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歯を守る「予防治療」の重要性|具体的な内容やメリットを解説

 更新日:2025/09/10
歯を守る「予防治療」の重要性|具体的な内容やメリットを解説

むし歯や歯周病が進行してから治療するのではなく「なる前に防ぐ」ことが重視されるようになり、歯科医療は“治す”から“守る”時代へと大きく変わってきています。その中心にあるのが「予防治療」です。 予防治療は、むし歯や歯周病を未然に防ぐことで、将来的な治療費や身体の負担を大幅に減らし、一生涯自分の歯で健康に過ごすためにとても重要です。 この記事では、予防治療の基本から具体的な内容、そしてその重要性やメリットについて解説します。

小堀 瑛一

監修歯科医師
小堀 瑛一(うららか歯科)

プロフィールをもっと見る
平成19年 立教大学法学部法律学科卒業
平成24年 日本歯科大学新潟生命歯学部卒業
平成25年 日本歯科大学附属病院研修医終了
平成25年 日本歯科大学附属病院総合診療科勤務
(歯周治療チーム・顎関節症診療センター併任)
その他、東京埼玉千葉などの複数の歯科医院に勤務
平成30年 うららか歯科 院長

予防治療の必要性とは?

予防治療とは? 予防治療とは、むし歯や歯周病になる前にリスクを抑えることを目的とした治療です。むし歯が進行してからでは、治療に時間も費用もかかります。予防治療を行うことでトラブルの芽を早期に発見し、大きな治療を未然に防ぐことができます。

予防治療の基本

予防治療とは、むし歯や歯周病になってから治すのではなく、そもそも病気にならないようにするという考え方です。これにより歯を失うリスクを減らし、全身の健康を守ります。自宅で丁寧に歯を磨いたりデンタルフロスを使ったりするセルフケアは基本です。しかし、それだけでは歯垢を完全に取り除くのは難しいため、歯科医院でのプロによるケアも重要となります。 予防治療の具体的な内容は、まずはむし歯や歯周病を発症させないためのケアであるフッ素塗布シーラント、正しい歯磨きの習慣づけなどがあります。次に、初期の異常を見逃さず早期に対応するために、定期検診やX線撮影などで小さな変化を見つけ出して必要に応じて処置を行います。そして、治療後の再発防止や健康維持のためのフォローアップです。 このように、予防治療は歯科医院と患者さんが二人三脚で取り組む継続的なケアです。将来的な歯の喪失を防ぐだけでなく、通院や治療にかかる時間・費用の削減にもつながる、大きなメリットを持つ医療アプローチといえるでしょう。

従来の「治す歯科治療」との違い

従来の歯科治療は、痛みや腫れ、違和感などの症状が出た後に、むし歯の部分を削ったり、被せ物をしたりする方法が主流でした。これは悪くなったら治すという考え方で、治療をしても再発のリスクが残ります。 予防治療は、そもそも「削る・抜く」必要がない状態とすることを目的としています。歯の健康を維持するためには、問題が起きる前からの“備え”が必要不可欠なのです。 病気になってからの治療は、時間も費用もかかるうえに、歯へのダメージも大きくなります。予防治療は、将来的な心身の負担や経済的コストを軽減できます。自分の歯を一生涯大切にするためにも、これからは治すから守るへ意識を変えていきましょう。

当院で行う予防治療

予防治療の重要性 予防治療が重要だとわかっていても、実際に行動へ移すのは難しいと感じる方も少なくないでしょう。ここでは、予防治療の重要性を詳しく解説します。

高齢化社会と健康寿命の延伸

歯の健康は、健康寿命に大きな影響を与えます。予防治療は、むし歯や歯周病を防ぐだけでなく、関連する心臓病など全身疾患のリスク低減にもつながる可能性があります。 また、健康な歯で食事や会話を楽しむことは、生活の質(QOL)を高めるうえでも重要です。定期検診やフロスなどを使った日々の丁寧な口腔ケア、健康的な生活習慣を継続することが、健康寿命を延ばす鍵となります。

医療費の削減と経済的なメリット

予防治療を行うことで、結果的にかかる医療費を抑えられる可能性があります。 むし歯や歯周病が進行してからの治療は、複雑化して費用や時間がかかってしまいます。定期検診でむし歯や歯周病を初期段階で見つけられれば、簡単な処置で済むでしょう。また、歯の健康は心臓病や糖尿病といった全身疾患のリスクも下げるため、医療費全体の削減にもつながります。

