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敏感肌の人が気を付けたほうがいいこととは?

健康な肌は、表皮の角質が整っており、肌に異物が入らないように守ってくれています。しかし、肌のバリア機能が弱まってしまうと、紫外線やほこり、細菌、化粧品などの刺激に反応してしまったり、こすっただけで赤くなってしまったり、繊細な状態になってしまうことがあります。そんなときにどうしたらいいのか、つちやファミリークリニックの土屋佳奈先生にケア方法についてお伺いしました。

監修医師
土屋 佳奈(つちやファミリークリニック 副院長)

東京医科大学卒業後、東京女子医科大学皮膚科に入局。JR東京総合病院勤務を経て、つちやファミリークリニックの前身となる父親のクリニック・尾泉医院にて皮膚科診療を開始。ご主人が尾泉医院の院長に就任後、クリニック名も変更を行い、現職となる。生まれ育った街にて、皮膚のかかりつけ医として、赤ちゃんの肌トラブルから、美容の相談まで幅広く担当している。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医。

敏感肌の人が気を付けたほうがいいことについて、教えてください

土屋先生

お肌に刺激を与えすぎないことです。肌のためだと思って行っているケアが、肌を痛めているというケースが多いです。皮膚を守るためのバリア機能は、角層が担っています。しかし、角層は0.02㎜しかなく、とても薄くデリケートな部位なので、
手でこするだけでも傷ついてしまう
ことがあります。

傷ついた部位から、天然保湿成分のセラミドが損なわれやすくなり、皮膚の水分が蒸発しやすくなります。また皮膚のバリア機能も弱まってしまいます。


 

敏感肌とは、どんな肌

そもそものご質問になりますが、敏感肌の定義について教えてください

土屋先生

医学的な定義はありません。ただ最近は、敏感肌という言葉がよく使われるようになっていると感じております。イメージとしては、「皮膚が薄い」、「肌のバリア機能が弱い」、「乾燥しやすい」、「化粧品やアルコールなどにかぶれやすい」、などの症状がある方を指すのではないでしょうか。

病気というわけではないんですよね

土屋先生

敏感肌というだけでは、病気とはいえません。あえて言うならば、アトピー性皮膚炎は、アレルギーが原因の重度の敏感肌ともいえるかもしれませんね。

 

敏感肌は、持って生まれた体質、肌質も関係ありますが、自分の間違ったケアが原因で後天的になっているケースが多いです。また、ごく普通の肌にもかかわらず、自分が敏感肌だと思い込んでいるだけということも珍しくありません。


 

敏感肌の洗い方&ケア方法

間違ったケアが敏感肌を生んでいるということですが、具体的にはどのようなケアが問題になりますか?

土屋先生

洗い過ぎや過度のケアです。敏感肌かもと感じたら、肌を洗う回数減らしたり、洗浄力が弱いものに変えたり、ケアをしすぎていないか見直したりしてください。例えば、身体を洗うときに、ボディブラシやナイロンタオルを使わないとすっきりしないという方がいます。毎日、そのような強い洗い方をしていたら、角質が傷ついてしまいますし、洗い過ぎです。

身体はどのよう洗ったらいいのですか?

土屋先生

汚れがたまりやすく、良く洗ったほうが良い部位である脇や足、腕、陰部であっても、1日1回、石鹸を付けた手でなでるように洗うだけで清潔を保てます。それ以外の部位は、石鹸を使わずにシャワーで流すだけでも問題ありません。汚れが気になる場合でも、石鹸の泡を肌の上にのせてシャワーで流したり、軽く手でなでたりするだけで十分です。

 

汚れが気になる場合は、ゴシゴシ洗うのではなく、湯船に入りましょう。発汗により毛穴の汚れまでしっかりとれますよ。リラックスもできて、一石二鳥です。

洗浄剤はどのようなものを使ったらよいですか?

