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人間ドックの費用と相場について解説!医療補助についてもご紹介

 公開日:2023/12/14

皆さんは健康診断を受けたことがありますか?健康診断は、定期的に受けることで病気を早期に発見し、治療のチャンスを増やせます。今回は、健康診断の中でも人気が高い人間ドックについて、費用や医療補助などを詳しく解説します。
・人間ドックとは何か
・人間ドックは何歳から受けるべきか
・人間ドックの費用相場
自分に合った健康診断を選ぶためにも、ご参考いただけると幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

竹内 想

監修医師
竹内 想(名古屋大学医学部附属病院)

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名古屋大学医学部附属病院にて勤務。国立大学医学部を卒業後、市中病院にて内科・救急・在宅診療など含めた診療経験を積む。専門領域は専門は皮膚・美容皮膚、一般内科・形成外科・美容外科にも知見。

そもそも人間ドックとは

そもそも人間ドックとは

まず、そもそも人間ドックとは何なのかについて解説していきます。

人間ドックについて

人間ドックとは、健康診断の一種であり、定期的に健康状態をチェックするために受けることが推奨されています。
人間ドックは病気を早期に発見するためのものであり、健康診断よりも多くの検査項目があるため、より細密な検査をすることが可能です。
一般的に行われる一般健診や特定健診の内容に加えて、CTやMRIなどの検査項目や、女性特有の病気や脳に特化した検査項目を用意している医療機関もあります。
人間ドックでは多くの項目を検査することによって、健康診断だけでは判別できない病気を発見できるとされています。
受診方法は、会社勤めの方は会社の健康診断と一緒に行うか、自身で健康診断とは別の医療機関で受診します。
一方で自営業の方は、自身で医療機関を探し、受診します。
両者とも、基本的に費用は全額自己負担ですが、自己負担額を減らすための助成金制度もあるため、事前に調べておくことが重要です。

健康診断との違いについて

人間ドックと健康診断は、どちらも健康維持のための検査ですが、その内容には大きな違いがあります。
健康診断とは、自身の健康状態を検査して病気の兆候がないかどうかを調べるためのものであり、年に1度受けることが推奨されています。
また会社勤めの方は、労働安全衛生法に基づき、年に1度の受診が義務付けられています。
この場合の健康診断は、無料か低額で受診できます。
20代~30代の方は、「一般健康診断(一般健診、定期健診)」を毎年受診している方が多く、また40~74歳の方を対象とした「特定健康診査(特定健診、メタボ健診)」というものもあります。
加入している健康保険ごとに内容に違いはありますが、基本的に年に1回、年齢に応じて検査が行われることが一般的です。
一方、人間ドックは健康診断よりも詳細な検査項目が含まれ、体調チェックや健康相談も行われます。
健康診断の検査項目が10~15個であるところ、人間ドックは50~100個あり、肺機能検査や胸部・腹部のCT検査、腹部超音波検査、腫瘍マーカー、胃カメラ、マンモグラフィなどの検査が加わります。
検査項目が多い分、人間ドックの費用は健康診断よりも高くなることが一般的です。
しかし、人間ドックは予防医学の観点から、病気を早期発見し治療できるため、健康維持には大変有効であるとされています。