生活の質(QOL)を高める要素としての口腔ケア

おいしいものを自分の歯で味わったり大切な方と気兼ねなく笑い合ったりする、こうした当たり前の日常は、健康な口腔環境によって支えられています。口腔ケアは食事や会話といった日常の楽しみを支える基本です。また、お口の健康は誤嚥性肺炎や認知症のリスクを下げるという研究結果もあります。 心と身体の両方が健康でいるためには口腔ケアを含む予防治療は欠かせないものであり、予防治療は私たちの生活の質(QOL)を大きく向上させます。

予防治療の内容

予防治療の内容 予防治療は、歯科医院で受ける専門的なケアから日常的に取り組むセルフケアの指導まで、さまざまな方法があります。それぞれが連携することで、むし歯や歯周病を未然に防ぎ、健康な口腔環境を長く保つことが可能になります。 ここでは、具体的な予防治療の内容を3つの観点から紹介します。

定期検診とプロフェッショナルクリーニング(PMTC)

予防治療の基本は、定期的に歯科医院で検診を受けることと、専門的なクリーニングを受けることです。 PMTCは、歯科医師や歯科衛生士が行う専門的な歯の清掃です。専用の機器を使い、普段の歯磨きでは落とせない汚れを徹底的に除去します。自分では落としきれない歯石やバイオフィルムを取り除くことで、むし歯や歯周病のリスクが大幅に下がります。処置後は歯の表面が滑らかになり、汚れの再付着を防ぐ効果も期待できます。

フッ素塗布・シーラントなどの予防処置

歯科医院では、フッ素塗布シーラントといった予防治療を受けることが可能です。 フッ素塗布は歯の質を強化し、むし歯菌が出す酸への抵抗力を高めます。また、歯の再石灰化を促し、ごく初期のむし歯を自然修復します。特に、生えたばかりの永久歯や乳歯に効果的です。 シーラントは、むし歯になりやすい奥歯の複雑な溝を、あらかじめ樹脂で埋めてしまう処置です。食べカスや歯垢が溝に入り込むのを物理的に防ぎ、特に6歳臼歯のむし歯予防として推奨されます。

セルフケアの指導で日常的な予防をサポート

予防治療の効果を引き出すには、歯科医院でのケアと毎日のセルフケアの両立が不可欠です。しかし、自己流の歯磨きでは磨き残しが出てしまうことが少なくありません。そこで重要になるのが歯科医院におけるセルフケアの個別指導です。歯科医師や歯科衛生士が、一人ひとりの歯並びやお口の状態に合わせて適切な歯ブラシの当て方や動かし方を指導します。また、デンタルフロスや歯間ブラシの選び方、正しい使用方法、食生活などのアドバイスを受けることも可能です。

予防治療がもたらす5つのメリット

予防治療がもたらす5つのメリット 歯の健康は、人生の質に直結します。ここでは、予防治療によって得られる代表的な5つのメリットについて詳しく見ていきましょう。

むし歯・歯周病を未然に防ぐ

予防治療のメリットは、むし歯や歯周病といったお口のトラブルを防げる点です。病気になってから治療するのではなく、発症を未然に防ぐために定期的に歯科医院でクリーニングやフッ素塗布を受けることで、病気の原因となる細菌を効果的に除去します。自分では気付けない初期症状をプロの目で発見し、問題が大きくなる前に対処するのが重要です。痛い思いをしたり治療で歯を削られたりする前に手を打つことで、将来にわたって健康な口腔内環境を維持できます。

治療回数・治療費の削減

予防のためにお金をかけるのはもったいないと感じるかもしれませんが、長期的に見ると予防治療の方が医療費を抑えられる可能性があります。病気が進行してからの治療は、時間も費用も大きくなります。しかし、予防治療を継続していればそもそも重症化を防げるため、結果としてトータルの医療費や通院負担を抑えられるでしょう。予防治療は、将来に発生し得る高額な治療費を未然に防ぐことにつながります。

自分の歯を長く使える

歯は一度削ったり抜いたりすると、二度ともとには戻りません。治療を繰り返すことで歯の構造は次第に弱くなり、寿命も短くなります。予防治療を通じて歯の寿命を延ばすことは、自分の歯で噛める喜びや健康的な食生活を支えることとなります。 自分の歯でしっかり噛んで食事をしたり会話を楽しんだりすることは、生活の質を高め、健康寿命を延ばすことにもつながります。

