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歯周病の治療回数はどのくらい?1回で治療が終わらない理由や通院の目安を解説

 公開日:2026/04/11
歯周病の治療回数はどのくらい?1回で治療が終わらない理由や通院の目安を解説

歯周病は沈黙の病気と呼ばれるほど、自覚症状がないまま進行してしまいがちな病気です。そのため、気がついたときには悪化していて、もとの健康な状態に戻すのが困難になってしまうということは少なくありません。
しかしながら、歯周病は歯科医院での治療と、ご自身で行うセルフケアによって、進行を食い止めたり、健康な状態に近づけていくことは可能です。
この記事では、歯周病の治療方法や回数などについて、詳しく解説します。歯周病でお悩みの方は参考にしてみてください。

松浦 京之介

監修歯科医師
松浦 京之介(歯科医師)

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歯科医師。2019年福岡歯科大学卒業。2020年広島大学病院研修修了。その後、静岡県や神奈川県、佐賀県の歯科医院で勤務。2023年医療法人高輪会にて勤務。2024年合同会社House Call Agencyを起業。日本歯科保存学会、日本口腔外科学会、日本口腔インプラント学会の各会員。

歯周病の治療回数について

歯周病の治療回数について

歯周病治療とはどのような治療ですか?

歯周病治療は、お口の状態や進行度合いに応じて、健康な組織を取り戻すための処置や、それ以上の悪化を防いで安定した状態を保つための処置を行います。

初期症状の歯肉炎の段階であれば、適切な治療によって元の健康な状態へ戻すことが可能です。しかし、さらに進行した中等度以上の歯周病になると、失われた骨などの組織を完全に元通りにすることは難しくなるため、進行を食い止めて健康な状態に近づけるための管理が主な目的となります。

具体的な治療法は、歯科医院で専用の器具を用いて行う歯石除去やクリーニングに加え、患者さんが自身で行う毎日の丁寧なセルフケアを継続することが基本です。これらを二人三脚で繰り返し行うことで、歯を支える土台を健やかに保ち、将来的に歯を失うリスクを軽減させていきます。

歯周病の改善に治療回数がかかるのはなぜですか?

一度進行してしまった歯周病は、放置しても自然に元の健康な状態へ戻ることはなく、むしろ放置するほど症状が悪化し続けるため、進行を食い止めるための処置を段階的に繰り返す必要があります。

特に歯茎の奥深くに付着した歯石や細菌は、一度の処置ですべてを取り除くことが難しく、組織の回復具合を観察しながら数回に分けて丁寧に除去していく必要があります。また、清潔な状態を定着させるためには、歯科医院での専門的なケアと並行して、患者さん自身が日々のセルフケアを習得し、習慣化していくための期間も必要です。

このように、病状の安定を慎重に確認しながら一歩ずつ治療を進めていくプロセスが不可欠であるため、歯周病の改善にはどうしても一定の回数と時間が必要です。

歯周病を治すまでの治療回数の目安を教えてください

歯周病の治療回数は、歯周病の進行度や症状に応じて増えていきます。
回数の目安は、軽度の歯周炎や歯肉炎の場合は4回程度、中等度の歯周炎の場合は6回から10回程度、重度の場合は15回以上で、場合によっては外科手術が必要です。頻度としては1週間から2週間程度の間隔を空けて通院するのが一般的です。

歯石や歯垢を1回で取り切らないのはなぜですか?

歯周病治療で歯石や歯垢を一回ですべて取り切らない理由は、大きなダメージを負っている歯茎や歯に対して、一度に過度な負担をかけないようにするためです。

歯周病が軽度で汚れの蓄積が少ない状態であれば、1回から2回程度の処置で取りきれる場合もあります。しかし、ある程度進行した歯茎は炎症によってとても敏感になっており、わずかな刺激でも強い痛みや出血を引き起こす恐れがあります。そのため、お口の中をいくつかのブロックに分け、組織の回復具合を確認しながら慎重に清掃を進めていく必要があります。

また、一度に大量の歯石を除去すると、これまで歯石に覆われていた歯の根が露出し、一時的に知覚過敏のような症状が出やすくなることもあります。こうした身体への影響をできるだけ抑え、安全性高く治療を進めるために、複数回に分けて丁寧に処置を行うことが推奨されています。

歯周病の治療回数が変化する要因

歯周病の治療回数が変化する要因

歯周病の治療回数が増減する要因を教えてください

歯周病の治療回数は、進行度合いや歯石の蓄積量、歯茎の炎症状態、そして患者さん自身によるセルフケアの実施状況といった複数の要因によって増減します。

歯周病治療の根本は、歯科医院での専門的なクリーニングと、家庭でのセルフケアを両立させて、お口の環境を整えることにあります。歯石が広範囲に硬く付着している場合は、それらを取り除くために多くの回数が必要です。また、歯茎の炎症が強く組織が不安定な状態では、一度に強い刺激を与えることができないため、慎重に回数を分けて処置を進めることになります。

さらに重要な要因が、患者さん自身による日々のケアです。歯周病を改善させるには、歯科医院での処置だけでなく、家庭で汚れを溜めない環境を作ることが欠かせません。もしセルフケアが不十分で再び汚れが溜まってしまうと、せっかく取り除いた場所の炎症が引かず、同じ工程を繰り返したり処置の頻度を上げたりする必要が出てくるため、結果として通院回数が増えることにつながってしまいます。

治療回数1回で歯周病を治す方法はありますか?

