「インプラント」を安心して受けるために知っておきたいチェックポイントを歯科医が紹介！

野田先生

インプラントは歯を欠損したあとに補う治療法として、とても有用なものです。しかしその反面、トラブルが起きることもあるのは事実です。

野田先生

ほとんどのケースで安全に治療がおこなわれていますが、「治療後にインプラントが固定されず、脱落してしまった」「歯ぐきが細菌に感染してしまった」「腫れや痛みが長く続いている」などのトラブルが起こり得ます。

野田先生

はい。覚えておいていただきたいのは、患者さんの口内の状態や体質、骨の硬さなどによって、どれだけ気をつけてもトラブルが起き得るということです。本来、インプラントの治療は安全性が高く、トラブルの数自体はそれほど多くありません。そのため、必要以上に心配しすぎないでいただきたいのですが、トラブルには不可抗力な側面もあるので、そうしたリスクを承知のうえで治療を考えていただきたいと思います。

野田先生

近年、インプラント治療は一般的に普及しつつあるため、多くの歯科医院でインプラント治療を受けることができます。しかし本来、インプラント治療は高度な技術が必要な治療分野です。安心して治療を受ける際には、歯科医師の技量や経験も重要です。その際、カウンセリングや治療が丁寧な歯科医院を選ぶのがポイントとなります。

野田先生

まず大事なのが先述したとおり、カウンセリングが丁寧な歯科医院を選ぶことです。繰り返しになりますが、インプラントには一定のリスクがつきまといます。そうしたリスクをきちんと説明してくれるか、全体の治療計画や期間、費用などを具体的に教えてくれるかなど、説明の仕方が丁寧でわかりやすい歯科医院を選んだ方が安心できますよね。

野田先生

インプラント治療は、「インプラントを埋め込んで終わり」というわけではありません。その後も定期的なメインテナンスが必要なのですが、アフターフォローが行き届いていなければ早期に脱落してしまうといったトラブルの原因になりかねません。事前カウンセリングでは、メインテナンスの説明がしっかりされるかどうかも確認しましょう。

野田先生

インプラントメーカーは様々あり、国内だけでも数十社のメーカーがあります。品質は様々なので、実績があり、信頼性の高いメーカーのインプラントを使用していることも大切です。カウンセリングでインプラントメーカーの名前も確認しておくといいでしょう。

野田先生

そうですね。インプラント治療は人工歯根を埋め込む手術ですが、その前の準備や埋め込んだ後のメインテナンスがとても大切なのです。そうしたことを真剣に考え、丁寧におこなってくれる歯科医院を見つけることが重要であり、これこそが安心してインプラント治療を受けるための条件だと思います。

野田先生

事前のカウンセリングでは、これまでの既往歴などを正確に歯科医師へ伝えるようにしましょう。インプラントの手術では局所麻酔を使用したり、術後の感染や痛みを防ぐために内服薬を飲んだりします。その際、特定の既往歴やアレルギーがあると全身に影響が出ることも考えられます。そのため、これまでにかかった病気やアレルギーなどの情報は正確に歯科医師へお話ください。併せて、現在常用している薬もお伝えください。

野田先生

たしかに、糖尿病のある人はインプラント治療をおこなっても失敗するリスクが高くなります。なぜなら、血糖値が高いと感染症のリスクが高まってしまうからです。ただし、ヘモグロビンの値が一定未満であればインプラント治療を受けられることもあります。そのあたりも歯科医師や内科医と相談しましょう。

野田先生

免疫疾患や骨粗鬆症を患っている人や喫煙習慣がある人、蓄膿症の人は、インプラント治療を受ける前に主治医との相談が必要になります。とくに蓄膿症の人は鼻の治療を終わらせてからでないとインプラント治療をおこなうことができないので、主治医の先生に確認しましょう。

野田先生

事前のカウンセリングでは、口の中や歯について、感じている悩みや不安を伝えることも大切です。「もっと噛めるようになりたい」「歯並びの悪さが気になる」など、インプラント治療と関係ないと思われることでも正確に伝えることで、その後の治療計画が立てやすくなります。

野田先生

そうです。もしかしたら、矯正治療などで歯並びを修正すれば、インプラント治療をおこなわなくて済むかもしれません。そのように、様々な可能性が考えられるので、口の中に関する悩みや心配事は、事前になんでも相談してみましょう。

野田先生

ライフスタイルや仕事のこと、家庭のことなども必要に応じて伝えましょう。「現在、仕事が忙しくてそれほど通院できない」「出張へ行く機会が多い」「今後転勤の可能性がある」などの情報は、治療の計画を立てるにあたってとても重要です。それに合わせて治療計画を立てさせていただきます。

野田先生

インプラント治療は一生物と思われがちですが、じつはメインテナンスを怠ると早く寿命を迎えてしまうことがあります。当然ながら、インプラントは治療直後が一番綺麗でベストな状態です。その状態を長く保つためには、定期的なメインテナンスやプラークコントロールが重要になってきます。そのため、治療後も歯科医師と二人三脚でメインテナンスに取り組み、いい状態を長期間保つようにしましょう。そうした点で、メインテナンスに対して積極的に取り組んでいる歯科医師を選ぶことが大切になります。