小児の歯科麻酔と大人の歯科麻酔には違いはある?

歯医者さんで虫歯の治療を受ける時に、歯茎に麻酔の注射をしてもらい治療を受けるという経験をほとんどのかたがされていると思いますが、歯科で行う麻酔は子供や大人によって違う種類のものが使用されているのかどうか、ふと疑問に思った方もいるのではないかと思います。

今回は、小児における歯科治療の麻酔に関わる事柄について書いていきたいと思います。

歯科で使用される麻酔は基本的に大人も子供も変わらない

結論から言いますと、歯科で用いられる麻酔は大人や子供によって変更されるということはありません。一般的に歯科医院で用いられる麻酔は「キシロカイン」呼ばれるもので、麻酔効果を上げるために、少量の「エピネフリン」が含まれています。

では大人や子供によって、特に歯科麻酔における違いはないのかと言いますと、実は、一度の治療で使用できる麻酔の量が違ってきます。麻酔は薬と同じで、患者さんの体重によって使用量が違ってきます。当然、大人と比べて体重が軽い小児は、一回の歯科治療で使用できる麻酔の量が少なくなります。

「それでは、子供は大人に比べて歯科治療がしにくいのではありませんか?」という声が聞こえてきそうですが、実は子供の顎の骨は大人に比べて柔らかく、密度が小さいために、少しの麻酔の量で充分に麻酔効果が得られます。よって、麻酔量の使用限度による、有利不利は大人と子供間でほとんどないということが言えます。

小児の歯科治療と大人の歯科治療の違い

基本的に、子供に対する歯科治療も大人に対する歯科治療もその内容に大きな違いはありません。ものすごく簡潔に書きますと、麻酔をして虫歯をとって詰め物をするということになります。

しかし、容易にイメージできると思いますが、子供は大人に比べて長い間口を大きく開けられません。また、じっと頭を動かさない状態でいるのも子供にとっては大変です。さらに、歯科治療に対する理解も低い部分があったり、何よりも歯医者さんが好きな子供はめったにいないですし、歯医者さんに対して怖い、痛いというイメージをもっているお子さまほとんどだと思います。そういった子供に対する治療では、歯科医師や衛生士さんも、何らかの工夫をする必要があります。

例えば、痛みを連想させるような「注射」などの言葉を使わなかったり、子供に目を閉じさせて、注射や鋭利な歯科危惧を見せないように治療を進めていくのもひとつのテクニックです。他には、バキュームなどの器具を「掃除機さん」と呼ばせて、実際に口の中の唾を吸ってあげて、痛くないことを理解させたりしたりもします。子供が号泣したり、あまりにも治療を拒否して口すらも開けないような場合、歯科医師はいったんその場から離れて、子供が歯科治療を受ける気持ちになるまで、待つと言うこともしたりします。

歯科医院では、そういった色々な工夫を凝らして、子供の治療を行うわけではありますが、それでも治療ができないお子さまもやはりいます。そういった場合は他に何か方法があるのでしょうか。

子供に歯科治療を行なうための特別な方法

現在の大学病院ではあまり見られない光景だと思いますが、昔の大学病院の小児歯科では暴れてどうしても手に負えない子供をネットでぐるぐる巻きにして、治療を行う「ネット法」と呼ばれる何とも原始的な方法があります。たしかに子供は身動きが取れないので、歯科治療を行うことができますが、やはり見ていて痛々しいですし、はたしてそこまでして子供に歯科治療を行うべきなのかどうか、子供の受ける精神的苦痛を考慮すると、どうしても疑問がわいてくる方法でした。

その逆の方向に大きくふりきっているのが、オーストラリアやアメリカなどの海外の国々で、子供に全身麻酔をかけて、虫歯の治療を行っていくということがあたりまえのように行なわれています。海外では医療保険が適用されずに、もともと歯科治療費が高い国がたくさんあるので、患者さんの理解も得やすいわけではありますが、やはり全身麻酔となると費用もかなりかさんできます。また、日本でならもしかしたら麻酔もしないで行なえる治療でも、全身麻酔のもと行なうという場合もみられ、お子さまの身体の負担や、全身麻酔のリスクを考えると、「うーん、そこまでするものか」と首をかしげる場合も多々あります。

どうしても治療が難しいお子さまの場合に対する他の方法としては、「笑気ガス吸入法」と呼ばれるやり方もあります。これは、治療前に笑気ガスのマスクを鼻と口にあて、痛みに対する感覚を鈍くするとともに、歯科治療に対する恐怖心などで怖がっている気持ちを落ち着かせる方法です。ただし、笑気ガスにはリスクもあり、使用している歯科医院とそうでない所がありますので、興味がある方は、一度歯科医院に電話などで聞かれるのがいいでしょう。

小児歯科の強い味方、「開口器」

多くの歯科医師が「開口器」がつけられるお子さまは治療ができると言います。「開口器」とは文字通り、治療中に患者さんの口を開けさせる器具の事です。患者にとても負担がかかりそうな器具のイメージがありますが、実は口を自分の意思で大きく長時間開けているよりも、開口器をかんでいる方が患者さんとしても、楽だったりします。

ただでさえ、口の中が小さい、小児ですが、「開口器」をつけられるお子さまは歯科医師としてもスムーズに治療を進めることができます。なので、もしご自身のお子さまが歯科治療を受けるのが苦手で困っている親御さんがいれば、歯科医院で開口器をつける練習から行なってもらうのも、一つの手かもしれません。

毎晩の歯磨きをしっかりと

以上、小児の歯科治療について書いていきましたが、一番の歯科治療は、「虫歯にならない」ということで、つまり虫歯になるのを予防することが大切です。

虫歯の予防については様々な方法がありますが、最も大切なのは日々の歯磨きです。小さなお子さまがいる方は、毎晩の仕上げ磨きをきちんと行っていくようにしましょう。

麻酔でおすすめの小児歯科 関東編

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