保険診療の場合は複数回数での治療に限定される症例でも、自費診療であれば1回の通院ですべての歯の歯石を一度に除去し、治療を完了させられる場合があります。
また、歯石除去に合わせてレーザーや薬剤などを併用することで原因菌を素早く殺菌する治療法もあり、こうした治療を受けることで治療1回で改善が可能なケースもあります。

セルフケアの内容によって治療回数は変わりますか?

セルフケアの内容や実施状況によって、歯科医院で受ける治療回数は大きく変わります。

歯周病を改善させたり、進行を食い止めたりするためには、歯科医院での専門的なケアだけでは十分ではありません。たとえ歯科医院で適切な処置を行ったとしても、根本的な原因である日々の磨き残しや生活習慣が改善されなければ、病状の進行をわずかに遅らせることはできても、完全に止めることは困難だからです。
歯周病治療を成功させるには、患者さん自身が適切なセルフケアを継続し、習慣化することが不可欠な要素です。

具体的なケアの方法は、歯科医院で受けた歯磨き指導の内容に基づいて行います。このセルフケアが徹底できていれば、お口の中の環境が速やかに整うため、少ない通院回数で治療を終えることが可能です。一方で、セルフケアを怠ってしまうと、歯科医院で取り除いたはずの場所に再び汚れや細菌が溜まってしまい、同じ処置を繰り返す必要が出てくるため、結果として治療回数が増えてしまいます。

歯周病が落ち着いた後の治療回数

歯周病が落ち着いた後の治療回数

歯周病が治ったらもう治療は不要ですか?

歯周病が治ってからも、再発防止のために数ヶ月に1回程度の感覚で定期メンテナンスが必要です。

一度症状が落ち着いたとしても、お口の中には歯周病の原因となる細菌が常に存在しており、日々のケアで落としきれなかった汚れが溜まると再び悪化し始めます。歯周病は自覚症状が出にくいため、気付かないうちに再発しているケースも少なくありません。

そのため、専門家による定期的なクリーニングを受け、自分では届かない箇所の汚れを取り除くことが、健康な状態を長く維持するための近道です。
メンテナンス目的の通院は単なる掃除ではなく、大切な歯を一生使い続けるための検診の役割もありますので、習慣化することをおすすめします。

症状が落ち着いた後の治療回数や通院頻度はどの程度ですか?

症状が落ち着いた後の通院は、主に定期検診を兼ねたクリーニングが中心となり、お口の状態に合わせて数ヶ月に1回程度の頻度で通うのが一般的です。
この時期の通院は、安定した状態を維持し、再発を未然に防ぐことを目的としています。しかし、検診の際に再び歯周病の進行や悪化が見つかった場合には、メンテナンスから治療の段階へと切り替わり、あらためて集中的な処置を行う必要があります。その際の通院頻度は増え、2週間から4週間ごとに通院が必要となるケースがあります。具体的な回数や期間は再発した症状の程度によって異なります。

常に安定した状態を保つためには、定期的なチェックを欠かさず、もし異常が見つかっても早期に対応できる体制を整えておくことが大切です。

歯周病が落ち着いた後も頻繁に歯のクリーニングを受けることはできますか?

口腔管理体制強化加算の認定を受けている歯科医院であれば、月に1回までの歯のクリーニングを保険診療で受けることができます。それ以外のクリニックの場合も3ヶ月に1回の頻度であれば保険診療で歯のクリーニングを受けられます。
それ以上の頻度で受けたい場合は、自費診療であれば対応可能な歯科医院もありますが、保険適用外となります。

編集部まとめ

編集部まとめ

歯周病は、歯科医院で行う専門的な処置だけでなく、ご自身で適切にケアを行うことで予防や改善を目指すことができます。治療後の再発を防ぐためには、歯科医院への定期的な通院と、日々のセルフケアを習慣化することが不可欠です。

自身のケア方法に自信がない方や、現在のお口の中の状況に不安を感じている方は、まずは歯科医院へ相談することから始めてみてください。一人ひとりの状態に応じた適切な治療とメンテナンスを継続し、いつまでも健康な歯とお口の状態を維持していきましょう。

この記事の監修歯科医師