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自律神経失調症の症状や原因、治療方法とは?

自律神経失調症(読み方:じりつしんけいしっちょうしょう)とはどんな病気なのでしょうか?その原因や、主にみられる症状、一般的な治療方法などについて、医療機関や学会が発信している情報と、専門家であるドクターのコメントを交えつつ、Medical DOC編集部よりお届けします。

この記事の監修ドクター:
春名 令子 医師(はるなクリニック副院長)

自律神経失調症とは

精神的なストレスや過労が引き金となって自律神経が乱れ、心や体に不調があらわれた状態です。不安や緊張、抑うつなどの心のトラブルにより、吐き気をはじめ多汗、全身の倦怠感、頭痛、肩こり、手足のしびれ、動悸、不整脈、めまい、不眠などの症状があらわれます。あらわれる症状は人によって大きく違うのが特徴です。

引用:タケダコンシューマーヘルスケア タケダ健康サイト
https://takeda-kenko.jp/navi/navi.php?key=jiritsumidare

春名令子 医師(はるなクリニック副院長)ドクターの解説
自律神経失調症になりやすいのは、「しっかりやらないといけない」「決まった通りにやらなければならない」と考えがちな、真面目で完璧主義の人です。「ダメなら次に頑張ればいい」と楽観できる人は、自律神経のバランスを崩しにくいでしょう。自律神経失調症を放っておくと、うつ病や胃潰瘍など心身の具体的な病気に発展してしまう恐れもあります。会社に行くのが辛いなど、生活に支障が出るほど症状を感じているなら、早めに医療機関を受診しておきましょう。

自律神経失調症の症状

全身的症状としてだるい、眠れない、疲れがとれないなど、器官的症状として頭痛、動機や息切れ、めまい、のぼせ、立ちくらみ、下痢や便秘、冷えなど多岐にわたります。
精神的症状として、情緒不安定、イライラや不安感、うつなどの症状が現れることもあります。

引用:厚生労働省 e-ヘルスネット
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/heart/yk-082.html

春名令子 医師(はるなクリニック副院長)ドクターの解説
自律神経失調症の患者さんは、だるさや不眠を訴えるケースが多いです。また、個別的な症状では胸や胃腸の症状が気になるという人も少なくなりません。また、めまい、動悸、胸が苦しい、吐き気を感じると訴える人もいます。症状が出やすいのは季節の変わり目で、特に冬から春にかけては注意が必要です。自律神経が気候の変化に対応しようとしますが、うまく切り替わらないとバランスを崩して症状が出やすくなるのです。さらにこの時期は進学や就職、転勤など生活環境が変わりやすい時期でもあり、体調を崩しやすいです。また、自律神経失調症の一種である更年期障害も同じように不定愁訴を呈しますが、血液検査でホルモンの値を見れば鑑別可能です。

自律神経失調症の原因

多くはストレスをコントロールできずにため込んでしまい、自律神経のバランスが崩れることにより起こってくるといわれています。ストレスの原因としては、家庭や職場の人間関係、転職・転勤などによる生活環境の変化、気まじめ・責任感が強い・完璧主義などの性格、事件・事故など社会的環境の変化などがあげられます。

引用:日本医師会
https://www.med.or.jp/chishiki/ziritsushinkei/004.html#Anchor-3800

自律神経失調症の検査法

自律神経失調症と診断するには、重大な病気などが隠されていないか、症状の似ている病気を検査によって除外します。それでも病気を確定できない場合は自律神経失調症が疑われるため、問診をはじめ、心理テストや性格テストなどでストレスの原因や程度を探り、それらによる自律神経の失調状態ではないかと診断をします。

引用:日本医師会
https://www.med.or.jp/chishiki/ziritsushinkei/004.html#Anchor-3800

春名令子 医師(はるなクリニック副院長)ドクターの解説
上記のような心理テスト、性格テストなどは、重度の自律神経失調症とみられる場合に実施されるもので、通常は問診で判断することができます。問診では、日常生活の過ごし方、食事の嗜好、仕事のこと、不調のきっかけは思い当たるか、などが尋ねられます。問診を通じて、真面目、融通がきかない、完璧主義といった患者さんの気質・性格が明らかになります。

自律神経失調症の治療方法

治療法として、ホルモン剤などによる対症療法や睡眠の周期を整える行動療法などがありますが、ストレスのコントロールと生活習慣の改善(規則的な睡眠と食事)が最も大切なことです。

引用:厚生労働省 e-ヘルスネット
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/heart/yk-082.html

春名令子 医師(はるなクリニック副院長)ドクターの解説
自律神経失調症の治療にはストレスのコントロールが重要であることは間違いありません。しかし、ストレスを完全に取り除いたり、大幅な時間の余裕を作ったりといったことがなかなか実現できない患者さんのほうが圧倒的に多いのです。まずは生活のリズムを作るために、30分早く寝る、30分早く起きるなど、できる範囲で睡眠習慣を改善してみましょう。自律神経をリセットするためには朝日を浴びることも大切です。夜間に街灯の明かりが入らない部屋であれば、カーテンを開けたまま就寝することもおすすめです。朝になると自然と部屋の中に光が入り、体を目覚めさせやすくなります。また、人によってはカウンセリングや、仕事を休んでじっくり休養をとる必要がある場合もあります。これに加えて、漢方治療が役に立つことも多いです。


この記事の監修ドクター

春名令子 医師 はるなクリニック副院長春名令子 医師
はるなクリニック 副院長

PROFILE

1987年、関西医科大学卒業。大阪府立病院小児科、大阪府門真保健所、神戸市北保健所、大阪市・神戸市非常勤医師を経て、2000年1月より現職。子供のアトピーをきっかけに東洋医学を勉強し、日本東洋医学会漢方専門医を取得。