いびき治療の費用と治療法について解説!
「いびきを何とかしたい!」と感じている方は少なくないでしょう。
いびき治療における費用に関心がある方に向けて、この記事では以下の点について解説しています。
・いびきの治療方法
・いびき治療の費用
・いびき治療の費用を抑える工夫
快適な睡眠を得るために、いびきに悩む方々にとって、この記事は有益な情報源となるでしょう。
ぜひ最後までお読みください。
監修医師:
矢富 正徳(医師)
保有免許・資格
日本耳鼻咽喉科学会認定専門医
日本耳鼻咽喉科学会認定指導医
日本睡眠学会認定睡眠専門医
日本めまい平衡医学会認定めまい相談医
難病指定医
身体障害者福祉法第15条指定医
目次 -INDEX-
いびき治療について徹底解説!
まず、いびきの原因や治療法、かかるべき診療科について解説していきます。
いびきの原因
いびきが出る原因は、空気が通る際にのどや鼻の組織が振動することによるものです。
主に以下のようなものが考えられます。
咽頭の狭窄:
寝ていると、のどの筋肉が緩んで気道が狭くなるため、息を通しにくくなります。
このとき、空気が通る際に、のどの組織が振動することでいびきが発生します。
舌の位置:
寝ていると、舌が後ろに傾いて、気道を塞いでしまう場合があります。
これによって、息を通す際に空気が通りにくくなり、いびきが発生します。
アレルギー:
鼻やのどにアレルギー反応が起こると、鼻水や粘液が分泌され、気道を詰まらせる場合があります。
この状態で寝ると、いびきが発生する可能性が上がります。
睡眠時無呼吸症候群(SAS):
重度のいびきは、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の症状があります。
SASは、睡眠中に呼吸が停止する病気で、慢性的な酸欠が引き起こされるため、健康に悪影響を与える恐れがあります。
いびき治療の種類
いびき治療には、さまざまな方法があります。以下に詳しく解説します。
口腔内装置:
口腔内装置は、歯科医師が作製するマウスピース状の装置で、睡眠時に口の中に装着して使用します。
装置を装着することで、気道を広げ、いびきの症状を改善します。
口腔内装置は、使用方法や材料などによって費用が異なります。
CPAP:
CPAPは、Continuous Positive Airway Pressureの略称で、装置から供給される陽圧気流によって、気道を開放することでいびきを改善する方法です。
CPAPは、専門的な知識が必要であり、医療機関で処方されます。医療機関によって異なりますが、無呼吸検査の結果により保険適応となります。
レーザー治療:
レーザー治療は、口腔内の軟組織をレーザーで切除する方法です。
レーザー治療は痛みが少なく、回復も早いとされていますが、個人差があるため、治療前に医師と十分に相談することが重要です。
外科手術:
重度のいびきの場合、手術が必要になる場合があります。
手術には、口腔内の軟組織を切除する方法や、下顎を前方に移動させる方法などがあります。
手術によって、いびきの症状を改善できますが、一部の手術は、合併症が発生する可能性があるため、リスクとメリットをしっかりと把握する必要があります。
いびき治療を受けるには何科に行けばよいか
いびきの治療を受ける場合、まずは耳鼻咽喉科を受診することが一般的です。
耳鼻咽喉科医は、のどや鼻の状態を診断し、いびきの原因を特定します。
また、睡眠時無呼吸症候群など、いびきが合併症となっている場合には、呼吸器内科や睡眠医療科など、専門的な治療を行う医療機関を受診することもあります。
一方、いびきの原因がストレスや肥満などの生活習慣によるものである場合には、心療内科や内科などの医療機関を受診し、生活習慣を改善することも大切です。
いびきの治療を受ける場合には、まずは自分の症状や状態を正確に把握し、最終的にどの科を受診すれば適切な治療が受けられるか相談することが大切です。
いびき治療の費用について徹底解説!