土屋先生

添加物などの余分な成分が入っていない固形の石鹸をお勧めします。ボディシャンプーなど、液体状や泡状のものは、その状態を維持するために界面活性剤を使用している商品が多いです。界面活性剤も肌の負担になります。固形の石鹸を、ネットで泡立てるのがベストです。

身体は1日1回洗えば十分とのことですが、顔はどうでしょうか

土屋先生

顔は、朝晩の1日2回、洗っても構いません。メイクをしていなければ、固形石鹸を泡立てたもので洗ってください。メイクをしている場合は、洗顔前にクレンジングが必要です。もちろん、クレンジングは肌の負担がゼロではありません。

 

お仕事もあると思いますが、数日だけでもメイクをしない日を設けることができるとよいですね。メイクとクレンジングの負担をなくし、肌をリセットするチャンスが作れます。その時は、顔も固定石鹸を泡立てたもので軽く洗うだけにとどめて、保湿剤だけ、あるいは化粧水と乳液だけのシンプルケアにしてみてほしいですね。

 

そこまではできない場合でも、使う化粧品の数を減らすのは効果的です。

メイクやクレンジング、過剰なケアが肌の負担になっているんですね。少しでも肌の負担を減らせるクレンジング方法はありますか?

土屋先生

オイルタイプのメイク落としは毛穴を防ぎやすいので、香料の入っていないクリームタイプのクレンジングがお勧めです。ポイントメイクは、クレンジングを綿棒につけるなどして、局地的におとしてください。

 

また、日焼け止めの中にはクレンジングが必要なものもありますので、注意が必要です。

クレンジングが負担になるのであれば、日焼け止めを塗らないほうがいいですか?

土屋先生

紫外線を浴びることも肌のダメージになります。日焼けをするよりは、クレンジングが必要でも、日焼け止めを塗ったほうがいいですね。できれば、石鹸で落とせるタイプの日焼け止めを使うとベストです。


 

敏感肌の化粧品選び、洋服選び

シンプルケアがお勧めとのことですが、お勧めの化粧品はありますか?

土屋先生

ラロッシュから、抗炎症成分のある温泉の湧き水を使った化粧品がでています。スプレータイプのものは、お化粧をした状態でも使えるため、持っていると便利かもしれないですね。

洋服選びで気を付けることはありますか?

土屋先生

縫い目が気になる方は、縫い目が外側にでるデザインのものを選んでみてはいかがでしょうか。また、レースなども肌に刺激を与える原因になるので避けましょう。タグがあたるとチクチクして気になるという方は、タグをハサミで切るようにしてください。

 

木綿のものが、通気性もよくて、肌に優しいですね。肌にぴったりした洋服は、湿気がこもりやすいです。そうなると、自身の汗がかぶれの原因になります。


 

敏感肌は季節に沿ったケアを

汗でかぶれることもあるんですね。汗をかきやすい夏は悪化しそうな印象を持ちました。敏感肌が悪化しやすい時期はありますか?

土屋先生

確かに夏は汗をかきやすく、汗でのかぶれは発生しやすくなります。ただ、冬は乾燥しやすくなります。乾燥すると、どうしても肌の水分も蒸発しやすくなりますし、バリア機能も落ちます。

 

また、花粉症の時期は、アレルギーの作用で、バリア機能が壊れるため、異物が肌の内部に入り込みやすくなり、花粉皮膚炎になります。スギのアレルギーの方が多いですが、秋に飛散するイネ科のアレルギーの方も決して少なくありません。


 

編集部まとめ

敏感肌の多くが、洗い方や間違ったケアが原因の後天的なものだったというのは驚きですね。正しい洗い方を覚えることで、敏感肌を改善させていきましょう。

 

身体の洗い方
・(脇、足、腕、陰部)1日1回、泡立てた固形石鹸を手につけてなでるように洗う
・そのほかの部位は、シャワーで流すだけでも問題ない。たまに石鹸の泡を皮膚の上にのせてシャワーで流す

 

顔の洗い方
・メイクをしている部分だけクリームタイプのクレンジングを行う
・日焼け止めは、石鹸で落とせるタイプを選ぶ
・メイクをしていない時やメイクを落とした後は固形石鹸を泡立てたもので洗う

 

ケア
・化粧水と乳液程度の、シンプルケアに徹する


 

医院情報

つちやファミリークリニック

電話番号 03-3873-1375

住所 東京都台東区入谷2-25-2
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診療科目
内科 小児科 小児外科 皮膚科 美容皮膚科
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