何歳から人間ドックに行くべきか

何歳から人間ドックに行くべきか

一般的には30代から人間ドックを受診することが望ましいとされていますが、検査項目によってそれぞれの対象年齢は異なるため、自身が受けたい検査は何歳で受けるべきかを事前に調べておく必要があります。
30代の場合、気になる症状や自覚症状はないことが多いですが、今の時点で健康であることを過信せず、早めに受診する習慣をつけておくことが大切です。
スタンダードな人間ドックを受診し、生活習慣病や消化器系がんを発見できる、血液検査や胃カメラ、便潜血反応検査を受けることをおすすめします。
また、女性特有の乳がんは、30代から発症する可能性が増加してきているため、女性は30代のうちに乳腺超音波検査や視触診を受け、定期的にチェックしておくことが重要です。
40代は、本格的に人間ドックを定期受診する必要があると言われています。
40代になると、各種がんや心臓病、脳卒中などの病気のリスクが一気に増加するため、少しでも体調の変化が見られる場合は早めに検査を受けましょう。
また40代女性は、乳がんや子宮頸がんになるリスクが最も高いとされる年代であるため、乳房エックス線検査だけでなく乳腺超音波検査も受けることが大切です。
50代になると、がんや生活習慣病以外に、不整脈や狭心症などのリスクも高まるため、40代以上に定期的に人間ドックを受ける必要があります。
また女性は50代になると更年期を迎え、体調不良に陥りやすくなるため、自身が調子を崩しやすい部位や出やすい症状を検査できるオプションを追加しましょう。
人間ドックは、病気を早期発見し未然に防ぐことが目的です。
年齢にかかわらず早いうちから受診することで、自分の体の健康状態をしっかりチェックしていきましょう。

人間ドックの費用相場

人間ドックの費用相場

続いて人間ドックの費用相場について解説していきます。

日帰りコース

人間ドックには、日帰りコースと入院コースの2種類があります。まずは日帰りコースについて見ていきましょう。
日帰りコースの費用相場は、一般的に2万円から10万円程度です。ただし、検査の項目や内容によっても異なるため、事前に詳細を確認することが重要です。
また、健康保険が適用されるものもありますが、それでも自己負担が発生することもあります。

1泊2日コース

人間ドックには、日帰りコースだけでなく、1泊2日のコースもあります。1泊2日のコースは、より詳細な検査が含まれているため、日帰りコースよりも費用が高くなる傾向があります。ただし、病院によって異なるため、事前に確認することが重要です。
一般的には、20万円〜40万円程度が相場とされています。また、1泊2日のコースには、宿泊費や食事代も含まれるため、日帰りコースよりも費用が高くなることもあります。

人間ドックの医療補助について

人間ドックの医療補助について

人間ドックは自由診療とされており、保険適用外のため基本的に全額自己負担となっています。
ただ、自治体や会社が提供する補助金制度があり、補助金が支給される場合もあります。
自身の勤務形態や保険の加入有無などによっても異なるため、事前に確認をした上で人間ドックを受診する必要があります。

国民健康保険

自営業の方が加入する国民健康保険では、市区町村によって人間ドックの助成金制度を設けているところもあります。
一般的な人間ドックと比べると検査項目は限られますが、低額の自己負担で受診できるため、居住する市区町村でどのような補助金制度が設けられているか、調べることをおすすめします。

会社の健康保険

日本においては、労働安全衛生法により、労働者に年に1度の定期健康診断を受診させることが企業に義務づけられています。
そのため、会社勤めをしている場合、人間ドックは任意受診のため基本は全額自己負担ですが、健康診断は無料で受けられます。
ただ、企業や保険の種類によっては、人間ドックを受けたい方向けに、福利厚生として補助金制度を設けている企業もあります。
対象となる条件や検査項目は、企業や保険によって異なるため、事前調査した上で人間ドックを受けることが大切です。

民間の保険

生命保険や医療保険に加入している場合、人間ドックの割引を受けられることがあります。
ただ、保険会社指定の医療機関で受診する必要があり、また指定の検査項目のみが割引となるなどの制約があるため、詳細は保険会社に問い合わせることが必要です。

人間ドックを受ける前にしておきたいこと

人間ドックを受ける前にしておきたいこと

人間ドックを受ける前にしておくべきことを解説します。

人間ドックの選定

まず、どの人間ドックを受けるかを選定し、その費用がいくらかかるか、保険は適用されるか、どの医療機関で受けるべきかを決定します。
自身が普段気になっている体の部位や症状がある場合は、重点的に検査できるオプションを選択しましょう。

生活習慣の改善

前日の食事は普段通りにとってよいですが、食事する時間は医療機関から指示された時間を守りましょう。
お酒やタバコ、運動は控えることが望ましいです。
また常用している薬がある場合は、事前に医療機関に相談することが大切です。
さらに、検査結果によっては追加の検査が必要になることもあるため、あらかじめ余裕を持ったスケジュールを組んでおくことも重要です。

