歯にかかりやすく、出っ歯やすきっ歯を引き起こす可能性があります。正しい姿勢を保つことも予防の一つです。食事中は首をまっすぐにして、奥歯で左右均等に噛むように意識しましょう。偏った噛み方や頬杖をつく癖は、噛み合わせに悪影響を及ぼす可能性があります。栄養バランスの取れた食事も重要で、特にカルシウムやビタミンDなどは健康な歯の発育に不可欠です。さらに、しっかりと咀嚼することで顎の発育が促され、歯が並ぶための十分なスペースが確保されます。定期的な歯科検診を受けることも予防の一環です。

すきっ歯を悪化させないための注意点を教えてください。

すきっ歯を悪化させないためには、いくつかの注意点があります。すでにすきっ歯がある場合は、デンタルフロスや歯間ブラシを使って、歯と歯の間を清掃する習慣をつけましょう。食べかすが残ったままだと、むし歯や歯周病のリスクが高まります。乳歯のむし歯を放置しないことも大切です。乳歯のむし歯が進行して早期に失われると、隣の歯が移動してきて永久歯のスペースがなくなり、歯並び全体が乱れる恐れがあります。また、すきっ歯があることを過度に気にして舌で隙間を触る癖がつくと、さらに歯が動いてしまう可能性もあるでしょう。睡眠時の姿勢にも注意が必要です。うつ伏せ寝は顎や歯に不自然な圧力をかけるため、仰向け寝を心がけましょう。

指しゃぶりや舌の癖はすきっ歯に影響しますか?

指しゃぶりや舌の癖はすきっ歯に影響を与える可能性があります。これらの癖によって前歯に持続的な力が加わると、徐々に歯が動いてしまいます。指しゃぶりは、生後2〜4ヶ月頃から始まる自然な行為です。しかし、指を強く吸うと前歯の裏側に力が加わるため、長期間続けているとすきっ歯だけでなく出っ歯の原因にもなります。ほかに気を紛らわせる遊びをしたり、指しゃぶりをしなかったことを褒めたりして、徐々に頻度を減らしていくことが大切です。舌で歯を押す癖にも注意しましょう。常に舌で前歯を押し出したり、食べ物を飲み込むときに舌を前に出したりする癖があると、歯並びに悪影響を及ぼします。舌は意外と大きな力を持っているため、注意が必要です。口呼吸の習慣もすきっ歯のリスクを高めるでしょう。口呼吸をしていると舌が下の位置に下がって歯に当たりやすくなり、前歯に力がかかってすきっ歯や出っ歯を引き起こす可能性があります。これらの癖がある場合は、お口の周りの筋肉を鍛えるトレーニングを通じて改善することが効果的でしょう。

編集部まとめ

歯磨き指導を受ける子供

乳歯の時期や、乳歯と永久歯が混ざって生えている時期の前歯の隙間は、永久歯が生えるためのスペースとして自然な現象です。

ただし、永久歯に生え変わっても隙間が残る場合や、指しゃぶり、舌の癖、口呼吸などの生活習慣が原因の場合は、適切な治療が必要になることがあります。

放置すると、むし歯や歯周病のリスクが高まるだけでなく、発音や咀嚼に影響が出る可能性も否定できません。

日頃から鼻呼吸を習慣づけ、正しい姿勢を保ち、バランスの取れた食事を心がけることも重要です。

気になることがあれば、早めに歯科医院を受診しましょう。

この記事の監修歯科医師