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インプラントのメーカー、それぞれにどんな特徴があるのか? 歯科医師が解説

 更新日:2023/03/27

インプラントと一言で言っても、日本だけでなく海外も合わせれば、いろいろな種類があります。そのため、クリニックや歯科医院によっても、治療に採用しているインプラントに違いがあります。これからインプラントを入れようとしている人にとっては、どんな種類があるのか気になる人もいるでしょう。

そこで今回は、インプラントの種類についてMedical DOC編集部がお届けします。

この記事の監修ドクター:
竹田 大輔 歯科医師(医療法人社団輝心会デンタルオフィス心 院長)

インプラントの種類と各メーカー

インプラントは世界で100種類以上、国内でも30種類ほどのメーカーがあるといわれています。インプラントの構造は、金属の歯根である「インプラント」と呼ばれる部分と、人工歯をかぶせる「上部構造」、さらにインプラントと上部構造のつなぎの役割を果たす「アバットメント」といわれる部分に分かれます。

国内のインプラント治療には、多くの種類のメーカーのインプラントが流通しています。インプラント治療に使用される海外や国内の主なインプラントメーカーには次のものがあります。

海外の主なインプラントメーカー

・ブローネマルク(ノーベルバイオケア社)
・ストローマン
・アストラテック
・3i(バイオメット社)
・オステムインプラント

国内の主なインプラントメーカー

・POIインプラント(京セラ)

一般に、日本国内でのインプラント治療には、厚生労働省から認可を受けたものが使用されます。その医院が採用していないメーカーでも、国内で認可を受けたインプラントなら、患者さんの同意を前提として、インプラント治療に使用することができます。一度担当医に確認してみるのもよいでしょう。一方、歯科医院によっては歯科医師が厚生労働省から認可を受けていないインプラントを個人輸入しているところもありますので、ご注意ください。

自分のインプラントメーカーはメモしておこう

インプラント治療後も、人工歯の破損や人工歯根の不具合により、部品を交換することがあります。このとき注意したいのは、インプラントの規格により、部品類が異なるという可能性です。例え、同じメーカーのインプラントであっても起こり得ます。そのため、インプラント治療をしたときには、自分のインプラントのメーカーや規格番号をメモに残しておくことがおすすめです。

インプラントに関する情報は、通院している歯科医院のカルテに記載されているのが一般的です。これを控えておけば、引っ越しやそのほかの事情で歯科医院を変更したときにも、インプラントの治療やメンテナンスをスムーズに受けることができます。

さらに、インプラントの場合、レントゲンなどの画像検査をしても、メーカーや規格が分かりにくいという特徴があります。インプラント治療をした場合には、自分のインプラントのメーカーと規格を、ぜひメモに残しておきましょう。

また、インプラントの再治療を他院で受けるときにも、同じ観点が求められます。該当の歯科医院で自分のメーカーのインプラントを取り扱っているか、ぜひ、確認しておきましょう。インプラントの基本的な構造はどのメーカーも同じであるものの、その医院で取り扱っていないメーカーごとの機能や特徴までは把握しきれないケースがあるので注意してください。

各インプラントのメーカーの特徴

インプラントの機能には、メーカーによってさまざまな特徴があります。代表的なインプラントメーカーの特徴は次のようになります。

ブローネマルク(ノーベルバイオケア社)

ブローネマルクは世界で初めて開発されたインプラントです。インプラント治療のパイオニアであり、骨と金属のチタンが結合することを発見したブローネマルク博士にちなんで、名前がつけられました。

ブローネマルクのインプラントは、日々進化しており、現在では多数のミクロレベルの穴をもつチタンをインプラントとして使用することで、土台となる顎の骨との結合をより強固にしています。ブローネマルクは、長年の研究と実績から生まれた信頼性の高いインプラントのメーカーです。

ストローマン

インプラント治療で世界No.1のシェアを誇るストローマンは、インプラントに興味がある人なら、一度くらい名前を聞いたこともある人も多いのではないでしょうか。ストローマンは、インプラントに限らず、歯科医学の分野で多くのテクノロジーを開発してきたメーカーです。

特に、ストローマン社が開発したサージカルガイドは、3Dの画像検査をコンピューター処理することによって、インプラントの埋入をシミュレーションし、実際のインプラント手術の大きなサポートを行います。これにより、インプラント手術がより正確、安全に行えるため、手術時間そのものも短縮し、患者さんの負担も軽減することが可能です。

アストラテック

ノーベルバイオケア、ストローマンと並んで世界三大インプラントメーカーとうたわれるのがアストラテックです。
インプラントが機能するには、人工歯根と骨がしっかり結合することが重要なポイントとなります。

アストラテックのインプラントは、人工歯根の表面を粗く仕上げることで、インプラントと骨の結合を早くします。また、インプラントの結合部には溝を作ることで、噛むことにより適度な負荷が加わり続ける設計となっており、骨の吸収を抑えます。強固なインプラントを長く使用したいという人に適したインプラントです。

3i(バイオメット社)

インプラント治療をすると、人工歯根と骨が結合し、骨の高さに変化を生じさせることがあります。これは自然な反応である一方、インプラントを入れた人工歯の高さが周囲の歯と合わなくなったり、人工歯の歯肉が退行していったりすることも。加えて、見た目の美しさが損なわれる原因にもなります。

バイオメット社の3iインプラントは、骨や歯肉といった結合組織の健全な成長をサポートするので、インプラントの見た目の美しさを維持したいという人に適しているメーカーです。

インプラントをより長く使うために

近年、インプラント治療においては、海外や国内などさまざまなメーカーのものが流通しており、どのメーカーのインプラントを採用しているかは、クリニックや歯科医院によっても異なります。

インプラントそのものの構造はどのメーカーのものでもだいたい同じですが、機能や特徴に細かな違いがあります。気になるインプラントのメーカーがある場合は、かかりつけの歯科医院で取り扱いがあるか確認してみましょう。また、せっかく入れたインプラントを長く使うためには、メンテナンスが欠かせません。

歯科医院が変わるなどの万が一のことを考慮して、インプラント治療を行ったときは、自分のインプラントのメーカーや規格についての情報を、メモなどへ残しておくようにしたいですね。

竹田 大輔 歯科医師 医療法人社団輝心会デンタルオフィス心 院長監修ドクターのコメント

インプラント治療を検討する際、どのメーカーのものを選んでいただいても、短期的には間違いや後悔につながるということはありません。ただし、歴史のあるメーカーにはそれなりの症例実績があり、改良や工夫を積み重ねているはずですので、長期的な予後は安心できるのではないでしょうか。また、顎の骨の薄さなどによって、メーカーの向きと不向きもございます。詳しく知りたい場合は、メーカーの公式サイトを調べてみてはいかがでしょうか。歯科医師は、それらを踏まえたうえで、素材や治療方法を提案しております。記事を参考に、疑問点などがございましたら、遠慮なくお問い合わせください。プロフェッショナルな観点から、親身なアドバイスをいたします。

 

監修ドクター:竹田 大輔 歯科医師 医療法人社団輝心会デンタルオフィス心 院長

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