見た目の清潔感が保てる

定期的なクリーニングやセルフケアの習慣は、歯の着色や歯石の付着を防ぎ、見た目の清潔感を維持する効果もあります。白く整った歯は笑顔の印象を大きく左右し、ビジネスでもプライベートでも好印象を与える重要な要素です。特に近年は、歯の審美性を重視する方が増えており、予防治療とホワイトニングを併用する方もいます。

全身の病気の予防につながる

口腔の健康は、全身の健康と密接に関わっています。お口は健康の入口といわれるように、歯周病菌などの細菌が血流に乗って全身に広がり、さまざまな疾患の原因になることも明らかです。具体的に歯周病は心臓病や脳卒中、糖尿病、誤嚥性肺炎などの発症リスクを高めることが確認されています。 また、近年では認知症との関連も研究されています。お口のケアを徹底することは、単に歯を守るだけでなく、こうした全身疾患を予防するためにも重要です。 予防治療は、健康で長生きするための土台作りともいえるでしょう。

予防治療ならうららか歯科にご相談を

うららか歯科 予防治療を検討中の方は、うららか歯科に相談してみてはいかがでしょうか。予防治療から急なトラブルまで幅広く対応するうららか歯科は、患者さんに寄り添った丁寧なカウンセリングで痛みを抑えた治療を行っているのが特徴です。 ここからは、うららか歯科の特長を解説します。

歯のお困りごとに対応する歯科医院

うららか歯科は、予防を中心としながらも、患者さん一人ひとりの「ちょっと気になる」に柔軟に対応しています。 例えば、「すでにかかりつけ医があるけれど、リテーナー(保定装置)の調整だけお願いしたい」「ホワイトニングだけしたい」「エアフローで着色を落としたい」「入れ歯の調整だけお願いしたい」など、患者さんの部分的なニーズにも応じているそうです。 これは、うららか歯科が患者さんの負担を減らしながら必要なケアを届けることを大切にしているからです。 「ここだけ診てほしい」と思ったときに気軽に相談できる存在となれるよう、地域に根差した予防型歯科医院として患者さんをサポートしています。 また、お会計はクレジットカード決済に対応しており、保険診療だけでなく自費診療や物販購入など全てに使えるなど、利便性に優れています。

幅広い診療で急患や当日対応も受付

うららか歯科は、予防治療だけでなく一般歯科や小児歯科、審美治療入れ歯治療など幅広い診療で地域の皆さんの歯の健康を支えています。スーパーマーケットの中にあるのでお買い物のついでに通いやすく、広々とした駐車場が完備されているので車での通院もしやすい歯科医院です。 歯が急に痛み出した、詰め物が取れてしまったなどといった、突然のトラブルにも対応し、平日は19時まで、土曜日も16時まで診療を行い急患や当日予約も受け付けています。24時間Web予約が可能で、通院日の前日や1周間前にはお知らせメールが届くなど、便利なサービスも行っています。 経験豊富な歯科医師が丁寧なカウンセリングを行い、不安を軽減する治療を提供しているため、安心感を持って受診できるでしょう。予防のための定期的な通院はもちろん、急なトラブルの際にも心強い歯科医院です。

患者さんの「歯を守る」ことを大切にした診療

うららか歯科 歯医者に対して「痛い、怖い」という印象を持つ方も少なくないのではないでしょうか。うららか歯科は、そんな不安を解消し、患者さんがうららかな気持ちで通える歯科医院を目指しています。 特に重視しているのは、カウンセリングを通じて患者さんの声に耳を傾け、一人ひとりの要望に応えることだといい、治療方針も患者さんとともに考えて納得したうえで治療を進められているそうです。 また、できるだけ歯を削らない、抜かない治療を基本とし、痛みを抑えるための新しい器具や技術を積極的に導入しています。 歯を1本でも多く守りたいという思いで患者さん一人ひとりと向き合い、治療目的だけでなく歯の健康維持を目的とした通院にも対応しています。

小さなお子さんからシニア世代まで幅広い年齢層に対応しているので、予防治療をこれから始めたい方やすでに治療中の方、気になることがある方も、一度うららか歯科に相談してみてはいかがでしょうか。

うららか歯科の基本情報

アクセス・住所・診療時間

東武東上線 鶴瀬駅 徒歩10分

埼玉県入間郡三芳町藤久保337-9 ベルク藤久保店1階

診療時間
9:00~19:00
▲:9:00~16:00
※平日の13時から14時は昼休みのため留守番電話に切り替わります。

この記事の監修歯科医師