いびき治療は、病院や治療方法によって異なります。予算を立てる際の参考になれば幸いです。
口腔内装置について
口腔内装置を用いたいびき治療の費用は、治療の方法や治療を受ける医療機関によって異なりますが、一般的には以下のような費用がかかる場合があります。
口腔内装置を作成するために必要な初回の診察料や型取り料などで保険診療の場合、2千円前後での作成が必要となります。
自由診療の場合、数千円〜1万円程度かかる場合があります。
口腔内装置の実際の治療費用は、装置の種類や材質、作成する医療機関などによって異なりますが、一般的には10万円〜30万円程度の費用がかかる場合があります。
また、口腔内装置の作成後は、定期的に調整やメンテナンスする必要があるため、その都度費用が発生する可能性もあります。
なお、口腔内装置の治療費用のほとんどは保険適用されますが、事前に医療機関に問い合わせて、治療費用について確認することが重要です。
CPAPについて
CPAP治療では、一般的には機器本体をレンタルします。
費用は、月額数千円から1万円程度が一般的です。
この費用には、機器本体のレンタル料、アクセサリー(マスクやチューブなど)のレンタル料が含まれています。
レンタル料は、病院やクリニックによって異なりますが、一般的には、機器本体のレンタル料が月額数千円~1万円程度、アクセサリーのレンタル料が月額数千円程度とされています。
レンタル契約には、契約期間や返却時の注意事項などがあります。
契約期間は一般的には数ヶ月から1年程度が一般的で、期間が長くなるほど月額料金が割安になる傾向があるようです。
また、レンタル機器の点検や修理にかかる費用も、病院やクリニックによって異なりますが、無料または数千円程度かかることが多いようです。
なお、CPAP治療は保険適用となる場合があります。保険適用される場合は、自己負担額がありますが、一般的には、機器本体の自己負担額は3割程度、アクセサリーの自己負担額は2割程度が一般的です。
ただし、実際にかかる費用は、病院やクリニックによって異なるため、詳細については、医療機関に直接問い合わせることをお勧めします。
レーザー治療について
レーザー治療の費用は、病院やクリニックによって異なりますが、1回の治療につき、3万円~10万円程度が相場とされています。
また、治療回数や部位によっても費用が異なる場合があります。
なお、レーザー治療でも保険適応のものとそうでないものがあります。
保険適用となる場合は、他の治療方法(例えば、CPAP治療)を選択する必要があります。
レーザー治療は、治療後に再発する場合もあります。
そのため、治療方法を選択する際には、医師の意見を聞くことが重要です。
ただし、実際にかかる費用は、病院やクリニックによって異なるため、詳細については、医療機関に直接問い合わせることをお勧めします。
外科手術について
いびき治療において、外科手術は最終的な選択肢の一つです。外科手術には、鼻腔や口腔内の異常などに対する手術があります。
外科手術の費用は、病院やクリニックによって異なりますが、一般的にはほとんどの治療が保険診療内でおさめる必要があります。
外科手術によって、いびきの原因となる鼻腔や口腔内の異常を改善できますが、手術後の経過観察が必要となります。
手術前後の検査や手術後の処置などにかかる費用も含まれます。
また、外科手術でも無呼吸検査で適応を満たせば保険適応となります。
外科手術は、最終的な選択肢であるため、まずは保険適用の治療法を試し、改善が見られない場合に選択することが一般的です。
ただし、実際にかかる費用は、病院やクリニックによって異なるため、詳細については、医療機関に直接問い合わせることをお勧めします。
いびき治療の費用を理解して、治療を受けよう!
いびき治療の費用を理解し、余計な出費を回避する方法や日頃からできるいびき対策について、ここから見ていきましょう。
いびき治療の費用は治療法や病院によって異なる
上述の内容から、いびき治療は治療法や病院によって費用が異なることが分かります。
いびき治療を受ける際に、治療費に差が生じる主な要因について、以下に病院や治療法を選ぶ観点からいくつか紹介します。
医師の資格や経験:
いびき治療は、医師の資格や経験が大きく関わってきます。
熟練した医師による治療は、高い治療成果が期待できますが、費用も高くなる場合があります。
設備や機器の充実度:
病院やクリニックによって、設備や機器の充実度が異なります。
最新の機器を導入している病院やクリニックは、費用が高くなる場合があります。
治療法によって異なる:
いびき治療には、治療法によって費用が異なります。
例えば、CPAP治療は、機器本体の価格やアクセサリーの費用、フォローアップや点検の費用がかかります。
レーザー治療や外科手術は、1回の治療にかかる費用が大きく異なります。
地域差:
地域によっても費用が異なる場合があります。
都心部の病院やクリニックは、人件費や賃貸料が高いため、費用が高くなる場合があります。
以上のように、いびき治療の費用は、病院やクリニックによって異なる要因が複数あるため、一概には言えません。
治療前には、複数の医療機関で費用を比較して、自身に合った治療法と費用を選ぶことが大切です。
いびき治療の費用を抑える方法
いびき治療には、さまざまな費用がかかりますが、費用を抑える方法もあります。
まずは、保険が適用されるかどうかを確認することが大切です。
保険が適用される場合は、自己負担額が少なくなります。
また、病院やクリニックによっては、割引などを実施している場合もあるため、比較検討してみることも重要です。
さらに、市販のいびきグッズや、生活習慣の改善など、自分でできる対策もあります。
こうした対策をすることで、治療費を抑えられます。
ただし、安易な自己判断は避け、医師の指導のもとで適切な対策をすることも重要です。
日々の生活からいびきを軽減するための工夫
生活習慣の改善:
飲酒や喫煙を控えましょう。
また、適度な運動を行い、適切な体重を維持しましょう。
寝る前に食事や飲み物をとらないこともいびき対策に繋がります。
睡眠環境の改善:
静かな環境を整え、寝具や枕を見直してみましょう。
寝室の湿度や温度も調整しましょう。
また、仰向けで寝ると、いびきが出やすいことが報告されているため、枕の高さで頭の位置を調節して、横向きで寝てみるなど睡眠姿勢を工夫しましょう。
いびきの治療費用まとめ
この記事では、いびき治療の費用や費用を抑える方法、そして治療法について詳しく説明してきました。
・いびき治療には口腔内装置、CPAP、レーザー治療、外科手術など様々な種類がある
・いびき治療の費用は治療法や病院によって異なる
・保険適用などによって費用を抑えられる場合もあるため、事前の確認が大切
治療費の面で悩んでいる方や、どの治療法が自分に適しているか迷っている方はぜひ参考にしてみてください。
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
参考文献