保険の加入や見直し

人間ドックの受診前には、生命保険や医療保険などの加入もしくは見直しが必要です。
人間ドックで異常が見つかった場合、それ以降は希望する保険に加入できなくなるためです。
さらに、過剰な保障がついていたり保障内容に不足があったりする場合、保険料の過払いや受領できる保険金の不足が発生します。
保険の加入や見直しは、人間ドックを受ける3ヶ月前までに完了させておくことが大切です。

医療機関を選ぶポイント

医療機関を選ぶポイント

人間ドックを受ける際、どのような観点で医療機関を選べばよいのでしょうか。
人間ドックの費用は自己負担であるため、可能な限り納得して検査を選び、自身にあった検査が受けられる施設を選ぶことが大切です。

希望する検査項目がある

人間ドックは、数ある検査項目の中から自身で受診する項目を選ぶ必要があるため、自身に必要な検査項目や、将来的に必要になりそうな項目を扱っている病院を選びましょう。
また、性別や年齢を基準にかかりやすい病気を検査する項目を選ぶことも可能です。
例えば男性は、40代からは胃がんや大腸がん、50代からは脳血管疾患のリスクが高く、女性は、20代から子宮頸がん、30代から乳がん、40代から大腸がんのリスクが高まります。
さらに、医療機関ごとに重視している疾患や得意な疾患などそれぞれ異なるため、それらも事前に調査しておくことが重要です。

信頼できる医師からの説明がある

自身が受ける検査項目に精通している医師がいるかを確認しておくことが大切です。
また病院によっては、検査結果を書面で伝えるのみの施設もありますが、人間ドックで病気が見つかった場合は治療に進むため、しっかりと納得のできる説明があるかどうか、治療を任せられる信頼のおける医師かどうか、確かめることが重要です。

通いやすい病院である

上述した通り、人間ドックは定期的に受診することが推奨されています。
また、毎回同じ病院で受けることによって、検査結果を比較し病気を早期発見できることもあるため、自宅や職場から通いやすい場所にある病院を選ぶことが大切です。
さらに、自身の仕事の状況や生活習慣に合わせて予約のとりやすい病院を選ぶこともおすすめです。

医療機器や設備が整っている

病院の規模や地域によって、人間ドックに必要な検査機器が異なります。
どのような設備を導入しているかによって検査にも差が生じるため、自身が受けたい検査ができる設備が整っているか、事前にチェックしておくことが大切です。
病院によっては、建物や施設の外観が新しく綺麗であっても、必要な医療機器が整っていなかったり、医療の質が低かったりする可能性があります。
日本総合健診医学会や日本人間ドック学会などが定める、機能評価認定施設に認定されている医療機関を選ぶのがおすすめです。
診査する項目は、施設の体制や受信者の満足と安心に関するもの、検査の質など、100項目以上あります。
認定施設には、認定証や認定プレートが掲げられており、また最寄りの認定施設も検索できるため事前にチェックしておきましょう。

プライバシーや感染対策を徹底している

医療機関によっては、廊下や待合スペースを広く設けることで、プライバシーや感染対策を徹底している施設があります。
またフロア自体を男女別にしていたり、健診日を男性か女性かで限定していたりなど、プライバシーに配慮する施設も増えてきています。
検討している病院がどのような対策を講じているか、人間ドックを受ける前に調べておきましょう。

まとめ

まとめ

この記事では、人間ドック費用に関して知りたい方向けに、人間ドックの概要や適齢期、そして費用相場について紹介しました。
・人間ドックとは、健康診断の一種で、定期的に健康状態をチェックするために受けることが推奨されている
・人間ドックは、30代から定期的に受けることが推奨されている
・人間ドックの費用には、日帰りコースと1泊2日コースがある
自分自身の健康管理に関心のある方や、人間ドックを受けてみたい方にとって、この記事は役立つ情報源となるでしょう。本記事が少しでもお役に立てれば幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました。

この記事の監修医師

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